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粒子合成、急加熱、急冷却
粒子合成に携わる者ですが、粒子を合成する際にプリカーサーなど前駆体を急過熱、急冷却すると非常に小さい粒子ができると耳にします。 なぜでしょうか? 知識のある方、宜しくお願いします。
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結晶化の場合、「液相・気相からの極微粒子発生」は「極微粒子からの粒径増加」よりも起こりにくく、また、粒径を増加させる速度(→粒径の「増加率」ではなく)は、ある程度育った結晶の方が極微粒子よりも大きくなります。 これは、結晶粒が小さいほど、表面に面する原子・分子の割合が高くなるなどの理由により、結晶化による安定化効果を得られないためです。 (安定化しなければ、その分、再気化/再溶解する原子・分子が多くなります) この結果、徐々に冷却した場合は、少しずつ発生する「結晶化が可能なまでに熱運動が小さくなった原子・分子」は、『「結晶化←→再気化/再溶解」の平衡』を伴うことで、より安定な「大きい粒子」のまわりに結合していきます。 一方、急激に冷却した場合は、「結晶化が可能なまでに熱運動が小さくなった原子・分子」も一斉に生成するため、『「結晶化←→再気化/再溶解」の平衡』を起こす間もなく結晶化します。 このため、急冷却をした場合には、微結晶が多くなります。 komarutakashiさんのなさっている粒子合成がどんなものかはわかりませんが、同様の機構を通っているのではないかと思います。
補足
返事遅くなって本当に申し訳ありません。 回答の内容を検討したんですが、理解できない点が多数ありました。恐れ入ります。 では質問させていただきます。2点ほどあります。 1.粒径を増加させる速度ですが、DexMachinaさんは『ある程度育った結晶の方が極微粒子よりも大きくなります。』と言われていますが、結晶粒が小さいほど表面が 活性化しているため、安定を得ようとして粒子径を増加させようとするのでは。。と考えたのですが、どうでしょうか? 2.冷却速度の説明があまり理解に至っていません。 徐々に冷却することは熱運動が小さくなった原子・分子が少しずつ発生するので結晶化、再気化の平衡を伴うのですか?この平衡を崩す、つまり結晶化が可能なまでに熱運動が小さくなった原子・分子を一斉に作れば平衡が起きないのでしょうか? また、冷却速度が遅いときでも安定な『大きい粒子』が存在しなければどうなるのですか? すみませんが、できればお答え願います。よろしくお願いします。