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有袋類と真獣類の優劣について

有袋類は真獣類が侵入してくると必ず駆逐されてしまうようですが、有袋類独自の世界を保有してそれなりに繁栄していることもあるようです。すると有袋類のどういうところが劣っているのでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

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  • wacky2
  • ベストアンサー率55% (26/47)
回答No.6

>真獣類が不利であるような条件もあるかなと思っております  強いていえば,コアラを例としてあげることができるのではないでしょうか。コアラは,毒性をもつユーカリの葉を食べています。他の動物は食べることができません。コアラはニッチを独占していて,真獣類が不利な条件といえます。  コアラの祖先は生態的同位種との競争に負け,空白のニッチを利用するように進化したのだと思われます。それまでのニッチを追い出されたわけですが,かえって独自のニッチを占有し,絶対的な優位を保てるようになったのでしょう。負けるが勝ちですね。  しかし,人間によってユーカリの森は減少し,人間の保護無しでは絶滅が心配されます。保護の方法によっては増え過ぎも心配されます。  なお,ニッチが共通な生態的同位種どうしでは,繁殖力の強い真獣類が不利になることはないのではないでしょうか。

kaitaradou
質問者

お礼

コアラの例は私も大変興味深いと思います。進化は本質的にはすべて負けるが勝ちのようにも思います。鳥類と恐竜の関係でも同じことが言えないでしょうか。

その他の回答 (6)

  • wacky2
  • ベストアンサー率55% (26/47)
回答No.7

>真獣類が進化してきたのも環境の激変が原因だったのでしょうか。  おっしゃるとおり,様々に真獣類が進化したのは,環境の変化が原因の一つと考えて良いと思います。  空白のニッチを利用するように,生物は様々な環境に進化(適応放散)し,様々に分化したと考えられます。したがって,環境の変化は新たなニッチを生み,適応放散を加速したと思われます。

kaitaradou
質問者

お礼

胎盤を持つことが有利であったという環境の変化とはどんなものだったのでしょうか。ご回答ありがとうございました。

回答No.5

どうぞご参考に。 書籍名 哺乳類の進化       著者名 遠藤秀紀   発行年(西暦) 2002   出版者 東京大学出版会 オポッサムもお忘れなく。

kaitaradou
質問者

お礼

ありがとうございます。図書館へ行って参照させていただきます。

回答No.4

現在のところ、目立って有袋類が繁栄を極めている地域はオーストラリア大陸しかないでしょう。 もともとは哺乳類の進化をたどった場合、有袋類の方が真獣類に比べ古いタイプの動物、すなわち進化の過程で先に出現したと考えられています。しかし、No.3さんが仰っているように、有袋類は胎盤をもたないため繁殖力という点で真獣類に劣ります。この繁殖力の差は、生物がそれぞれの個体群を拡大する上で、重要な要素となります。もし繁殖力の高いノウサギが放たれれば、ウサギは爆発的に個体数を増加させるでしょう。そうなると、今までワラビーやウオンバットなどの草食性有袋類が餌としていた草をウサギが食べてしまい、間接的に草食性有袋類に影響を与えると考えられます。ここで、両者の間には資源を巡る競争が生じ、繁殖力の点で劣る有袋類は駆逐される可能性が高いでしょう。過去、有袋類が駆逐されたというのは、新たに出現した真獣類の餌食になったというより、こうした餌や居住空間を巡る競争によることが多いのです。 オーストラリアにおいて、有袋類が生き残ったのは、真獣類が進化の過程で誕生する以前に、現在のオーストラリア大陸が超大陸パンゲアから移動したという点、さらに数多くのニッチが空白であったため、現存の有袋類の祖先種から独自の進化を歩んだこと、これにより様々な環境へと適応できたことがあげられると思います。 しかし、残念ながら現在、オーストラリア大陸では先ほどのウサギの例のように、人間が外から持ち込んだ外来種が急増し、それまで生息していた有袋類固有種が駆逐される危険性が生じています。 もし興味が湧いたのなら、ご自分でいろいろと調べてみて下さい。

kaitaradou
質問者

お礼

どうもありがとうございます。真獣類が不利であるような条件もあるかなと思っておりますので、勉強させていただきます。

  • wacky3
  • ベストアンサー率76% (10/13)
回答No.3

 生物が要求するえさやすみかなどをニッチ(生態的地位)と呼びます。安定した生態系では,ニッチの重なりが少なく,生物は共存することができます。    オーストラリアに住む有袋類は,侵入してきた自分と同じニッチを持つ真獣類とえさやすみかをめぐり熾烈な競争を繰り広げることになります。このとき,優勢・劣勢を分けるのは,胎盤の有無による繁殖能力の違いでしょう。胎盤を持つ真獣類の方が生殖年齢に達する子の数が多く,優位のようです。  自然環境が変化に富むものであれば,劣位のものがそれまでのニッチをシフトさせることで共存も可能だと思いますが,シフトさせるべきニッチが残されていなかったり,シフトのスピードを駆逐のスピードが上回れば,種が絶滅することもあり得ます。  南北アメリカに住む有袋類のオポッサムは,生息域に生態的同位種がいないかあるいは少ないために独自の世界を保有して繁栄していると思います。  長々と書かせていただきましたが,結論は,”有袋類は生態的同位種の真獣類よりも繁殖能力が劣っている”です。  なお,有袋類が真獣類を駆逐した例は,残念ながら知りません。ところで,真獣類は有袋類から進化したと思います。オーストラリアは真獣類が現れる前に他の大陸から切り離され,ヒト(アボリジニー)が持ち込むまでは真獣類はいなかったと思っていたのですが。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%81
kaitaradou
質問者

お礼

ご教示ありがとうございました。真獣類が進化してきたのも環境の激変が原因だったのでしょうか。

noname#25358
noname#25358
回答No.2

>有袋類が真獣類を駆逐したという例はないのでしょうか  ありますよ。  オーストラリア大陸に有袋類が誕生してしばらくは、あそこは有袋類と真獣類の生き物が混在する世界でした。  ですがご存知の通り、特に北部~中央部地方は砂漠世界であるため、子供を半未熟児状態で産む特性のある真獣類は数を減らし、結果として有袋類が生き残ることになりました。  よって、キャプテンクックが上陸する以前のオーストラリア大陸こそ、おっしゃるような「有袋類が真獣類を駆逐した世界」ということになります。  もし、この例以外で、ということであれば、そのときは資料を探すのは骨かもしれません。  有袋類が大陸外に出て大規模な繁栄をしている例がないからです。

kaitaradou
質問者

お礼

貴重なご指摘をありがとうございました。大切な資料として参考にさせていただき体と思います。

noname#25358
noname#25358
回答No.1

 閉塞された世界の生物は、外来種の進入に弱いという特徴があります。  これは有袋類にかぎった話ではなく、固有種というのは基本的にそういうふうに出来てるんです。  なぜなら、「外来種と戦う」という機能そのものが存在しないからです。  対して、閉塞されていない――つまりさまざまな自然環境や敵と戦わなければいけない世界の生き物は、生命力が強く、新しい環境にもすぐに馴染んでしまいます。  その結果、戦う力のある真獣類が生き残り、それがない有袋類は駆逐されてしまうのです。  これは琵琶湖の固有種が外来種によって駆逐されてしまうのと全く同じ理屈です。  ゆえに、外来種がとても生きていけない厳しい環境に暮らす固有種は、外来種が勝手に環境に殺されてしまうので生き残っていけるのです。

kaitaradou
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。有袋類が真獣類を駆逐したという例はないのでしょうか。

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