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3原色の波長について
ひとの色感覚はそれぞれ、B:450nm,G:530nm,R:565nmの感度ピークを持つ錐体細胞の3刺激を合成して認識しているといわれています。 ここで疑問があります。 錐体の感度ピークの波長は光の3原色とは異なります。たとえば、Rの565nmはスペクトル上の色としては赤ではなく、黄緑です。 光の3原色の波長はそれぞれいくつで、どの様に決定するのでしょうか。
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No.2です。 > 光の3原色の波長はそれぞれいくつで、どの様に決定するのでしょうか。 この部分についてお答えしていなかったので、追加です。 「3原色をどのように選ぶか」ということは、現実的な問題としては「選んだ3原色の組み合わせで、人間の認識できる色(色度座標上の領域)のうち、どの程度の範囲をカバーできるか」ということにつながります。 このあたりの解説として、よく表現できているのが下記URLにあるNTSC規格、すなわちテレビ受像器に関する規格の説明(「6 カラーテレビの原理」の(5))だと思います。 このように、「3原色をどのように選ぶか」は、最終的に「色を再現」する手段(CRTなど)において「三原色の光を発生できる光源」が存在しないことには話になりません。 では、「理想的な3原色」があれば、人間の認識できる色度の範囲を完璧にカバーできるでしょうか? 下記URL中の図から分かるように、厳密には「不可能」ですね。「三原色の組み合わせ(線形結合)で表現できる色度」の範囲は、色度座標上では直線で囲まれた三角形になります。これで全ての色度をカバーするのは不可能です。 「理想に近づける」ことはできそうですが、「色度上のカバー範囲を広げる」ためには、三刺激値(X,Y,Z)の分光特性のオーバーラップの小さい領域を使う必要があるのですが、それらの波長では許される波長幅も狭くかつ感度も悪い、ということになっていて、なかなかうまくはいかないようです。 あと、「波長」という言葉を使うときに、「単色光の波長」とある帯域幅をもつ光の「中心波長」とでは意味合いがかなり違ってきますのでご注意を。
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- info22
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#1です。 3原色の波長の国際規格について 色に関する基準を国際的に管理しているは国際照明委員会 (Commission Internationale de l'Eclairage; CIE) です。CIE は 1931年に表色系に関する規格を定めています。この中で定義しやすい 3原色として、赤には知覚の実用上限である 700nm、緑と青には水銀ランプの輝線波長 546.1nm と 435.8nm を採用しました。 そして3波長の光の配合比で色を座標表示(色度表表の座標値で表す)することにし、 3原色の強度は、混合した色が色温度 4,800K の白色に見えるときに必要な各色の輝度を 1とし、それに対する相対比で表わすこととしました(CIE 1931 RGB 表色系)。 http://www.watsonkun.com/shujunsha/barrierfree2-6.html 上記が基準となって光の3原色は色度表の座標値で3原色の規格が用途(カラーテレビブラウン管、液晶、映画、照明など)によって各種公的機関団体で定められています。 http://www.asahi-net.or.jp/~xn6t-ogr/colors/colornotes.html このURLの図2のxy色度表右上で色々な公的団体の規格を切り替えると3原色の座標値が表示され、右側にCIA 1931の3原色の波長スペクトルに変換されれ表示されますので参考にしてください。人間の錐体細胞の赤と緑の感度ピークより、3原色の赤と緑のピークの波長の間隔を離して知覚しやすいように定めているようですね。 3原色の光の混合で表せない色もあるようです。第4、第5の単色光を入れないと無理な色もあるようです。シャープの液晶テレビでは第4の色として赤紫色を入れた製品を入れているようです。 >たとえば、Rの565nmはスペクトル上の色としては赤ではなく、黄緑です。 錐体細胞の赤と緑の知覚スペクトル範囲は非常にオーバーラップしており、赤と緑に対して錐体細胞から脳に送られる信号は赤と緑を知覚する錐体細胞の刺激の差分をとって差を強調して脳に送られるようです。実際は脳の中ですべての波長がそのまま知覚されているわけでないということですね。 http://www.geocities.jp/aji_0/color.html
お礼
これまで、ひとの色覚と光の物理的関係に釈然としないものを感じていました。興味深いご意見、資料の紹介をいただき、理解が進んだように思うと同時に奥深い分野であるというこもわかりました。 ありがとうございました。
- paddler
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カラーCCDなどにおける「色」の認識(つまり再生のために記録される最終的な電気信号)は、単純にセンサが検出(基本的にセンサの前面に付けられたカラーフィルタの透過特性)する3色情報(R,G,B)そのものです。つまり、3色のカラーフィルタの分光透過特性にほとんどオーバーラップがないため、R信号=Rセンサで検出した光量、G信号=Gセンサで検出した光量、B信号=Bセンサで検出した光量、ということです(多少の色補正はかかりますが)。 しかし、人間の眼の場合は複雑で、3つの色センサすなわち3種類の錐体の直接検出する光量がそのまま(R,G,B)になるのではないのです。青Bは分光感度特性が比較的シャープで1個のセンサで1つの色を担っているのですが、緑Gと赤R(本当はほぼ緑+赤)の錐体は分光感度特性がブロードでかつオーバラップが大きく(下記URL参照)、1つのセンサの出力が1つの色にダイレクトに対応しているのではなく、「赤」などは結果的に「赤錐体」出力-「緑錐体」出力のような差演算的な形になっているようです(下記2番目のURLにあるように赤緑色盲のメカニズムにはこのあたりが関係しているようです)。 なので、そもそも「脳」で識別される三原色と3つの「錐体」が感じる分光感度特性は一致していないようです。 「錐体」は単なる(しかも色分離があまり良くない)センサで、「脳」はこの出力信号から演算によって(R,G,B)を求めているというメカニズムなので、「感じる色」と「錐体の分光感度特性」は必ずしも一致していない、ということだと思います。
- info22
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下記参考URLに3原色の波長が載っていますのでご覧下さい。 3色の色覚細胞はスペクトルに広がりもあり、感度も違います。 3原色の各波長が単一波長のスペクトルで、3原色あわせると白色光に見えること、2色の原色をあわせたとき、黄色、ピンク(紫)、水色が綺麗に見えることを基準に、3原色の波長が選ばれているかと思います(未確認ですが、国際的な機関/学会で審議され取り決められていると思います。)。
お礼
早速の回答ありがとうございます。
お礼
回答ありがとうございます。 色の再現範囲を広く取るためには、色度図でスペクトル軌跡上である単色光を選ぶのが理想的であるが、実際には、現実に実現可能な光源の範囲で決めていることは解かりました。