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パブロフの犬

http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1513585)の犬の尻尾振りに関する質問をした者です。 上記の質問について考えている途中、疑問が生じたので、新たに質問させていただきます。 パブロフの犬の実験は、ベルを鳴らしても涎を流さない犬に、食事の度にベルを鳴らすことを繰り返すと、最終的に、ベルの音を聞いただけで、涎を流すようになるというもので、条件反射を証明する実験ですが。 この実験だけで条件反射によってベルの音だけで涎をながすようになったと結論付けるのは無理があるような気がするのです。 つまり、条件反射の場合食事とともにベルの音を繰り返すうちに脳内に短絡経路が形成され、ベルの音だけで涎を流すわけですが、これが条件反射によるもので学習効果によるものではないと何故いえるのでしょうか。ベルがなっているときに食事を与えられるということを学習し、ベルがなることによって食事のことをを連想するようになり、思わず涎を流してしまうということはないのかということです。 それとも私の「条件反射」に対する認識が誤っていて、このような場合でも条件反射と呼ばれるのでしょうか? 対照実験として、飽食状態で餌を見せても涎を流さない犬に対してベルを鳴らし、涎が出れば条件反射といえるでしょうが、そもそも餌を見たり匂いを嗅いだりしてした時の視覚や嗅覚の刺激が条件反射の条件付けになる筈なので、飽食状態の犬でも餌を与えれば涎を流す筈ですし、全く訳が解らなくなりました??? 宜しくお願いします。

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  • wacky3
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回答No.9

>条件付けの過程で重要な役割を持つ「連想」と「大脳にある条件反射の中枢」を同意として理解して宜しいでしょうか。  よろしいです。 >過去の記憶や経験を手がかりに現在これから起こることを予想するという高度に知的な精神活動としての想像で、ひもじい時にふっと食事のことが頭に過ぎるというような場面や、ここでいう「連想」とは別の状況を想定していたものです。  予想(推理)する行動は,知能行動とよばれます。残念ながら,Mulumbaさんが考えているかもしれない程度にはイヌは賢くありません。ニワトリよりは賢いがサルよりかなり賢くないのです。したがって,Mulumbaさんがイメージするような食事の想像を,イヌは行うことができないと私は考えています。  サルよりかなり賢くないからといって,コンパニオンアニマルとしてのイヌの価値が低いと考えているわけでは全くありませんので念のため。

Mulumba
質問者

お礼

長い間お付き合いくださいまして、まことに有難うございました。 皆様の解答を読み、ようやく一つの結論に到達することができました。それは当初私が想像したようなベルが鳴ってイヌたちが食事を察知して騒ぎ出すなどという状況は発生しなかったのだということです。恐らくイヌたちは普段どおりに落ち着いた状態で、唾液の分泌だけが活発になっていたのではないかと推察されます。もしイヌが騒ぎ出したりすればパブロフ博士もそれなりの対照実験なりをしていたに違いないでしょうから。 もうほとんど疑問は解決したのですが、まだ一点引っかかることがありまして、それはNo.5のruehasさんお解答後半部に関連し、満腹状態でベルを鳴らしたら唾液の分泌は起こるのかという疑問です。満腹状態で唾液が分泌されれば実験結果としても劇的で素晴らしいと思います。 もう暫く御付き合い下さい。

その他の回答 (8)

  • wacky3
  • ベストアンサー率76% (10/13)
回答No.8

>食事を想像する→唾液の分泌という条件反射はベルの音抜きで実験以前に既に成立している可能性が高いと思われます。  私も,すでに成立していると思います。新たにベルの音に対しても条件反射が成立すれば,二重条件反射が成立したことになります。二重でもそうでなくても条件反射に違いはありません。  なお,1日に3回のペースで条件付けを行ったときの,条件付けの回数と唾液分泌が起こるまでの時間の関係は,1回-分泌は起こらない,9回-15秒,15回-4秒,31回-2秒,41回-3秒,51回-2秒というデータがあります。約30回の条件付けで条件反射が成立したことになります。条件反射が成立したときには,ベルの音から唾液分泌までは約2秒です。この時間の短縮は,条件反射に関わる神経の経路が強化されることによるものす。  その経路には大脳にある条件反射の中枢が含まれており,生得的な反射経路から見ると遠回りなのですが,条件反射の中枢を省略するようなさらに新しい近道ができたりはしません。  条件付けの過程では連想が重要な役割を持ちますが,条件反射が成立してからはそれほど重要ではないようです。  お知りになりたいことと別かもしれませんが,そのときはお許し下さい。

Mulumba
質問者

補足

条件付けの過程で重要な役割を持つ「連想」と「大脳にある条件反射の中枢」を同意として理解して宜しいでしょうか。そうすると今までの解答も良く理解できます。 またまた私のあやふやな言葉の用法で誤解を与えてしまったような気がするのでお詫びして、訂正しますと、ベルの音→食事を想像→唾液の分泌の過程での、「想像」とは文字通りの思い浮かべるという意味での想像で、過去の記憶や経験を手がかりに現在これから起こることを予想するという高度に知的な精神活動としての想像で、ひもじい時にふっと食事のことが頭に過ぎるというような場面や、ここでいう「連想」とは別の状況を想定していたものです。 ところでこの質問も長くなり自分でも何を質問していたのかを見失いがちになりがちですが、自分なりに答えを出すと、ベルを鳴らすのが食事中というのが重要なのではないかという気がします。食事前からベルを鳴らせば当然イヌは食事の合図と認識するようになるので、満足な実験結果を得られなくなるのではないでしょうか。 ペットショップなどで食事の時間になるとイヌ達はそわそわしだし大騒ぎを始めますが、同じようなことになるのは容易に想像できます。ですからここでは、音色の違う2種類のベルA、Bを用意し、食事前にAを鳴らし、食事中にBを鳴らすことを繰り返した後、食事を与えずにABの順でベルを鳴らす、BAの順でベルを鳴らす、Aのみ鳴らす、Bのみ鳴らすということを行い、それぞれイヌの行動を観察し、唾液の分泌量を計測するという実験をすれば検証実験となるのではないかと思います。

  • wacky2
  • ベストアンサー率55% (26/47)
回答No.7

 ベルの音→食事を想像→唾液の分泌。これはパブロフのイヌの条件反射そのものです。本来,条件反射とは,連想する能力が備わって初めて可能な高度な行動といえます。反射という言葉が含まれているからといって,レベルの低い行動なのではありません。なお,条件付けを行ううちに,食事を想像する過程に要する時間が短縮し,ベルの音→唾液の分泌のように短時間で起こるようになりますが,意識に上らなくなったからといって,その過程が省略されるわけではありません。  蛇足ですが,梅干しを食べたことのある人なら,実物が目の前になくとも,梅干しを頭の中で考えただけで唾液が出るでしょう。これは,外から加えられた条件刺激によってではなく,頭の中で生じたイメージを条件刺激とする条件反射と見なすことができます。これも結構高度ですよね。

Mulumba
質問者

お礼

本来お礼を述べる場所で、解答に対する意見を述べさせていただく無礼をお許し下さい。勿論回答者の方々から寄せていただいた意見は大変勉強になりますし大変感謝しております。後ほど別の方法で感謝の言葉を述べさせていただきたいと思っている次第です。 さていろいろ考えてみたのですが、ベルの音→食事を想像→唾液の分泌という過程は結局私にはパブロフのイヌの条件反射とは別のものだとしか思えません。 まず食事を想像する→唾液の分泌。これは食物を口に入れることにより唾液が分泌される無条件反射に、食事の際の視覚刺激、嗅覚刺激、味覚刺激等が条件付けられた結果生じた条件反射であると言えると思いますが、その際食事とともにベルを鳴らしていれば、これも同時に条件付けられるので、ベルを鳴らせば食事を想像したときと同様唾液の分泌が起こり、この場合には食事を想像すると言う過程は不要であるように思われますし、食事を想像する→唾液の分泌という条件反射はベルの音抜きで実験以前に既に成立している可能性が高いと思われます。 次にベルの音→食事を想像する過程ですが、食事を想像するという行為は、無条件反射ではなく高度な知的行動ですから、単純にベルの音で条件付けすることは出来ないと思います。毎日ラジオ体操をしている人がラジオ体操の音楽を聞いただけでは体が勝手にラジオ体操を始めてしまわないのと同様に、無条件反射でなければ、条件反射の結果としての行動にはなりえないと思います。 条件反射には,連想する能力は必ずしも必要とはしないと私は考えます。 やはりパブロフのイヌの条件反射はベルの音→唾液の分泌という直接的なもので、途中に食事を想像するような過程は経ないのだと思います。

Mulumba
質問者

補足

>ベルの音→食事を想像→唾液の分泌。これはパブロフのイヌの条件反射そのものです これは自分でも思ってもみなかったことで、少し混乱しています。パブロフのイヌの条件反射では「食事を想像する」という行為が介在することなく唾液の分泌が起こるものとばかり思っていたので、意外でした。少し考えて見ます。ありがとうございました。

  • wacky3
  • ベストアンサー率76% (10/13)
回答No.6

 他の方々も回答されているとおり,条件反射は学習行動(習得的行動のひとつ)に分類されています。  単に反射といったときには生得的なものを指します。条件反射という用語に反射という語が含まれているのが混乱のもとになっているのではありませんか。本来は生得的な反射が,その反射の刺激とは別の刺激で起こるようになる学習行動を条件反射と呼んでいるのです。  パブロフのイヌの場合,経験を重ねるうちに,本来は無関係な聴覚中枢と唾液分泌中枢の間に大脳にある条件反射中枢を経由する新しい神経経路が形づくられたことになります。近道(ショートカット)というよりは,今までなかった道ができたということです。それを,ショートカットと呼んでも特に支障はありませんが。  なお,条件付けをする前にベルの音では唾液を分泌しないことを確かめていれば,それが対照実験になっていますから,改めて対照実験を行う必要はないと思います。  お聞きになりたいことと違っていたらすみません。

Mulumba
質問者

補足

「条件反射」という用語に「反射」という語が含まれているのが混乱のもとになっていることも勿論あるのですが、私が疑問に思っていることは、パブロフのイヌの実験での「条件反射」が、「条件反射」ではなく「学習効果」だというのではなく(勿論ベルの音→唾液分泌という経路が条件反射によって形成されたということは理解しています)、条件反射によらないで唾液を分泌することもありえるのではないかということなのです。私の説明不足で誤解を招いている可能性が高いので、ここで再び質問の趣旨を述べさせていただきますが、パブロフのイヌの実験で、ベルの音→食事を想像→唾液の分泌という過程を経ることもあり得るのではないか、そしてこれは古典的な条件反射とは異なるのではないかというもので、パブロフのイヌの実験がベルの音→食事を想像→唾液の分泌という過程を経る条件反射とは別の作用によるものであるという証明だと思っている訳ではありません。

  • ruehas
  • ベストアンサー率68% (816/1194)
回答No.5

こんにちは。 >これが条件反射によるもので学習効果によるものではないと何故いえるのでしょうか。 「条件反射」は学習効果によるものですよ。 唾液の分泌は自律神経がコントロールするものですから、それは「反射」であり、本能行動です。パブロフが実験によって証明しようとしたのは、このような本能行動にも学習が行なわれるということだったと思います。 生物は生まれながらにしてある刺激に対する反応を持っています。その反応の条件が生後の生活環境に基いて変化し得るというのが実験の結果です。ですから、その動物が生まれたあとに獲得されたものを「条件反射・固有反射」とし、それ以外を便宜上「無条件反射」とするのではなかったでしょうか。つまり、学習によって獲得されたものを条件反射と言うんですね。 但し、変化するのは反応の条件の方で、反応そのものを変えることはできません。 >飽食状態の犬でも餌を与えれば涎を流す筈ですし さて、どうでしょうか、空腹という条件がなければワンちゃんは涎を流さないはずですよ。 本能行動の実現には「外的要因」と「内的要因」があります。 目の前に差し出される餌は「外的要因」です。これに対して「空腹」というのは「内的要因」で、哺乳動物の場合、この情報を保持しているのは自律神経系を司る視床下部です。外部情報は偏桃体で価値判断が成され、その結果が視床下部に送られます。視床下部で外的要因と内的要因が合致することによって本能行動が実現します。 このようなプロセスを「完了行為」と言い、ふたつの条件が合致するかどうかによって本能行動がコントロールされています。このようなコントロールが成されなければ、動物のオスは、性的に成熟したメスという外的要因がなくても勝手に発情してしまうことになります。 内的要因が不足しているために視床下部が自律神経に信号を送らなければ、ワンちゃんは涎を流すことはできないはずです。まずい物には見向きもしないなんていう、育ちの良いワンちゃんだっているじゃないですか。

Mulumba
質問者

補足

他の方々からの解答も読み、「条件反射」は「学習効果」によるものだということは、理解できました。 しかし、イヌは賢い動物ですから、餌を与えている時にベルを鳴らし続ければ、ベルが鳴れば食事を与えられるということを「学習(一般的な意味での学習)」し、食事を想像して唾液を流すということは大いに考えられると思うのですが、この様な場合は「条件反射」とはちょっと異なると思えます。 私が引っかかっているのはこの一点なのです。 また、解答の後半部分によると、満腹の状態ではベルを鳴らしても涎を流さないというように考えられると思いますが、そうなのでしょうか。

  • petitco55
  • ベストアンサー率34% (10/29)
回答No.4

#3です。 質問者さんの混乱する気持ち、なんとなく言いたいことわかります。 たぶん、唾液という例が混乱の原因だと思うので、他の例を探してみました。 ワトソンの行った実験だそうです。 「子供を実験室でおもちゃを使ってあそばせておく。 その背後でシンバルを鳴らす。当然子供は泣く。 それを何度か続けるうちに子供はおもちゃを 見ただけで泣くようになる。 おもちゃが条件刺激となったからである。」 この場合、おもちゃ→怖いの直接的なショートカット形成であって、 先ほどのような2段階の回路形成は考えられないと思います。 この例なら、けっこう理解しやすくないですか?

Mulumba
質問者

補足

勿論理解しやすいです。ありがとうございます。 ただ、少し誤解を招いているようなので補足しますと、 私はパブロフの犬の実験が条件反射によるものでは無いと思っているわけではなく、他の要因による可能性を排除する対照実験がきちんとなされてはいないのではないかという疑念を捨てきれないということなのです。 私もパブロフの犬の実験ではベル→唾液という直接的なショートカットの形成がなされているのだということは理解しているつもりですが、一方2段階の回路形成を否定するに足る対照実験は行われていないのではないかと思えてならないのです。 それにしても高校の生物の授業のときに疑問に感じなかったことが、今頃になって急に疑問に思えるとは情けない話です。高校のときは何を勉強していたんだか。

  • petitco55
  • ベストアンサー率34% (10/29)
回答No.3

大学で心理学の授業をとっていただけなので、 難しいことは全然わからないのですが。 古典的条件付けも、「学習」の項目として習いましたよ。なので、 >食事とともにベルの音を繰り返すうちに脳内に短絡経路が形成され、ベルの音だけで涎を流す 行為は、「学習による」条件反射なのではないでしょうか? 「学習」しなければ、条件反射自体植えつけられません。 古典的条件付けは「学習」による「消去」が可能ですから、やはり条件付けそのものも「学習」だと認識するのが自然か思います。

Mulumba
質問者

補足

パブロフの犬の条件反射はベル→唾液という直接的なショットカットの形成ですが、 私にはベル→食事、食事による味覚刺激→唾液という2段階に分かれた回路の形成というのも否定できないのではないかと思うのです。 とにかく自分の中では「学習」、「条件反射」の概念が相当曖昧なのだということがよく解りました。

回答No.2

学習効果の一部が「条件反射」と名づけられているだけです。

Mulumba
質問者

補足

つまり「学習効果」∋「条件反射」で、 「学習効果」によって脳内にショートカットが形成される例を「条件反射」と呼ぶのでしょうか。 私は「条件反射」というものは脳内にショートカットが形成されることが重要と認識していますが、パブロフの犬の場合、脳内にショートカットが形成されたと断定するのは無理があるのではという気がするのです。

  • inaken11
  • ベストアンサー率16% (1013/6245)
回答No.1

梅干を見て、唾液が出るのが条件反射だとすると、満腹のときにも梅干を見ると唾液が出るのは何なんでしょうね。 学習するから条件反射が出るのではないでしょうか。

Mulumba
質問者

補足

梅干を見て、唾液が出るのは、梅干を見る視覚刺激と、酸っぱいという味覚刺激を同時に受け続けることによって、脳内に梅干の視覚刺激→唾液というショートカットが形成されるからで、学習とは少し違うと認識していますが、私の認識が誤りなのでしょうか?

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