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2000年からのカナダドル、フランスフランなどの対円上昇

marcy111の回答

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  • marcy111
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回答No.1

アメリカの通貨政策が大きく影響しています。ルービンは1995年ドルインデックスで最安値を協調介入によって脱し、ドル安放置からドル高政策へと舵を切ります。ドル高はアメリカの国益だと念仏のように唱えるだけでなく当時勃興期にあって産業革命以来の技術革新と考えられたIT産業へ世界各国からの投資資金を呼び込み空前のバブルを形成しましす。その過程で各国通貨は95年を底にドルに対して下落し、つまり各国はアメリカのITというユーフォリアに蝶が引き寄せられるように投資を行い、ITバブルが弾けるNASDAQピーク(5000ポイント前後)をつけた2000年初~年央まで継続させした。  また、ユーロの誕生も大きく影響しています。単一通貨となったユーロはユーロ圏市場の拡大とともに企業規模拡大、競争力強化が求められEU域内外での合従連衡、対米直接、間接投資を空前の規模で行ったことがアメリカへの資金流入につながりドル高に貢献しました。  一方FFレートはバブルの膨張を恐れたFRBが予防的に1999年6/29に4.75%から5.0%へ切り上げ始めて以降毎月のように切り上げを行い2000年5/16の6.5%まで継続させます。ITバブル崩壊後は、日本での経験即ち、バブル崩壊後も急激に金融を収縮させて経済を大混乱に陥れた教訓を生かし、予防的に金利を2001年1/3に6.25%に引き下げて以降今度は逆に2003年10/28に1.0%まで急速に緩和させていきます。  この2000年ITバブル崩壊がターニングポイントになったと思います。それまでアメリカに投資していた国々は痛手を被り、まず自国へ投資を引き上げるレパトリエーションを行います。FFレートも速いペースで切り下がり始めましたのも追い討ちをかけます。FRBの大胆な金利政策により米国は1.0%と日本に次ぐ低い金利水準となりました。  自国へ一旦還流した投機資金はアフガニスタン、イラクと続く地政学的リスクを避ける為にスイスフラン、ユーロ、大量に資源を消費して成長しているインド、中国、東欧の台頭とともに、政治経済が安定してしかも高金利、資源国通貨である、ポンド、豪ドル、NZドル、CANドル、金、原油、一次産品へと流れます。この動きがこれらの通貨の高騰を招き、ドルの下落を招いたと考えられます。  ただ、円にはなぜかその動きが顕著に現れませんでした。理由は空前の規模で円売りドル買い介入を行ったからです。当時、日本は物価が継続的に下がりつづけるデフレ経済に陥り世界経済の足を引っ張っていたのです。考えられる最も安直で効果があると考えられ政策が為替介入による円安誘導でした。日本の停滞が主要国の日本の為替介入を容認する前提となりました。2000年4月に1兆4000億 2001年9月(同時多テロ勃発)3兆円 2002年4~6月 4兆円 2003年24兆4千億 2004年1~3月14兆円 の空前の規模でした。特に2003年には経常黒字をはるかに上回る介入を行っています。この介入により本来他通貨と同様にドルに対して切り上がるはずだったものが逆に円安ドル高となってしまいました。    この他通貨がドルに対して切り上がったのに対し、円が介入よって人為的に円安へと誘導された結果が円に対する他通貨に対する下落要因となったと考えられます。  

lucky111
質問者

お礼

とても詳しくご返答頂きましてありがとうございます。 かなり詳しく書かれていたので、始めは理解できるか不安でしたが、読み進めると、だんだんわかってきたようです。 ご回答の内容から、質問ようなことは単なる偶然ではなく、また1国の意図的なものでもなく、国際的な政治・経済のさまざまな要因によって引き起こされたものだと改めて理解しました。

lucky111
質問者

補足

よろしければ、もう一点お聞かせ下さい。 marcy111さんから見まして、今後他通貨がドルに対して切り下がることがあるとすれば、その要因はなにだと思われますか。

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