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実用主義と功利主義

哲学の文脈では実用主義(pragmatism)と功利主義(utilitarianism)を使い分けているのでしょうか?

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回答No.1

pragmatism は、役に立つことを基準に「説明を評価する」立場を言います。 例えば、「神は存在するか?」という問いに対する答えとして、 「神」という概念を導入して、より良く世界の理解が進むようであれば、神という概念には実用性があり、したがって意味があるという風に考えます。 逆に、そういう風に役に立たない概念は、実体がないとみなすわけです。 utilitarianism は、まだ厚生経済学が発達する前の Bentham による記述「最大多数の最大幸福」という基準により、「社会政策を評価する」立場を言います。 より具体的には、 個人 i が感じる効用関数を  u_i(x) とすると、 個人の効用の和を sum_i u_i(x) を社会的効用関数とみなし、 これを最大化する社会政策 x* を最善の社会政策であるとみなします。 個人の効用をどのように比べるのか? ということが最大の問題点であり、 この疑問・批判を解決するべく 現代厚生経済学が発達したと言ってよろしいと思います。

その他の回答 (1)

回答No.2

なお、今日の厚生経済学では、 いわゆる費用便益分析 (cost-befefit analysis, CBA)や部分均衡分析において、 功利主義がより洗練された知的基盤の基に利用されています。 いわゆる「社会余剰」もこの文脈の話です。

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