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引力って?

hogehogeninjaの回答

回答No.11

電気や磁石の場合は、次のように説明されます。 良く言われるように、スポンジの上に2つパチンコの玉をおいたとき、 玉の重みでスポンジが沈み、そのスポンジの沈みによって二つの玉は 近づきます。 一つの玉を置くとスポンジが変化し、その変化を通じてもう一つの玉が 動くわけです。 プラスとマイナスの電荷を置いたとき、引き合いますが、 直接引き合う、と説明しても良いですが、ちょうどスポンジの例えの ように、プラスの電荷を置いたとき、空間がちょうどスポンジのように そのまわりで何らかの変化をして、その空間の変化によってマイナスの 電荷は力を受ける、という説明もできます。 その空間の変化は、「これだけの電荷を置いたときには、これこれの場所では この方向にこれだけの変化をうける、また別の此の場所ではこの方向にこれだけの 力を受ける、またこの場所では………というように空間が変化した」 というように、空間のすべての場所でどう力を受けるか、を説明することに よってどう空間がそのもとのプラスの電荷を置くことによって変化したかを 表現します。この変化する空間がスポンジで、このスポンジの変化を通じて、 「この場所では空間はこうなっているので、マイナスの電荷を置いたときに この方向にこれだけの力を受ける」というふうに説明されます。 この力を媒介する、なにか電荷によって変化する性質のことを、「場」と いいます(スポンジのことを「場」といいます。まさしくものが乗っている「場」ですね。 空間のときには、「場」は3Dの空間全体に広がっている性質ですから、 私たちは乗っているかわりにこの「場」の中にいるということになるでしょうか)。 「場」のイメージは、磁石の回りに砂鉄を撒いたときに磁力線に沿ったすじが できますが、あれは磁石に関わる場、「磁場」の直接的なイメージです。 電気に関する場は、「電場」といわれます。 磁石を置いても電荷は力を受けませんし、電荷を置いても磁石は力を受けませんので、 「磁場」は電荷には力をおよぼさないし、「電場」も磁石に力をおよぼさないので、 「磁場」と「電場」は別々のものです。空間のどこの一点一点も、「電場」と 「磁場」という二つの性質を同時に持っています。 さて、これまではこんな風に力を伝える媒体としてのスポンジ、「場」を 考えても説明できる、という話ですが、実際にそんなものは実在するのか? ということになります。説明のためだけなのか、それともしあるなら スポンジの上に乗っている玉がなくても、スポンジはあるはずで、たとえば ぷよぷよ振動しているかも知れません。 この電荷がないのに「場」だけでの振動を捕らえることができれば、 「場」のあることの証明になります。 電場と磁場があったとしたときに、どのように振る舞うか、ということは よく実験されて知られていて、たとえばコイルを使って電磁石を作ってみたり、 コイルを使って発電してみたり、ということで分かります。 これに一工夫加えた一連の方程式をマクスウェルの方程式、といって、 電磁場の方程式として知られています。 この式を解くと、電場の変化によって磁場が変化したり、 磁場の変化によって電場が変化したり(後者はコイルを使った発電です。 前者はコイルを使った電磁石、、、、とちょっと違いますのでご注意) ということが分かり、磁場と電場がお互いに(電荷や磁石が無くても) 影響をおよぼしあっていて、しかも水の波のように空間を伝わっていく ことが分かったりました。 さらにその速さも計算できて、丁度光と同じ速さでした。 テレビ、ラジオ、携帯と、いわゆる電磁波です。 つまり、電荷は直接に力をおよぼすのではなく、 電荷の存在によって回りの空間が影響されて変質し、 もうひとつの電荷は、自分のいる場所の空間が何らかの変化を受けた その空間の変化によって、力を生じるわけです。 ただし、それは空間の性質ですから、電荷のあるなしに関わらず、 空間自身が持つ性質です。空間がその性質を持つことは、 電荷がなくても丁度スポンジが揺れるように、空間の変化だけが 伝わる現象(電磁波)があることによって分かるのです。 それではなぜ電荷があると空間が変化するの?といわれれば、 やはり不思議であるかもしれませんが、それはその通りである、としか 言えません。しかし少なくとも、遠くに力が直接伝わるのではなく、 ごく近くにしか影響しないもののつながりで、結果として遠くにも 力がおよぼされる、と説明できしたから、その部分は前進です。 遠くに力が伝わるのは、スポンジのように 力を媒介する「場」があって、ちょうどスポンジがへこむときのように 遠くには影響をおよぼすこと無く、スポンジのそれぞれの場所が その回りだけに影響をおよぼして、玉を置いたときには少しずつ沈んで 最後に全体として釣り合うように沈みます。決して一気に遠くに力を およぼしません。ごく近傍に伝わる効果の連続として、結果として 遠くに力をおよぼします。 同じように、重力(万有引力)も直接遠くに力が伝わるのではなく、 同じようにごく近傍に伝わる空間の変化の連続として説明できないか、という ことが考えられました。この場は「重力場」で、「電場」「磁場」に加わる 3つめの別の空間の性質です。 この「重力場」がどのような性質を持つか、ということを具体的に論じたのが 一般相対性理論です。そのなかでは、空間の形と重力場を結び付けており、 空間の形がゆがむことによって重力場(重力)が生じる、と説明しています。 このゆがみは本当のゆがみで、幾何学的なものです。 ニュートンの力学ではものは力が働かない時、等速直線運動をしますが、 重力が働いている代わりに、空間がゆがんで、とても広い意味での 「等速直線運動」をすることによって、軌道を説明します。 一般に重力による軌道は地球や月の軌道のように円や楕円、などで、 曲線です。非常に限られた特別な場合の時、見た目の軌道は直線になります。 付け加えれば、nablaさんの回答は、そのような意味で、 重力を説明するとてもとても具体的な話での、相対性理論の例え話でしょう。 -------------------------------------------------------- またニュートンは万有引力を発表したとき、当時の学者から、 その遠方に直接力が伝わるという性質から、 「オカルト的である」とか「宗教的である」 とか批判を浴びたそうです。 それにたいしては、単に非常に天体の運行が理論に合うことを示す数学を 示すだけで反論し、敢えて言葉では反論はしなかったとうエピソードがあります。 言葉で表現するときには都合上直接つたわるのか、間接的に伝わるのか気になりますが、 数式で表現すれば質量がこれこれあればこうこう運動する、というだけで、 必要十分な記述だけですみ、力が直接的か間接的かということは言及する必要がありません。 一つには純粋に科学の範囲だけの議論をして謙虚に科学の範疇をわきまえていたわけですが、 もう一つにはその事実のもつとても大きな説得力を、自分の言葉の代わりに使った、 ということです。

imobatake
質問者

お礼

非常に長い説明ありがとうございました。 正直言いまして、私の理解力では全てを理解したとはいえません。 ただ、自分の疑問そのものに対する疑問が湧いてきたことは確かです。つまり物体Aと物体Bとの間に何か鎖や紐のようなものがあれは引っ張ることは可能で、何もないのに引っ張れるのは不思議だというそもそもの疑問に対してです。 鎖や紐という物があったとしてもその鎖や紐を構成している分子や素粒子などのつながりが何故切れずにいるのか?という疑問となんら変わらないということに気が付きました。 No.11さんも冒頭にスポンジを例に挙げられていますが、「スポンジの上に2つパチンコの玉をおいたとき、玉の重みでスポンジが沈み…」と聞くと「ふんふん」と思ってしまいますが、「なぜ玉の重みでスポンジが沈むの?」と疑問を持ってしまった途端に「例え話」そのものも成り立たなくなってしまいます。(これは純粋な疑問です。No.11さんの回答を誹謗するものではありません。) ど素人考えですが、「質量を持った物体と物体が引き合ったり、磁石のN極とS極が引き合うのは宇宙では当たり前の話。宇宙という物はそういうもの」と考えた方がわかりやすいですね。 もしかしたら「何故」という疑問そのものやそれを証明しようとする働きが人間というごく限られた「宇宙の中のチリのような存在の脳味噌の中」で起こっていることあって、宇宙全体はそんなものとは関係なく生まれ、膨張して、たぶん収縮して消滅し、また時間のない「無の世界」に戻ってしまうのでしょうね。

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