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対称性と吸収スペクトルの関係について

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  • gu-ta
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回答No.1

分子の対称性が異なる場合、吸収スペクトルにも差異が現れます。指標表を用いると、分子の対称性によって許可される/禁止される遷移が異なるため、吸収スペクトルのピークの数や強度、波長のシフトなどが異なることが分かります。具体的には、ベンゼン分子はD6h対称性を持ち、C2v対称性を持つクロロベンゼン分子と比較すると、次のような違いがあります。 ベンゼン分子の吸収スペクトルは6本のピークを持ち、クロロベンゼン分子の吸収スペクトルは3本のピークを持ちます。これは、ベンゼン分子がD6h対称性を持ち、禁止遷移が少ないため、多くの波長で吸収が許されるためです。 ベンゼン分子の吸収スペクトルはクロロベンゼン分子に比べて波長が長く、赤色側にシフトしています。これは、ベンゼン分子が芳香族性を持ち、共役系によってπ電子が分子中で拡散しているため、電子の遷移エネルギーが低下し、波長が長くなるためです。 このように、指標表を用いると、分子の対称性から生じる吸収スペクトルの違いを定量的に解析することができます。

MARs_Ls
質問者

お礼

ありがとうございました。大変助かりました。

MARs_Ls
質問者

補足

失礼しました。問題の対象となっているのはクロロベンゼンではなく、アニリンでした。

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