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回答No.1
まず、この反応はα,β-不飽和カルボニルへの1,2-付加および1,4-付加反応であることは分かりますね。これらはどちらも可逆反応ですので、低温では速度論支配、高温では熱力学支配的に生成物ができます。カルボニル炭素への攻撃は一般に速く、これはα,β-不飽和カルボニルでも起こります。しかし多くの場合、カルボニル炭素へ求核剤が攻撃すると四面体中間体ができるため逆反応が起こりやすいのに対し、β位への攻撃ではエノラートが生じ、ケト-エノール互変異性によりケトンが生成するので安定です。よって低温では反応速度の速いカルボニル炭素への攻撃が起こり(1,2-付加)、高温では安定なβ位への攻撃(1,4-付加)が起こります。 また、余談ですが、画像では1の化合物を高温にしてやっても2が生成していますが、これは1,2-付加反応が可逆だからです。