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2000年までに受賞したノーベル賞の実用化について
2000年までに受賞したノーベル賞(特に,物理学賞,化学賞,生理学・医学賞)のうち,その研究成果が,実用化に全く向かっていない,もしくは実用化を目指した応用研究に直接的にも間接的にもまだ寄与していない研究成果を教えてください. (ちなみに,私はそのような研究を批判しているのでは全く無いことを申し添えます.また,役に立つであろうと思われる研究の方が大事であるとも微塵も思っておりません.) ご回答よろしくお願い致します.
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例えば、1980年代の物理学賞の受賞結果が、実用されているか見てみましょう。 (あいにく充分な知識を持ち合わせないので、反論、コメントお待ちしてます。) 〇×をつけました。 1980年 中性K中間子崩壊における基礎的な対称性の破れの発見 x 素粒子、実用化とは無縁でしょう。 1981年 レーザー分光学への貢献、高分解能光電子分光 〇 レーザー分光学の受賞内容は知りませんが、実社会に寄与しているでしょう。 1982年 ウィルソンの相転移の繰り込み群 x これは物性関係ですが、理論的にはインパクトありますが、実社会に役立つまでいくつも段階が間にあるでしょう。 1983年 星の構造および進化にとって重要な物理的過程に関する理論的研究[ x これは宇宙の話で、実用化とは関係ないでしょう。 1984年 弱い相互作用を媒介する場であるW粒子およびZ粒子の発見を導いた巨大プロジェクトへの決定的貢献 x 弱い相互作用は、実用化とは関係ないでしょう。 1985年 量子ホール効果の発見 〇 電気標準等、実社会に貢献している。 1986年 走査型トンネル電子顕微鏡 〇 原子1層の観察に寄与している。 1987年 セラミックス超伝導体 〇 高温超電導体は騒がれたほど、世の中の役にたっていない気もするが、まあ、役にたっているのでしょう。 1988年 ニュートリノビーム法、およびミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証 × 素粒子の話で、役にたってない。 1989年 イオントラップと原子時計 〇 役にたっている。 10年間で、役にたっているのは、5件。半分でした。意外に多いね。
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- phosphole
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私も大変むずかしい質問だと思いますが、あなたのご質問の意図に近そうなものとしては、たとえば、パルサーの発見のような業績が該当しませんか? パルサーの発見(および関連する電波天文学や重力理論など)は、当然、多種多様な実用技術に支えられていますし、同時に、電波の技術やコンピュータ解析などの発展にも貢献はしているでしょうが、あなたのおっしゃる基準だと「それは間接的でもない」といって良い気がします。 逆にそのレベルでもだめ、だと、全部駄目ではないかと。
お礼
パルサーの発見というものがあるのですね,調べてみます.教えて頂きありがとございます. >あなたのおっしゃる基準だと「それは間接的でもない」といって良い気がします。 >逆にそのレベルでもだめ、だと、全部駄目ではないかと。 本質問は,厳密な定義の下で何か一つの結論に達するための唯一解を求めようとするものではなく,本質問に関して皆様からの多様な意見・考えをお聞かせ頂きたいという趣旨でご質問させて頂きました. 貴重なご回答頂きまして,どうもありがとうございました.
- Dr_Hyper
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補足ありがとうございました。 仰ることはわかりました。 例えばクラゲのもつ蛍光タンパク質GFPはノーベル化学賞を取っていますが,その論文が発表された当初は,クラゲ好きの人が緑の光タンパク質見つけたんだって。 ふーん。程度の扱いでした。私はその頃の論文1970年前後のものから見ていますが,論文の知名度は低い物でしたが,その後それが応用できると20年後ぐらいですかね,たってから爆発的に広まり,今では生物学の実験で使うのが当たり前になっているくらいのもです。 ですが,ノーベル賞をとるころには使い方,応用範囲など見えてきているから受賞した訳で,あなたの範疇に含まれません。 そう言う意味で,生理学,医学,化学は応用が見えてからの受賞が近年は多い気がします。 私がそれでも一つ思いつくのは ホメオティック遺伝子ですね。現代発生生物学の幕開けと言われるほど重要な発見なのですが,一般に何の役に立つの?と言われると答えられる人は余り居ないと思います。 ただ,教科書に書いてあるすごく重要なことで有り,この概念があるから進化や遺伝子疾患が理解できるし,解剖学の体節というものが分子生物学として理解できるようになっています。 つまり大きな発見は教科書となり無意識のうちに貢献していると考えると,あなたの知りたい物を見つけるのは,少なくとも私には難問です。 的外れなお答えばかりで大変申し訳ありません。 何かのご参考になれば幸いです。
お礼
再びご回答頂きまして大変ありがとうございます. >生理学,医学,化学は応用が見えてからの受賞が近年は多い気がします。 なるほど,生理学,医学,化学は応用が見えてからの受賞が多いのですね.その分野のノーベル賞では応用を重視しているからでしょうかね.それとも学会でもそのような傾向なのか大変興味深いです. >ホメオティック遺伝子ですね。現代発生生物学の幕開けと言われるほど >重要な発見なのですが,一般に何の役に立つの?と言われると答えられる >人は余り居ないと思います。 なるほどホメオティック遺伝子ですか.教えて頂きありがとうございます.
- Dr_Hyper
- ベストアンサー率41% (2483/6032)
ご質問されていることが,いわゆる悪魔の証明なので,正確な答えがとてつもなく難しいのでは? 「ない」ということを証明する画期的な方法が見つかればそれはノーベル賞級でしょうし。 もちろん 逆は,1例を見つければ解答になるので簡単ですが,それが出てこないからといって,寄与してないとは絶対に言えないでしょう。 そもそもノーベル賞級の研究は広く概念としての新規性と影響力も審査の対象となっている場合が多く,例えばiPS細胞などはもちろんすでに実用化が始まっていますが,例えばiPS細胞の実用化が無理だとなったとしても,これまでの発生学の分野では細胞が初期化されるなどあり得ないという考え方でしたから,それを覆しただけで十分な貢献度があります。例えばそれをガンの専門家が知って,もしかしたらガンも一部は初期化しているのではないか?と考えてガン幹細胞の考えに行き着いた(実際には嘘)となれば,間接的にガン治療の一部に貢献したことになりますが,その貢献を知っているのは,ガン幹細胞の考えを提唱した人とそれを理解できる周辺の人なわけで,一般人が貢献しているよ。とはわかり得ない場合もあります。 一部の専門家しかわかり得ない場合は除くというご質問であれば,「実用化」に定義がいりますよね。特許を出願されている物のみ実用化と認めるとか。
お礼
ご回答ありがとうございます.私の説明不足で質問の意図が伝わっていないようでした.如何なる研究成果も新規性と独創性があれば,実用化のポテンシャルは秘めていると思います. 私の質問は,例えば物性物理学でノーベル賞を受賞した方がいたとして,そのコミュニティおよび周辺領域,そしてそれに関連する分野の中で,「この研究成果は,産業界でどのように使えるのかまだ誰もわからないんじゃないかなあ」というものがあれば教えてほしいというレベルの質問です. 違う例でいうと,例えばベルの電話の発明です.私の知る限りでは,電話の発明当初は誰も電話が役に立つとは何ら思っておらず,「手紙で十分じゃないか」という意見がほとんどだったらしいです. また,3Dプリンタを発明した小玉さんは,初めて学会で発表された時に,「それが何の役に立つのか」ということを言われてとことん否定されたようです.また,特許では有用性が無いとの理由で拒絶されて,それで自信をなくして研究者をやめたとか. そういう類のもので,役に立つかどうかはもちろん誰にもわかりませんが,そのコミュニティの中で「これは産業界で何の役に立ちそうかまだわからない」という共通認識のものがある場合,それを教えて頂きたいということです.
- notnot
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そういうものは無いのでは?
お礼
ご回答ありがとうございます!
お礼
ありがとうございます!とても勉強になりました!