ベイナイトの結晶構造と諸特性

このQ&Aのポイント
  • ベイナイト組織の結晶構造は体心正方格子ですか?
  • ベイナイトの炭素原子の配置はどのようになりますか?
  • ベイナイトの諸特性の原理原則は何ですか?
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ベイナイトの結晶構造と諸特性

いつも、勉強させていただいております。 ベイナイト変態はオーステナイト領域(面心立方格子)中に炭素原子が鉄原始の隙間に拡散固溶(焼入れ温度に加熱)した状態から、約300℃から400℃付近を等温変態(オーステンパー処理)することで、炭素だけが拡散することにより出てくる組織であり、ベイナイトの諸特性は以下であると思います。  ●歪、寸法変化が少ない  ●靭性が高い(強度-靱性バランスがよい)  ●疲れ強さが増大する(バネ性が高い)  ●水素脆性が少ない マルテンサイト変態では、オーステナイト領域から急冷すると炭素が鉄原子の間から逃げ出す時間がなく、マルテンサイト(体心正方格子)になり炭素原子が無理やり閉じ込められて、硬くてもろいというイメージで理解できるのですが、ベイナイト変態のときの鉄原子と炭素原子の挙動が解りません。 また、上記のような諸特性は、何故そうなるのかがイメージが沸きません。 質問ですが  ?ベイナイト組織の結晶構造は体心立方格子でしょうか、マルテンサイトのように体心正方格子ですか?  ?炭素原子の配置はどのようになりますか?  ?ベイナイトの諸特性がの原理原則は?  ?このような解説のあるインターネットアドレス(URL)または、文献をお願いします。 以上、よろしくお願いします。

noname#230358
noname#230358
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noname#230359
noname#230359
回答No.1

Fe-C系ではっきりとした結晶構造を持つ「相」は、フェライト、オーステナイト、セメンタイト、マルテンサイトだけです。ところが鉄鋼研究初期には、結晶構造を知らないで光学顕微鏡だけが研究手段であった頃があって、顕微鏡組織が異なればその「組織に名前を」付けいていたのです。例えばフェライト+セメンタイトの層状組織を「パーライト」と呼んだのです。ベイナイトも同様に「細かなフェライトと細かなセメンタイト」の羽毛状組織です。層状組織や羽毛状組織が生ずるそれなりの背景があって、それらを次に示します。 http://www.tsujilab.mtl.kyoto-u.ac.jp/01TsujiLab/Education/KibanSousei/2008/DiffusionalTransf.pdf#search='鋼 ベイナイト 結晶構造' http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/407/6/Honbun-20_chapter2.pdf#search='鋼 ベイナイト 結晶構造' さて、相と歴史はこれぐらいにして本論に入ります。 ?ベイナイトの結晶構造は フェライトとセメンタイトそれぞれの混在 ?炭素位置 述べなくていいでしょう ?諸特性の整理に 微細結晶による強化、微細な炭化物による析出硬化、微細粒による脆化防止などで考えましょう。「無理やり閉じ込め」のイメージは無用です。

noname#230358
質問者

お礼

適切なご回答、ご教授ありがとうございました。 パーラートの説明で考え方がよくわかりました。 海外に出ていたのでお礼が遅くなりすみませんでした。

その他の回答 (1)

noname#230359
noname#230359
回答No.2

質問文を読んで、驚いていました。  ベイナイト組織とは、独特な結晶構造なのか?と。  T.T.T.曲線の鼻の上と下でも、組織が違うし・・・?? 質問者さんのユーザー情報に 「熱処理会社に勤務 品質保証を担当」とあるので、 専門の方が言うのだから、そうなのかなぁ?・・と思い直し、 門間改三の本を読み直したりしていました。 回答(1)の、dfety702氏の文を読んで、ホッとしています。 それとも、もっと最新の研究結果では、違ってきているのでしょうか? 質問者が、専門の会社勤務で、しかも品質保証という根幹にいる方だけに とても気掛かりです。 もしそうなら、多くの機械技術者は根本のところから勉強し直しですし、 質問者の勘違いなら、そんな会社なんて、信用ならねぇぇぇぇぇ!って話で。

noname#230358
質問者

お礼

ベイナイトの結晶構造が何であるかということは、熱処理品質の品質評価に関係ありませんが、もっと、精進して頑張っていきます。

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