ポリプロピレンの物性変化と熱収縮について
- ポリプロピレンを使用したコンデンサの製造において、熱収縮による物性の変化が関心事となっています。
- 温度が100℃~150℃の範囲で変化すると、ポリプロピレンフィルムの物性(tanδ、比誘電率)にどのような影響があるのか、知見を教えてください。
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ポリプロピレンの物性について質問
ポリプロピレンを使用してコンデンサを製造しています。 その際、特性の安定化のため、熱収縮をさせますが、その温度によって フィルムの物性(tanδ、比誘電率)がどのように変化するのか知見をお持ちで無いでしょうか? ちなみに、温度は100℃~150℃です。
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プラスチック屋が釈迦に説法して申し訳ありませんが、 コンデンサー中の物質の誘電率は双極子の数と強さ、電場に対する応答のしやすさによって決まるとされている。ポリプロピレン(PP)フィルムの熱処理は、おそらく加工時のひずみのアニール、結晶化の完結、最密充填化、とのぞましい作業である。 PP主鎖の骨格C元素の4個の2p電子は隣のC、H原子と共有結合し、σ電子となる、このσ電子は低いエネルギー準位にあり励起されて伝導電子となる確率はほとんどゼロである、本質的に電気不活性体である。しかし、プラスチック中には、微量であるが触媒残渣、外部からの混入などの金属元素、電子、ホール(ボイド)の電荷が存在しうる。これらの電荷の外部刺激に対する反応が電気的性質である。誘電性とは電場によって電荷が局在化、永久双極子の配向分極して、電気的エネルギーを蓄積する性質である。PPは無極性であり、tan δは小さい、その電気的性質は、混入、狭雑不純物によるといえる。 従って、PPフィルムの100℃~150℃の短時間の熱処理では、酸化劣化物の生成もないであろうから、電気的性質にはまったく影響しないと考えてもよろしいのでは?
お問い合わせの内容は、御社のノウハウとすべきことと想像しますが、 公開の掲示板で問い合わせることについて問題はないのでしょうか? 懸念はさておき・・・・・・・・・・・・・ 熱収縮によりフィルム厚が変化するので、比誘電率を求めることは難しい と思いますが、tanδは測定によって容易に把握できます。 製造設備をお持ちなのですから、実際に試してみることが何よりと思います。 熱処理温度を100℃~150℃よりやや大きな幅で数水準に振り、実際に 測定なされば容易に傾向を把握できると思います。多少手間はかかりますが、 温度だけでなく、温度を掛ける時間も2~3水準に振った方がいいでしょう。 tanδは通常評価する周波数のみでなく、通常より高い周波数で測定する と差異が明確に現れる筈ですので試してみてください。 コンデンサ用ppフィルムの製造者さんが何社あるか知りませんが、 前記のような評価をするとカタログに書いていないメーカー間の特性差が 見えてくるかも知れません。
参考になりそうな論文を下記しておきます。
おそらく樹脂メーカに聞いても無理、同業の技術者でないと答えが出ないと思われ、しかし答えたら機密漏洩で処分されそう・・・と、核心部ではないが周辺に居た者の感想ですが・・・ ↑は???? 両方とも tanδ とあるので期待持ったが、数字が0.1 ??? 動的粘弾性のことらしい。これをどう料理するのか?
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