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機械設計時の架台の選定
- 機械設計時の架台の選定について、ラインの架台を設ける際にフレームによる製作と一体製作の短所、長所、判断基準を教えてください。
- 機械設計時の架台の選定においては、鋼板組み合わせの構造とアルミフレームの組み合わせが考えられます。その選定のポイントは何でしょうか?
- 機械設計時の架台の選定においては、駆動部の重量やコスト削減、たわみの計算、改修作業の容易さなどの要素が考慮されます。
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フレームによる(ねじ止め)製作と一体(溶接)製作の長所と短所は、 * フレームによるねじ止め製作;高コスト、多少大きくなる、ねじの緩みが心配 * 一体溶接製作;低コスト、コンパクト、高剛性 で、 材質が鉄鋼とアルミの長所と短所は、 ◇ 鉄鋼:溶接が簡単、強い、重い、低コスト ◇ アルミ;溶接が難(ねじ止めが一般的)、弱い、軽い、高コスト です。 因って、鉄鋼の溶接構造とアルミフレーム構造では、コストで先ず鉄鋼の溶接構造と なります。 が、最近は軽いし、後で修正が利き易いの理由でアルミフレームを使用する若年エンジニア が多いです。 アルミフレームのメーカーのURLを一度確認下さい。 アルミフレームを使用する若年エンジニアが多い理由の一つに、色々なキット(パーツ) が揃っているので、その組み合わせで設計できる事もあります。 ミスミさんの標準部品で設計するや、三好パイジョン(MIYOSHI PIJON)で設計する、 等々と同じで。
- 参考URL:
- http://www.nic-inc.co.jp/
駆動系やイケールなどが付くベースプレート(と弊社では呼んでます)を架台と別体にした場合、以下の危険性があります。 A 架台とベースプレートとの締結部の緩み 加減速の力や振動は締結部を通じて架台にかかります。 この力を支える十分な締結が必要です。 溶接構造なら溶接部で安心ですが、別体だとねじの摩擦力だけでは行かず、ノックピンか、はめあいか、ちょっといい手が浮かびませんが… B クーラントもしくは潤滑油の漏れ 溶接構造なら100%溶接で漏れを防ぐことができます。しかしながら、別体だとベースプレートとの締結部からもれてくる危険性があります。コーキングも1つの手ですが、クーラントなどとの相性でコーキングがやられるかはがれるかもしれません。 また、アルミフレームだとさらに下記のような心配点があります。 (前提として、アルミフレームを溶接でなくブラケットでねじ止め、という想定です。溶接だと結局鋼材溶接構造と同じだと思いますので) C 接合部の強度 フレームに対し、実際は小さいサイズのねじで固定されることが多いです。(市販の固定具の都合で)となるとねじの座面がけっこう小さいです。(溝もあるので、余計座面が小さくなります) よって、(1)さんも指摘されているように特に振動が発生するようなら、座面がすぐ陥没するかねじが緩む危険性があります。 また、質問者さんが挙げられている利点は下記についてご注意ください。 2.のコストについて… 大物の加工面が増えてしまうとかえって高くつきます。 ベースプレートをできるだけ小さくするとか、架台の座面を少なくするとか必要です。 また、アルミフレームは御社の仕入先との力加減であまり安くならないかもしれません。 3.の計算について… これは別体だと締結部を介しての力のやりとりになってしまうので、かえってややこしくなると思います。 4.の改造について… これについてはどこまで設計にもりこんでおくか、で変わってきます。 そして、多分よけいなものを盛り込まずに今の仕様に最適なものを設計した方がいいでしょう。 改造時は一体型の架台を新しく仕入れて、そこにそっくり載せ変える方が作業上いいかもしれないですし… 以上、長々と書いてしまいましたが参考になれば幸いです。
お礼
一つ一つの疑問に丁寧な回答をいただき、本当にありがとうございます。 じっくり読ませていただかなければ…と思っているうちにお礼が遅れてしまいました。 お許しください。 他の回答者の方にも同じようなご意見をいただきましたが、やはりアルミフレームのネジによる締結は、かなりもろい構造になってしまうことが避けられないようですね。 実際にどうなるかはわかりませんが、何年、何十年も現役である社内の加工機を目標にはしていますので、アルミフレームは見送り、溶接した架台にネジで鉄のベースプレートを据え付ける形ですすめていこうと思います。 (最後のアドバイスには、ややそぐわない形となってしまいますが、据え付け後の修正や社内状況との兼ね合いのためです。ご容赦ください) 本当にありがとうございました。
購入部品費を抑えようとしたら、鉄のアングルやCチャンを買ってきて切断、ねじ止めすれば安くあがるかと。 製作時間ははアルミフレームを使った場合よりも多くなるけど、仕事が少ないから問題ないと言うことで。 5時までの仕事量がない場合、作業時間を短縮しても意味がないとうちの会社では言われています。 忙しく、時間がない場合はアルミフレームがよいかと。 それと誰が何度やっても同じものができるという点も長所かと。
お礼
ありがとうございます。 自分の製作時の状況を予測しつつ、設計を再度検討させていただきます。 鉄のアングルなども市販のものをあたってみます。
アルミ溶接ができないので(簡単にという意味) ねじ止め構造になると思います このときの引っ張りはものすごく弱くなるので注意が必要です 圧縮だと思っていたが、めぐりめぐって引っ張りになっているということはよくあること 質量が 鉄7.2 アルミ2.7 で 1/2.6 になるので振動/加速度があるときは不安定になる アルミ=やわらかい という一般常識で 客先に説明しにくい http://www.venus.dti.ne.jp/~sando/other/al/alumi.htm ダイキャストをやってないやつはまず割れないと思ってる アルミ=高い という一般常識で 客先に説明しにくい トータルコストを考えると(設計の仕方によるが) 最終的には安い場合もある 特に後ろの一般常識が邪魔をして使われにくいものです
お礼
ありがとうございます。 確かに最近受けた講習でも、あたった資料でも自分の考えていた荷重と異なる種類の力がはたらいていることは多々ありました。 単純に荷重計算が楽になるというのはどうやら浅はかだったようです。 フレームにすることによる不安定は考えていましたが、アルミの比重による不安定は考えていませんでした。 参考になります。
お礼
ありがとうございます。 コスト面で鉄材の溶接とアルミフレームで真逆の考えをしておりました。 リンク先も含め、参考にさせていただきます。 何年も前につくられた社内製作の加工機で、精度的に今ひとつのものには、 架台は溶接であるものの、M20のタップでベースや駆動部を組み付けたものも多々ありました。 それだけが原因ではないのでしょうが、ネジの緩みは精度不良の大きな要因として頭にいれさせていただきます。