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ダンピング抵抗の求め方とその役割について
- ダンピング抵抗の定数を信号の周波数より求める方法があるらしいと聞いたことがあるのですが、いろいろ調べてもハッキリした事がわかりませんでした。求め方をご存知の方、ご教示願えませんでしょうか。
- また別の考え方としては、直列終端として出力インピーダンスと伝送路のインピーダンスの整合の為に、伝送路のインピーダンスに合わせて定数を決めるという人もいました。その辺り、いろんな考え方があるということでしょうか。
- ダンピング抵抗は、アンプ回路の振動を抑制する役割を持っています。振動を抑制することで、音のクリアさや定位感が向上し、音楽の鮮明さが増します。ダンピング抵抗の設定は、周波数特性やスピーカーの特性に合わせて行うことが重要です。
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実際には図研のライトニング等で波形応答をみるのがベストですが, そのためにはIBISの知識がないとできません。 IBISにはパッケージの成分がかかれているので,その部分のLCRも かなり効いてきます。 そこで,まず伝送路のインピーダンスを正確にはじき出し,補助的に 抵抗を直列に入れておくことです。何でも抵抗を入れたがるのは, コスト無視の世界ならともかく,現実の世界ではプロとはいえません。 たとえば,SDRAMなどにはドライブの方法がかかれていたりします。 ALTERAのFPGAでは,DDR2 SDRAMのドライブ能力のデータなどが豊富に 得られます。 また,同じデバイスを2個ドライブすれば,インピーダンスが低下す るので,直列抵抗を入れて低下を防止するなどのやり方がのっています。 ECL回路では,プルアップ抵抗と伝送路のインピーダンスおよび,プル ダウン抵抗(終端抵抗)のみで650MHz以上の動作が可能です。 現実には抵抗のパッドのみを準備し,その間を銅箔でつないでおき, 抵抗が必要なときに切断して使います。0Ω抵抗にも波形を汚す成分 があることも認識しておく必要があります。 最終的には不要輻射等を考慮しつつ,オシロスコープ等で波形観測して 望みの立ち上がりになるように,調整しています。
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下記のTDK SEATなどを利用するといろいろと勉強になります。 ただし,ここでいう伝送路は長方形のものです。実際のパターンは 台形形状をしていますので,数Ωほど高めに設定しておけばいいで しょう。 また,このままではパターンのエッチングぼそりを考慮していません。 そのため,20μmほど必要なラインのみ太らせる指示をCADかCAMで 指示すると,思い通りのインピーダンスの基板ができるはずです。 本当に必要でしたら,基板のインピーダンスを測定できる機器をお 持ちの基板屋さんに相談してください。
ダンピング抵抗を入れる目的は、マイクロストリップラインとして考える 伝送路上で特性インピーダンス整合を行うことでは無いと考えます。 すなわち、クロックラインを分布定数回路と考えるのではなく、 L,C,Rの集中定数回路と考え、クロック信号源からの信号が この集中定数回路の過渡現象によるリングングのような電圧振動 を抑えるRを求めることだと考えます。 R > 2√(L/C) がリンギングを抑える条件式になると記憶しています。 ただし、L,Cをどう求めるのかというのが計算上、問題になると思われます。 >難しすぎて断念した記憶があります。 基礎知識自体は、高校の数IIIの線形微分方程式を解ければできます。 工学部の知識を使うならラプラス変換、逆変換で、簡単に解いてしまう 方法もあります。 クロックラインの特性インピーダンスの計算式は このスレッドでも既出ですが、他にも いろいろなところにあるので検索してみて下さい。 数学的アプローチのさわりだけ書いたのですが、 周囲や上司が数学を嫌うタイプの場合は対人関係での用心が必要です。 論理的な話ではありませんが、とにかくやれ!式の人が いる場合は、数学も物理も論理的で丁寧な説明も通用しません。 抵抗のサンプルをいくつか当たりをつけて用意し、 FETプローブ+信頼できるオシロスコープを使って 波形をとってそれが綺麗になる抵抗値を実験で求め、 波形の綺麗な画面のコピー見せたほうが納得して もらえる場合が多い?かもしれません。 もし計り方が気に入らないと言われたら、反論せずに 何度でも再測定します。
お礼
ありがとうございます。 分布定数回路、集中定数回路については以前勉強しかけたのですが 難しすぎて断念した記憶があります。。 もう一度がんばってみようと思います。 勉強するに当たってよい教材やHP等ご存知でしたらご教示いただ けませんでしょうか。
一方向の伝送であって,終端(信号の受け側)で整合させるのであれば,プリント基板のパターン寸法と基材の誘電率を?式に代入した値の終端抵抗をつけるのが基本と思います。この値は,基板のパターン寸法,基板厚さと,材質(誘電率)だけで計算できます。 受端側の素子の入力容量などで補正は必要ですが,ある程度伝送線路が長い場合はこの考え方が基本と思います。 現実にはこの通り終端抵抗を選定すると,消費電力が大きくなったり,受信端の振幅が不足する場合があるので,抵抗値を変更したり,抵抗器のみではない終端方式を選んだりすることが一般に行われているかと思います。
お礼
ありがとうございました。 今まで受信端での終端はあまり経験が無い(殆ど送信側での調整で 済んでいました)のですが、これから勉強したいと思います。 検索したら数種類のやり方が出てきましたが、消費電力を考えると RC終端が良さそうですが如何でしょうか。 終端するには部品点数が増えるのとスペースが必要なので、肝の部 分を見極めて付ける必要が出てきそうですね。 ちょっといろいろ試してみようと思います。
何の回路かわかりませんので駆動回路、受け側の想像ができません。 何をどうしたいのかを具体的に表現してください。 CPUのバスに入れるのでしたらクロック、パターンの長さ、負荷(RAMがいくつとかDA/ADとASICとか)、プルアップの値、場所などによって違います。 終端を入れる方法もあります。これはバス速度が速いとそれなりのノウハウが ありますので、簡単には説明できません。 無難なところで100Ωです。 各種ノイズ試験をクリアするには全体を見ないといけませんが とりあえずパターンの長さはそろえておいたほうがよさそうです。 ノイズ対策上の経験です。ノイズシュミレーター、雷サージ、電波試験などかけない場合は回答4の方に賛成です。リンギングがなければ抵抗は必要ありません。ただし4000Vコモンモードに耐えるようにするとか巻きつけ試験とかだとどこかに限界があります。
お礼
CPUのメモリバスでクロック周波数は80MHz程度です。線長は80mmほどに なるのではと予想しています。 基本的には試作機で波形確認と調整を行い回路にフィードバックという 流れで作業しておりましたが、設計段階である程度の目安を付けて定数 を入れておく事ができないかといろいろと調べていました。 定数を決定する(あくまでも目安程度だとは思いますが)為には、どの 辺りを気にしてどのように算出すればよいか、ご存知でしたらご教示 願えませんでしょうか。 よろしくお願いいたします。 ありがとうございます。 等長配線しておきます。 100Ωはどのように算出されたのでしょうか? 私的には少々大きいような気がしてしまうのですが。
一般論としては、信号の周波数によりダンピング抵抗の値を決めるという ことはないと思います。ただ、似たような表現ですが、信号の帯域とか 使うICの高速性に応じてダンピング抵抗を決めるということはあるかも しれません。(信号の繰り返し周波数にはほとんど意味がありません) ダンピング抵抗と言っても要は伝送路と送受の素子のインピーダンスマッチング が目的ですからあくまでインピーダンスが合っている状態が、どんな周波数 だろうとベストの状態です。 しかし、実際のリンギングや途中の段つきなどの現象が問題にならないくらい 短時間なのであればマッチング(ダンピング)をシビアに考えなくても 良いとも言えます。 つまり、ICなどの動作速度と伝送路で起きる波形の乱れを比べて、乱れが あってもICなどが応答しないくらい速い現象なのであれば、ダンピングは 不要、という意味です。要は、帯域(ICの速度)に応じてダンピングの 効果を減らしてもよいことがある、という訳ですが、これの計算方法といった ものは聞いたことがありません。 波形を忠実に伝えるためには送端か受端のどちらか一方だけでもマッチング 状態であれば良いので、伝送路と出力インピーダンスを合わせるのも手です。 終端(受端)でマッチングするのとどちらが良いかはその他の条件により ます。(本来は両方マッチングするのが一番よいのですが・・・) おっしゃるようにいろいろなやり方があり、状況に応じて使い分けることに なります。
お礼
詳しく説明いただいてありがとうございました。 いろいろと試行錯誤して経験値を上げていくようにします。 がんばります。ありがとうございました。
お礼
>そこで,まず伝送路のインピーダンスを正確にはじき出し,補助的に >抵抗を直列に入れておくことです おっしゃっていることは理解できるのですが、「伝送路のインピーダン スを性格にはじき出す」スキルと知識を持ち合わせていない為、何から 手を付けてよいのか途方にくれてしまっております。。 設計段階では配線長の想定くらいしかできないのですが、LやCの値を 想定してインピーダンスを算出する方法があるのでしょうか?? 申し訳ありませんが、ご教示いただけませんでしょうか。 0Ω抵抗のお話はメカラウロコでした。 もう少し高周波を扱うようになったらきっと無視できない要素になりそ うですね。参考にさせていただきます。