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オーステンパ処理についての疑問
- オーステンパ処理は、材質SK5M *T0.2で硬度HRC 35~40を実現する熱処理の一つです。
- この処理は、プレス加工後の寸法公差を±0.1に保ちながら、材料を熱処理するものです。
- オーステンパ処理は変形を抑えることができるため、熱処理後の変形はほとんど生じません。
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母材がSK5MからS60Cになってしまいますが、指定硬度からみるとベーナイト鋼を使用されるのが適していると思われます。流通している材料ですので、それほど納期かからず入手出来ると思います。 板バネを扱ってるところならかなりのノウハウを持ってると思います。ベイナイト鋼を使用して曲げ加工がある場合、成形後の熱処理(320度で10分程度)が必要です。 「SK5M→プレス加工→オーステンパ」より「ベーナイト鋼→プレス加工→熱処理(低温焼鈍、テンパとも呼ばれます)」のほうが変形量は少ないです。
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高強度鋼板の利用をお考えのようなので「回答1」に追記します。硬さ HRC35-40(引張強さ換算 1090-1270 MPa )の強度を有する鋼板としては TS1180 MPa級超高強度冷間圧延鋼板などが開発されております。例えば、JFE-CA1180SF,Y2など。しかし、これらの高強度鋼板の採用にあたっては、プレス成形時のスプリングバックに伴う部品の寸法精度不良の問題があり、現在検討中のSK5M プレス成形-->オーステンパー処理による歪みを上回ることが予測されます。鋼板メーカーに、プレス成形技術の開発状況についても併せて問い合わした方がよろしいのではと考えます。また、金型のかじり対策についても難しい課題となることが予測さます。現在検討を進めているSK5Mによるプロセスが最も実現性があるものと予測されます。もし、寸法公差外れが発生するような場合は、処理後のプレス矯正工程の追加をご検討されたら如何でしょうか。事情がわからないこともあり、勝手なことを申し上げましたが参考になれば幸いです。以上。
お礼
アドバイス有難うございます。 焼き入れ材での加工も考えてましたがスプリングバックが大きいですよね。 メーカとも打ち合わせしてみます。
ご質問の部品(材質・SK5M 厚さ・0.2mm 指定かたさ・HRC35-40)に対するオーステンパー処理パターンは、焼入れ加熱(オーステナイト化) 760-820 C ---> 急冷(臨界冷却速度 500 C/sec) ---> 恒温処理(500 C塩浴浸積 ---> ベイナイト化)--->空冷 と推測されます。 オーステンパー処理の品質特性は、通常の焼入れ焼きもどし処理に比し (1)処理時間が短い。 (2)焼き割れや変形が少ない。 (3)靱性が優れている。となっており、とくに熱処理変形に関しては、上記の処理パターンに示すごとく段階的な冷却方法をとることによって変形が少ないということです。しかし、臨界冷却の急冷操作や部品形状が変形し易い、塩浴装入時の不均一冷却など熱処理変形の要因が含まれているので、発生しないという保証はございません。したがって、要求品質が満足できるかどうかは、矯正方法を含み試作をおこなって確認する必要があるものと思います。以上。
お礼
アドバイス有難うございます。 やはりトライするのみですね。 熱処理メーカに聞いてみましたがやはり同じ回答でした。 後、もともと素材に硬度が入ってる材料があると聞きました。 そちらの方もあたって見ようと思います。
お礼
アドバイス有難うございます。 参考になります。 一度、検討してみます。