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パラジュームメッキ(ニッケルメッキ)の曇り(白化)について
- パラジュームメッキ(ニッケルメッキ)の曇り(白化)についての質問です。メッキ後数ヶ月経つと、表面が曇ってきます。拭き取れば取れるのですが、溝等の場合拭き取れず、困っています。
- ニッケルメッキでも曇り(白化)が出るようで、ニッケルは光沢材中の硫黄分が悪さをしていると言う事が述べられていました。
- パラジュームメッキ(出来ればニッケルメッキも)の曇り(白化)の原因、促進方法、防止方法、この曇りが、生地に及ぼす影響等についてお教えいただきたくよろしくお願いいたします。
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白く曇る=白系金属の表面にその金属の酸化膜が生成するという事ですので、原因が何か?と聞かれれば、答えは「酸化」なのです。 なので温度や湿度が高ければ、「曇り」は促進され早く出てきます。本に載っていないのは、当たり前の事だからではないでしょうか? NiやPdは、装飾めっきに使われる白系金属の中では、酸化し易い部類の安いめっきです。真空中においておく訳ではないなら、何かしらの策が必要ですが、一つは、最表面に酸化し難いめっきをする(ロジウムを極薄で付けるのもよいでしょう。ロジウムは白系の装飾めっきの中でも酸化されにくい部類)または、防錆の為のケミカル処理等が考えられます。
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残念ながらパラジウムの酸化進行性については知見がありませんが、パラジウム自体、水素を積極的に吸蔵する材料ですから単品では防錆・耐食には向いていない材料です。ただ、AuPdなど耐食性のある金属と合金化(この場合メインはAu)する等の使い方をすれば、有用な装飾用金属である事は間違いないです。Pdがメインの合金が最表面では、曇りは避けられないでしょう。 余談ですが、 めっき業者のレベル(工程管理やノウハウ,めっき欲条件)によって、出来栄えはかなり違ってきますので、ちゃんとしたラボを持っているメーカーさんにテストで作ってもらうと、案外曇り難いめっきをつけてくれたりもしますよ。(緻密なめっき粒界ほど酸化し難いです)
Pdめっきする場合、通常下地にNiめっきをします。 ただ、Pdめっきそのものも酸化され易いですが、 Pdめっきの厚みも0.1μm程度ではないでしょうか? あまり薄ければ下地のNi拡散は容易に起こります。 一度、その曇ったものをSEM等で分析しないと、 前に進まないと考えます。
お礼
ご回答ありがとうございます。質問で書き忘れましたが、Pdは5ミクロン程度つけています。下地ニッケルは3ミクロン程度です。拡散とは、NiからPdへの拡散ということでしょうか?その後調べましたら、メッキメーカーの違いで、一方は7-3、もう一方は95-5の合金だそうで多い方がPd、少ない方がNiだそうです。この両方で曇りが出ています。Pdが酸化されやすいとの事ですが、何と比較してどの程度とかの目安はございますでしょうか。SEMの分析は依頼してみようと思います。Niについてはメッキメーカーにお伺いしても、ニッケルは曇る物との常識のようですが、それが何でどうしてという回答がなかなかいただけないのと、メッキの本やインターネット等を見てもこれという回答がなかなか得られなく、本欄にお伺いしたところです。 よろしくお願いいたします。 早速の回答ありがとうございます。 Pdがそれほど耐食性がない金属とは知りませんでした。Rh、Pdは同レベルと思っていましたし、金まではいかないまでも、かなりの耐食性があるものだと思っていました。再検討の必要が有りそうです。ありがとうございました。 ついでにもう一つだけお聞きしたいのですが、この曇りの酸化物は、鉄などのように、進行していくようなタイプの物なのでしょうか。申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
お礼
大変ありがとうございました。大変参考になりました。ガス試験や、CAS試験等ではなかなか促進されないため、別の要因があるのではと思っていたのですが、基本的に曇りは、避けられないとの事ですので、最初のご助言のように、Rhを付けるなり、物によっては塗装をする等で防ぐしかないようですので、そちらで対策を取りたいと思います。ありがとうございました。