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オシロスコープの波形スイッチについての初歩的質問
- オシロスコープには1:1と10:1のスイッチがありますが、どちらの波形が正確な値の波形なのですか?
- 初心者によくある質問ですが、オシロスコープの波形スイッチには1:1と10:1の2種類があります。
- 1:1と10:1のスイッチは、波形の大きさを調整するためのものであり、正確な値は変化しません。
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1:1は入力波形と同じ振幅で計測されますが、10:1は入力信号が10/1になります。たいていオシロスコープの入力インピーダンスは1:1のときに1MΩ、10:1のときに10MΩになります。このインピーダンスで影響をうけるときは、10:1の方が正確な波形になります。入力信号が小さい時は、10:1にすると雑音が乗った波形になることがあります。通常は、10:1でご使用ください。
1:1とか10:1というのはプローブ(オシロスコープに繋げて測定する場所とオシロを繋ぐ道具)に表記されていると思います。それに合せてオシロスコープの設定をしましょう。 1:1のプローブは測定点の電圧がそのままオシロスコープに入力されます。10:1は1/10の電圧になってオシロスコープに入力されます。 1:1のプローブは小さな電圧まで観測することができますが、その分測定される回路からたくさんのエネルギーを吸収してしまいます。 10:1のプローブはあまり小さな電圧は測れませんが、測定される回路から吸収するエネルギーは1:1のものよりは小さくなります。 わたしは、アナログ回路の設計をしていますが、通常使うのは10:1です。(参考まで)
オシロスコープのプローブを接続することで、元の回路に新しい回路要素が加わることになりますから、信号波形は厳密には元の回路の状態のままでは観測できないと言えます。 観測のために信号電流の一部を使うわけですから、観測回路を動かす信号電流はなるべく少ない方が、元の状態により近い波形を観測できると考えられます。ですから、10:1にした方が元の状態に近いと言えるでしょう。 ナノセコンド、ピコセコンドという早い現象や微少電流の現象は、観測装置による影響を無視し難いので、現実そのものがオシロで観測できるとは思わない方が良いかも知れないですね。