格助詞「に」の接続
対象、場所、時間等を表す格助詞の「に」は、体言または準体言接続ですよね。
でも、「目的」を表す場合にかぎり、この接続法則はあてはまらない、という考え方はあるのでしょうか?
古語でも口語でも、
「いざ給へ、出雲拝みに」、
「映画を見に行く」、
「何しに来たの」、
これらの「に」は、私には、連用形に接続していると思われるのです。
でも、格助詞「に」が「目的」を表す場合だけ例外的に連用形に接続する、というような文法的規則を聞いた覚えがありません。
「釣りに行く」の「釣り」は体言であると了解します。
でも、「魚を釣りに行く」の「釣り」は、動詞の連用形に思えるのです、違いますか?
動詞の連用形は、そのままの形で名詞に転成し得ますが、「出雲参詣に行く」とか「映画鑑賞に行く」とかでない、上記の場合の動詞の連用形が、転成名詞として機能しているとは、私には考えにくいのです。
「水見になむ行きはべる」の「水見」は名詞なのでしょうか?
そんな名詞あるのでしょうか?
「県見」が名詞で、「花見」が名詞なら、「水見」という名詞も、作って作れないことはないでしょうが、不自然だと、私には思われます。
(そもそも、「水見に行く」の「に」は、「目的」なのかしら?「対象」なのか?)
それとも、動詞は連用形である時点で、名詞に転成し得るという意味で、すでに「準体言」の資格を持っているのでしょうか?
文芸学専攻でしたもので・・・^^;
語学専攻のご専門の方にお答えいただけると有難く存じます。