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生化学で出てきたインフルエンザがよくわかりません。

インフルエンザウイルスヘマグルチニン(HA)タンパク質の働きはどのようなものなのでしょうか? またノイラミニダーゼとはどのような物質ですか? 解答していただけると助かります!

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  • jing0708
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回答No.1

生化学でそれやるってのも面白いですね。 お答えします。 ・ヘマグルチニン(ヘマ=ヘム:赤血球 アグルチニン:凝集体)  ヘマグルチニンは血液凝集素の1つで、インフルエンザウイルスが細胞に接着するために使います。約140?(オングストローム)のタンパク質で、細胞表面に存在するシアル酸に結合し、そのまま膜動輸送(エンドサイトーシス)で細胞内に取り込まれます。取り込まれたあと、リソソームによる分解を受けますが、ヘマグルチニンはpHが酸性に傾くと構造が変わりウイルス内のRNAを放出するようになります。  で、セントラルドグマでいろいろ作って新しいウイルスが完成すると細胞は自分の分泌タンパクと勘違いしてこれを分泌小胞で細胞表面まで動かします。そこで ・ノイラミニダーゼ  ノイラミニダーゼという言葉から想像できるように酵素(~ase)です。この場合基質はシアル酸とヘマグルチニンの結合部位で、細胞のシアル酸とくっついている部位を切断し、ウイルスが細胞から離れるように仕向けます。  余計なことを書くと、インフルエンザが感染しないようにするにはヘマグルチニンを阻害し、ウイルスが増殖・移動しないようにするためにはノイラミニダーゼを阻害するのです。インフルエンザ治療では、すでに感染は成立していますから悪化しないようにしなければなりません。そのため、ノイラミニダーゼ阻害薬であるタミフルやリレンザ、イナビルを用いるということになります。  医療系の学生さんかなと思いますが、ぜひ勉強頑張ってください。

eringi_0822
質問者

お礼

早い解答ありがとうございます! 言葉を噛み砕いて説明してくださったのでとてもわかりやすかったです!

その他の回答 (1)

  • ebisu2002
  • ベストアンサー率59% (1878/3157)
回答No.2

ヘマグルチニン(HA)は標的細胞表面のシアル酸に結合する。 そのため、ウイルスが細胞表面から離れなくなる。 ウイルスはそのまま細胞膜に包み込まれ、 ウイルスを入れたままエンドソームの形で細胞内に取り込まれる。 次に細胞はエンドソーム内部を酸化させ、 ウイルスをリソソームに送り込んで消化しようとする。 しかし、エンドソームのpHが6.0まで低下するとHAの構造は不安定になり、 折りたたまれたペプチド構造が部分的に展開する。 するとタンパク質で隠されていた強疎水性の部位が開放される。 この融合ペプチド(fusion peptide)を、 あたかも鉤のようにエンドソーム膜に挿入して固定する。 さらに、HA分子の残りの部分は新しい構造(より低いpHでも安定な構造)に 折りたたみ直され、融合ペプチドを引き寄せる。 するとウイルス自身もエンドソーム膜に引き寄せられ、膜と融合する。 その後、ウイルスのRNAは細胞質に挿入されて増殖を開始する 宿主細胞からウイルスが遊離されるためには、 ノイラミニダーゼが酵素として特異的に、 ヘマグルチニンが結合する宿主の糖タンパク質のシアル酸を切断しなければならない https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%BC

eringi_0822
質問者

お礼

早い解答ありがとうございます! リンクも載せていただいて大変見やすかったです!

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