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お好きな私小説を教えてください。

からあげ ミームン(@marc2bolanti)の回答

回答No.10

 今晩は。海外編を、もう強引に。私小説概念は無いので自伝風という事で、。 ✿南回帰線>ヘンリー・ミラー。他人の女性遍歴にあまり興味ありませんが、時折挟まれる理念的考察は素晴らしく(解るのは半分だけど、)、最後は一人の女性讃歌に収斂していきます。 「私は、、すっかり生まれ変わる前に、、人々が休息やひまつぶしにやって来るような公園になるだろう、。緩衝器。毒を排除する通風装置。~の真っ只中にある自然公園になりたい。」新潮文庫P167)ドゥルーズがよく引用する箇所ですが、まさにこのサイト主様に相応しくないですか!? ☆アメリカ=失踪者>カフカ。 自伝的と思ってたら、アメリカに行った事は無いそうですが、私小説かもと言う事で、。カフカでは爽やかですね。元々不条理では無く、変身も仲間内では笑い取ってたそうですから。ストローブ・ユイレの完璧な映画も有りました。 http://www.geocities.jp/repeatmania/m101.html写真のみ ✿八月の光>フォークナー。南部デルタ、黒人が主役。以上はアメリカ理解に役立ちました。アブサロム・アブサロムは50ページで挫折、響きと怒り、も2年で50Pのまま、。という事で、フォークナーに挫折後に、影響受けてる中上健次読むと楽かも知れません(^<^)。  中上の文は文盲の母やオバの語りの影響と古代祝詞・旧約の創世記やセネガルのグリオの語りなど口承文学の系列とジャズのアドリブで私小説を次の次元に高めたと捉えられます。 千年の愉楽>私も最初はサッパリで、肉体労働10年の後<枯木灘>読んで腑に落ちました。これも創世記のように血縁関係複雑で解らず、系図書いて漸くでした、今は本に付いてます。読める時期ってありますよね。  その頃友人や従兄弟の家庭で殺人未遂や自死等の事件があり理解するのに凄く役立ちました。普通身辺にそういう事なく、神話も小説も知らないと当事者を悪者にして終りです、自死者遺族も後ろ指で苦労してますね。 手っ取り早いのは、柳町監督の<さらば愛しき大地、火祭り>先にみるのも一助かと、。根津甚八みたいな人ほんとに居ましたね。強もてだけど鋭くも優しくて。原発労働で俺の先輩2人、早死してます。作家が拘わり続けたのも兄の自死で、残された者は考え続けさせられます。救いは? 中上ははっきり言って被差別部落と天皇家の表裏一体のような構造、歴代天皇の熊野詣での異様さ、そのメッカの新宮が舞台なので特別に日本理解に重要なのでしょう。ノーベル財団も調査してましたね、スラム出身カミングアウトの初作家と言う事で。長文申し訳ないですが、開高健も新宿ゴールデン街等で随分可愛がり、られもしたようで(酒とパンチ)いつかは読まんといけません。私も夏の闇、まだなんです。中上 画像で検索すると綺麗所のオネエチャンが読破したというだけでエバッてますよ、負けられません ✿田中小実昌<十字架>短編集なやまない>より。牧師の父君の信仰理解の為の、。イエスは迫り来る、直接に。飄々としたコミさんのその言葉が衝撃で私、聖書読み始めました。 ✿藤枝静男、私小説として益々評価あがってますね。『田紳有楽』どなたか仰っしゃるよう毛色違うでしょうが、常滑美濃系の骨董好きには堪らないかも。  私ほんとはもうホッとしたいので、楽~な私小説御座いませんか? ☆萩原朔太郎<猫町>~つげ義春<猫町紀行>貧困旅行記>より。こんなんが好みです~。  では、おじゃま致しました。  

alterd1953
質問者

お礼

遅めの登場と思えばまたえらく充実してますね(笑) >✿南回帰線>ヘンリー・ミラー 反体制といえば「四畳半襖の下張」や「愛にコリーダ」みたいに 性愛に行く方向がありますが私もエロ・グロはイマイチなんですが 仰るようにヘンリー・ミラーは 「都会のビルのレンガは愛によってくっつけられてはいない」みたいな 良い箴言がありますね。 >「私は、、すっかり生まれ変わる前に、、人々が休息やひまつぶしにやって来るような公園になるだろう、。緩衝器。毒を排除する通風装置。~の真っ只中にある自然公園になりたい。」 あのドゥルーズがこれを引用してましたか。 ドゥルーズの「哲学について」が図書館にあったので読み始めましたが 「ミル・プラトー」よりかなり読みやすいです。 「哲学者の仕事は新しい概念を生み出すことである」なんて 全くその通りで、プラトンのイデアなんて未だに生き残ってますよね。 しかし、私のことを良く分かって頂けてますね(笑) >☆アメリカ=失踪者>カフカ。 ああ。これは読んでませんが 「変身」はご多分に漏れず衝撃でした。 勿論、ブラック・ジョークとして読めますが切迫した疎外感は否めませんよね。 「城」の絶対に受け付けてくれないオペレーターとか最高でした。 >✿八月の光>フォークナー 有名で綺麗なタイトルですが黒人が主役なんですね。 映画で言えば「カラー・パープル」みたいな感じなんでしょうか。 芸術における「怒り」の表現は(まぁ、「恐怖」なんかもそうですけど) よほどテクニックやアイデアないとしんどいですね。 コルトレーンのフリー・ジャズやピカソの「ゲルニカ」なんかはオッケーなんですが セシル・テイラーや中上健次などはちょっとしんどかったですね。 しかし「肉体労働」10年は尊敬します。 若い頃はこの仕事でも良いかなんて思ったことがありましたが 年取ってから考えれば、とてもとても。 夏のくそ暑い現場に出た時なんて太陽全然動きませんでしたからね(笑) ただ、私も育ったのは、あの尼崎で8人殺したオニババァが居てた近所ですから 殺伐とした空気は良く分かります。 天皇制と被差別部落の比較は炯眼だと思います。 順位を決めた時点で必然的に最下位が生まれますからね。 問題はそれが「フェア」かどうかということですね。 実際、私の親友は朝鮮人ですが、男前で頭も良く優しいやつですが 日本企業への道は最初から断たれていました。 本当の歴史的経緯は知りませんので何とも言えませんが 勿論、柄の悪いやつも多いですし、逆手に取ってずるいことをするやつもいるでしょうから 嫌われるのも仕方無いかなと思いますが 十把一絡げに「朝鮮人殺せ」とか言ってる日本人を見ると悲しいとともに怒りを覚えます。 「夏の闇」はC・W・ニコルも絶賛してましたが 「花終わる闇」が完成してたらノーベル賞も見えていたみたいですので残念でならないです。 勿論「輝ける闇」も傑作ではありますが「夏の闇」の方が完成度は高いように思います。 >✿田中小実昌<十字架> コミさんは、あんな風貌ですが頭は非常に良いみたいですね。 何かの議論の時「論理が濁る」という発言にシビれました(笑) >✿藤枝静男 この人どなたかにも教えて頂きました。 見逃すところでした。 危ない危ない(笑) >私ほんとはもうホッとしたいので、楽~な私小説御座いませんか? 私小説ではないんですが、堀江 敏幸の短編集「雪沼とその周辺」がらく~に読めましたよ。 特に「スタンス・ドット」が傑作です。 >☆萩原朔太郎<猫町>~つげ義春<猫町紀行>貧困旅行記> どちらも好みですが 元漫画家志望としましては、つげ義春は特別な存在です。 「紅い花」なんかも勿論良いんですが ちょっと甘い「海辺の叙景」なんかが大好きです。 特に、私もシュール系のマンガを描いてましたので 「ねじ式」は非常に「やられた感」がありました(笑) ああ。たっぷりお喋り出来て満足感があります(笑) ではまた(笑)

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