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1[Wb]の大きさの定義について
- 磁荷に関するクーロンの法則と1[Wb]の大きさの関係について考えています。
- 参考書の表現について疑問を持ち、1[Wb]の定義について考えています。
- 高校の教科書や参考書の書き方についても指摘しています。
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この前もお応えしたように思いますが、 http://okwave.jp/qa/q7819530.html の #2です. これでは駄目だったんでしょうか?。どこが問題なのか?(どこが引っ掛かり処なのかな?)と思って、再び発言します。 最初に身分照会です。大学の専門は物理ではありませんが、社会人になってから、科目等履修生制度を利用して、大学の物理学科で電磁気学の講義を取りました。まわりの学生は、30くらい歳が離れtました・・・(^^;)。 >参考書には、「磁気量の積に比例し、距離の2乗に反比例する」などといきなり書かれており あたかもそれが実験によって成り立つような表現をしています。 いや、実験によって成り立つんですよ。もっとも完全な2個の単磁極は使用できないですが、2個づつペアになった、4個の磁極を用い、それぞれにクーロンの法則が成り立つと仮定して相互作用を全て足し上げ、クーロンの法則を確認する事は可能です。その際、4個の磁極間の相互作用を全て考慮し最低でも、4C2=4×3/2=6パターンくらいの独立な実験条件は必要でしょうけれど・・・。 という訳で最近の高校の参考書は知りませんが、高校の参考書では、上の面倒臭い事情は、確かに割愛されてるような気はします。でも間接的には、実験的にクーロンの法則は確認可能な訳です。それは理想化すれば、棒磁石の磁極は、その両端に局在すると、理論的にはみなして良いからです。純粋な単磁極との違いは、常にペアを持っている事だけです(古典理論では)。 >そうではないですよね。クーロンの法則が成り立つように1[Wb]の大きさを定義 したのですよね? そもそもクーロンの法則が不成立なら、クーロンの法則が成り立つように1[Wb]の大きさを定義するなんて、できっこありません。その意味で1[Wb]の大きさを定義は、クーロンの法則に依存しています。 ただし現在の(SIの)1[Wb]の定義は、クーロンの法則によらない電流の磁気作用に基づいているので、またまたややこしくなりますが、棒磁石のかわりに直線コイルを用いる事で、4個の棒磁石の磁極を用いたクーロンの法則の確認実験は、再現できます。磁気双極子(磁極のペア集団)による棒磁石内部の磁場と、電流作用によるコイル内部の磁場は、実は違うのですが、外部磁場に関しては、全く同等です。コイル内部の磁場は、両端を除いて外に漏れ出さないからです(理想化すればですが)。このために外からみれば、直線コイルの両端に磁極が局在するのと、同等になります。 このような事情のために、 >そもそも高校の教科書や参考書などは、磁極の強さがどういうものかを説明しないまま クーロンの法則をいきなりもちだしています。 とは、教科書や参考書の執筆者達は思っていないのでしょう。つまり、 >・・・「磁気量の積に比例し、距離の2乗に反比例する」・・・ で、 >・・・そもそも高校の教科書や参考書などは、磁極の強さがどういうものか・・・ を、「説明した」という立場なんだと思います。このような記述が親切だとは思えないし、個人的には「駄目だろう」とは思いますが、現状はこういう具合な気がします。 振り返って考えると、高校物理の教科書や参考書は、歴史的に重要なトピックの羅列であり、(今にして思えば)体系化への志向が足りないような気はします。恐らく自分もそこに不満を感じ、高校物理は不得意になった気がします。 ・・・なんていう言い訳をしてますが(←面白くなくて勉強しなかっただけ(^^;))、歴史的に重要なトピックの羅列は、文部省に言わせれば、教育的配慮なんだろうと思います。別に体系を知らなくてもトピックさえあれば、技術者は育つからです。 体系なんか知りたくない人はいます。体系が知りたいなら、それ相応の努力は必要だからです。そういう事を望まない人は、確かにいて、けっこう優秀な技術者になったりします・・・。 と言う訳で、体系を知りたいなら「大学に入れ」が、たぶん文部省の言い分です。ただ、トピックの羅列である物理しか知らないと、そこで非常に優秀であった人達が大学に入り、体系化の壁にぶち当たり、どんどん落後して行くのを目の当たりにしたのも、また事実です。 先の教育的配慮が妥当かどうかは、今後の課題と思えます。 あれっ?。文部省は科学技術省だっけ?。・・・歳が出ましたね・・・(^^;)。
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- eatern27
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電磁気学の基礎方程式(Maxwellの方程式)は、電気と磁気について一定の対称性を持っており、 電気における電荷に相当するものを磁気についても方程式の中に導入する事ができます。 そうやって導入したものを「磁荷」と呼ぶわけですが、例えばCoulombの法則などの性質を導出する事ができます。 そういう意味で、もしも「磁荷」が存在するのならCoulombの法則を満たさなければいけません。 こうやって「磁荷」という概念を定義したら、それがどれだけの量あるのかという事を定量的に表したくなるのが普通で、SI単位系では通常 >6.3×10^4[N]の力を及ぼすときを、その等しい磁石の磁極の強さを1[Wb] という定義が採用されるのですね(従って、これはCoulombの法則が成り立つ事が前提の定義です)。 こんな所で回答になるでしょうか。
#1です。納得して頂けたならそれはそれで嬉しいのですが・・・、 >・・・棒磁石のかわりに直線コイルを用いる事で、4個の棒磁石の磁極を用いたクーロンの法則の確認実験は、再現できます。・・・ なんていう要領の悪い愚直な実験をやってる、研究所も試験所もサイトもないと思います(すいません)。これは原理的には可能ですよね?、という例としてあげました。実際は、1[Wb]のエネルギー換算方式によってやってると思います。 でもあなたの問題意識は実に正論だし、まっとうだと思いました。そうですよね。正真正銘の単磁極は作れないにしても、その代替わり物を電気的に作って、現実の物体として「1[Wb]原器の製造は可能である事」を、少なくとも理論的には示すべきですよね。現実には製造しなくても良いから・・・。 あなたは素直だし、理屈に誠実ですね(^^)。でもその分だけ、苦労しそうな気もしました(^^;)。 お互い、要領が悪いですね・・・(^^;)。
お礼
ご回答ありがとうございます。 それにしても、こういった体系の話になるの実に回答してくれる人が 少ないですね。 例えば、料理のレシピ本があって、砂糖を1[xx]入れてください。 と書いてあって、[xx]が何かということはほとんど述べないのと 同じようなものです。こんなバカなことはあるでしょうか。 Wbの仕組みがもう少しわかったら、教科書出版社に 文句を言ってやろうと思います。
お礼
何度も答えていただきありがとうございます。納得できないと気が済まないもので・・・ 私が納得いかない点ですが、まだWbという単位が作られていない状態を想定しています。 全く同じ2本の十分長い棒磁石を作ることができたとします。(他極の影響を受けないくらい 長い磁石を用いれば点磁荷に近いものを作れることは納得しました) 2つの磁気量の等しい磁石を用いれば、確かにはたらく力が磁極間距離の2乗に反比例する ことは確かめられるはずです。では、Wbの単位が確立していない状態で、どうやって はたらく力が磁極の強さの積に比例するかを確かめるか、ということです。 教科書では6.3×10^4[N]の力を及ぼすときを、その等しい磁石の磁極の強さを1[Wb] と書いてあります。仮に1Wbの大きさをそのように定義したとすると、じゃあ2[Wb]の 大きさはどうかと考えたら、2×(6.3×10^4[N])の力を及ぼす力と決めても別にいいじゃ ないですか。 ところが実際の定義はそうではありません。 2[wb]は4×(6.3×10^4)[N]の力を及ぼす力、3[Wb]は9×(6.3×10^4)[N]の力・・・というように なります。結局[Wb]という単位は、磁気量の積に比例するように(つまりクーロンの法則が 成り立つように)決められたのではないかと思うのです。 仮にクーロンの法則が成り立つというなら、磁気量である[Wb]が何か別の方法で定義される 必要があります。ところがその方法は今のところたどり着けていないので、質問させてもらいました。 質問に意図がわかりにくくて申し訳ありません。 >ただし現在の(SIの)1[Wb]の定義は、クーロンの法則によらない電流の磁気作用に基づいているので、またまたややこしくなりますが、棒磁石のかわりに直線コイルを用いる事で、4個の棒磁石の磁極を用いたクーロンの法則の確認実験は、再現できます。 なるほど、クーロンの法則によらない定義がちゃんとあるのですね。(前回のご回答で 説明されていたら、手間をかけて申し訳ありませんでした) まさに知りたかったのはそこで、その実験を示すサイトのリンク先などがあれば教えてほしいです。 大体そんな実験があるなんて高校の教科書には書いてありません。 [Wb]がどのような単位なのかも説明しないまま、クーロンの法則が成り立つと書いてあるのは 全くバカな説明だと思います。教科書を読んでいれば普通誰でも私のように疑問をもつと思うのですが。 最低でもWbはクーロンの法則によらない定義があり、電流の磁気作用に基づいていることくらいの 記述はすべきだと思います。 というわけで、いつも詳しい説明していただき感謝しております。 ありがとうございました。