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スピーカー、ヘッドホン、の振動版に対する質問ですが
- スピーカーの振動版についてですが、大きいほうが低音が出る。小さいほうが高音がでる、重いほうが低音が出る、軽いほうが高音が出る。
- 高音域に関しては思いと早く動かないや、大きいとその分抵抗が増え早く動けないから先の理屈がなんとなく理解できますが、低音に関してがいまいち分かりません。
- イヤホンや、ヘッドホンなどは振動版?ダイヤフラム?スピーカーのツイーター程度の大きさしかありませんが、あのような低音が出るのはどうしてですか?単に囲まれているだけではないですよね?またスピーカーとヘッドホン、イヤホンの定義はどのようなのもですか?以前SONYからヘッドホンのようなスピーカーなるものが出ていましたが、あれはどうしてスピーカーになるのですか?
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重い方が低音が出るというわけではありません・・・低音を出すには大きく振幅させるか大面積で振幅させてやらねばならないので振動板の強度を上げなければならず、必然的に分厚く重い振動板になってしまうだけのことであり、強度が取れるのであれば軽い振動板の方が少ない力で大きく動かせますから有利になります。 Earphone や Headphone が小さな振動板であるのもかかわらず低音が良く出るのは耳に近いところで鳴らしているからです。 Earphone はちょっと不安でしょうから(汗) Headphone を外して机の上にでも置き、Amplifier の Volume を一杯に上げてみてください・・・Headphone の耐入力は数百mW はあるでしょうから数百mW 程度が最大出力の Headphone 出力を最大にしても壊れることはないでしょう・・・その時の音は情けないほど低音が感じられない音になっている筈です。 理由は、低音域はちょっと離れるとすぐに周囲に逃げ散ってしまうので、距離が離れるほど弱くなるからで、電車内で迷惑の源となる Headphone から漏れ出る音も低音がなくなったシャカシャカ音でしょう? Microphone では楽器に近づけると近接効果と言って低音が大きくなってしまうことから Low Cut Filter が付いているものもあります・・・Speaker も頭を突っ込むようにして近付いて聴くと低音が非常に豊かな音に聞こえるものです。 Speaker とは耳を覆ったり耳穴に突っ込むことなく、目に見える位置に置いて音を出す音響機器のことです。 Headphone とは Head の文字があるように頭に被るもの、Earphone は Ear の文字があるように耳に装着するものです。 Headphone も耳 (Ear) に被せますから Earphone と呼ぶこともできます・・・事実、昔は Headphone を Earphone と呼んでいた Maker もありました。 ただし日本語はしばしば語源の英語から逸脱して英語圏の人には理解できない和製英語を作り出すことがあり、昨今は Earphone が頭 (Head) に被るものではないにもかかわらず、Earphone のことを Headphone と呼ぶ人も出てきています・・・まあ、語源の意味を知らずに使っているので、いつの間にか格好良い呼び方の方を使いたがるようになってしまったのでしょうね。 野球のホームランが英語ではない和製英語であることは昔から知られていますが、近年 Maker が作り出した和製英語としては NIKON が言い出したスイバル方式の Camera (スイバルは Swivel のことらしい(汗))、専門家 (大学教授) が言い出したトラヒック理論 (Traffic のことらしい(汗)) などがあります・・・まあ 100 年以上も前から「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」なんて川柳もあるくらいで、昔からカタカナで覚えてしまうと語源が判らなくなって変なカタカナ語を使い出す人がでてくるものなのですが・・・。 >以前SONYからヘッドホンのようなスピーカーなるものが出ていましたが、あれはどうしてスピーカーになるのですか? MDR-F1 のことですか? http://www.sony.jp/headphone/products/MDR-F1/ Headphone ではあるのですが、耳を覆うものではなく、耳から少し離れた位置に Driver (Speaker) Unit を配する型式のものですので、Speaker と呼ぶ人もいるのかも知れませんね。 低音が逃げてしまうので初めから低音が良く出る大口径で高音が抑えられた音色の Driver Unit を低音がよく出るように工夫した Acoustic Bass Lens という Body に入れた結果、逆に高音が Soft になってしまった(笑) Headphone なのですが、高音を Tone Controller で絞ることが多い BGM (Back Ground Music) を聴く分には耳が疲れなくて調度良い音色になりますし、何より長時間付けていても耳が蒸れないことから BGM Listening には最高の Headphone でしたね・・・生産終了になったのは惜しいものです。 尤も、本当は高価なのに(笑) 如何にも安っぽい質感の Magnesium 合金 Head Band とか、これもまた本当は高価なのに(笑) すぐにボロボロの無残な状態になる東レ Ecsaine Micro Fiber 製 Ear Pad の評判が良くなかったのも災いしたようですね・・・音は個性的で、目的 (BGM Listening) によっては最高だったので、是非とも化粧直しして復活して欲しいものです。
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- HAL2(@HALTWO)
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おおお、初めは回答ではないのですが、A No.3 John_Papa さんに御礼を(汗)・・・。 PFR-V1 は試聴したことがあって、その御機嫌な音に感動したのですが、購入するにはあまりにも高価で(笑)、耳穴に突っ込む Yoke 状のもの (Extended Bass Reflex Duct?) の位置がちょっとでもずれると低音の感触が大きく変わるのが難点で、SONY にとっては実験的な商品だったのか、安価な Series が出ないものかと思っているうちに店頭から消えてしまい、型番も忘れ去ってしまったので紹介ができませんでした。・・・まだ、Page が残っていたなんて(汗)。これは確かに Speaker Unit と記されていますね。・・・大先輩に感謝です(^_^)/。 軽い振動板で知られているものとしては Condenser (Electret Condenser) 型がありますね・・・Microphone も Condenser 型があります。 Condenser 型 Speaker は低音が軽くて出にくいという感触があるものですが、実際には出ていないのではなく、音色を感じることができる中低音域が歪感の少ない軽い音質になることから、その下の低音感に対する感覚が重々しい低音感に繋がらないことから低音が出ていないように感じてしまうようです。 http://www38.tok2.com/home/shigaarch/electrostaticSP.html Condenser 型 Microphone では返って Dynamic 型 Microphone よりも低音域に向かって Flat な特性を持っているものが多いものです。 ただし、Condenser 型の振動板のは振幅を大きく取れないことから Condenser 型 Speaker で大きな音を出しても低音域は頭打ちになって壊れてしまう可能性が出てきます。 A No.3 John_Papa さんが御紹介された飛行機内の Tube Earphone は Animation 好きな方ならば「伝声管」と言えばピンと来るのではないでしょうか。 昔の艦船、戦艦や潜水艦などに用いられていたもので、遥か遠くの機関室と艦橋司令室とが金属の Pipe で繋がっていて Pipe の蓋を開けて耳を近付けると蓋が開いている向こうの部屋の音が聞こえるというやつですね(^_^)/。 All Horn System (Mid Range や Woofer までも Horn にしてしまうような Speaker System) の Tweeter に用いられる Driver (振動板を持つ Unit) を見ると Diaphragm には Titan や Magnesium 合金などの Metal 材が用いられており、単位容積当たりの重量は Paper や Plastics 系に較べると決して軽いものではありません。・・・強力な磁界の中で大きな力を加えられる Unit ですので強度を得るためにも Metal 素材が用いられています。 ちなみに Earphone も分解してみると判りますが、Metal Plate を振動板にしているものもあります。 Headphone の音圧 Level は 1mW 入力時に 100dB SPL などにもなっているものですが、計測距離は数 cm ほど (鼓膜までの耳孔内では伝声管と同様に殆んど減衰しませんので Unit 直前の計測値と同じです) でしかありません。 開放空間での音は距離の二乗分の一に比例して小さくなりますので 64 倍の距離では 4096 分の 1 (36dB)、128 倍の距離では 16384 分の一 (42dB) も小さくなってしまいます。 Headphone や Earphone は Speaker よりも数千から数万分の一しか Power をかけませんので、振幅量の小さな振動板でも良いわけです。 一方 Speaker は大きな Power をかけますので振幅量を大きく取らねばならず、振幅量の確保が限界に達してしまえば、今度は振動板面積を増やしてより大量の空気を一度に押したり引いたりするようにしてやらねばなりません。 周波数の高い高音域は空気を押し出してから一瞬の後には空気を引き戻しますので、大量の空気を振動させなくても大きな音 (Energy) を伝達できますが、低音域は押し出したり引き戻したりする時間が長いので、その分、大量の空気を動かしてやらなければ大きな音が出ないというわけです。 ちなみに音速は 15℃ で 340m/s ほどですが、音波が乗った空気の流速が 2 倍になると、流速が音速に対して充分に低い場合は音圧は流速の四乗に比例して大きくなり、流速が音速に近付くほど八乗に比例して音圧が大きくなります。 同じ推力の Jet Engine でも音速よりも僅かに遅い流速になっている旅客機に較べて音速の 2 倍近い流速になっている戦闘機の騒音は計算上は 256 倍 (24dB) も大きくなりますので、旅客機が 75 Phone ぐらいの騒音で離陸しても戦闘機は 100 Phone もの騒音をまき散らして離陸するわけですね(汗)。 高音域は音波を乗せて動く空気の流速が早いので、その分、等比級数的に音量が大きくなる一方で、低音域は流速が遅いので音量が小さくなり、その分、大量の空気を動かしてやらねばなりません。 まあ例え話が多いので正確な説明というわけではありませんが、解り易く言えばこんな感じかと(汗)・・・。
- John_Papa
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易しく答えるのが難しい質問ですね。 >(低音再生に関してスピーカーの振動板が)重いとどうして良いのでしょうか? →スピーカーの振動板は、ダンパーという一種のバネによって中心位置に引っ張り戻されます。バネに重りをつけると、重いほうがゆっくりした周期で揺れます。この時他の振動(バネを弾くとか)を与えると、細かい周期と大きい周期の両方を保って複雑に揺れます。しかし、スピーカーの場合、磁力線をコイルが通過すると発電され、動きを止めるように働きます。また、アンプからコイルに電流が流されればコイルは磁化されて磁力線の中を動きます。(アンプから見ればコイルが動いて発電するのが逆作用のように見える為、逆起電力と呼ばれます。実際には、アンプから出力される電流にない動きを止めるように働きます。)このような仕組みで、スピーカーは様々な周期・波形の音を出すことができます。 アンプを繋いでない時の自然な固有周期を、最低共振周波数(f0)といいます。fは周波数frequencyの事です。ボイスコイルにf0より低い周波数を与えて振動板を動かす事はできますが、ダンパーによる引き戻しの力が強くなり音響変換効率は悪くなります。 ダンパーや磁気回路とのバランスにも左右されるのですが、振動板重量もf0を下げるための重要な要素になります。 >またイヤホンや、ヘッドホンなどは振動版?ダイヤフラム?スピーカーのツイーター程度の大きさしかありませんが、あのような低音が出るのは どうしてですか? →方法は様々ありますが、共鳴器(レゾネーター)構造がよく使われます。原理としては笛に近いものです。ビール瓶の口を吹けば低い音で鳴るのと同じ原理です。耳の近くなので音圧があまり必要でない為、大きな構造は必要有りません。 実験してみてください、耳の近くになにか器を持ってくるだけで、その器の持つ共鳴によって特定の周波数が強調されます、または特定の音程が聞こえるかもしれません。その強調をうまく利用しているのです。 また、振動板の運動量が小さいので位置を保持するバネ力も小さくて済むでしょう。 尚、ツイーターなどスピーカーユニットは、耳との距離の関係でヘッドホンとは比較にならない大音量を要求されます。磁気回路やボイスコイルも必要に合わせて巨大化します。磁力線を強くすると、バネを硬くするのと同じ効果があり、f0を低くする事が難しくなって、高音域に限定せざるを得なくなります。ホーン型のダイヤフラムの場合は、空気を圧縮する負荷を質量増加分と考えることができ、軽いダイヤフラムで中音域以上の帯域を受け持つことができます。 >以前SONYからヘッドホンのようなスピーカーなるものが出ていましたが、あれはどうしてスピーカーになるのですか? →SONY パーソナルフィールドスピーカー PFR-V1 http://www.sony.jp/products/activespeaker/special/pfr-v1/index.html ですね。 バスレフポートを直接耳道の入り口に突っ込むことによって、損なわれがちな低音を確保しています。 構造上、装着の違いで大幅に音が変わるという扱いにくい特性を持ってます。 音圧は自然空間において距離の二乗に反比例します。が、径の変わらないチューブ内の音圧は距離に影響されない(飛行機内のチューブイヤホンに利用されてます)。耳道はチューブ構造なのです。距離の違う二つの発音源が耳道口の直近に配置するので、ちょっとした違いで距離比が大幅に変わってしまう訳です。 イヤホンやヘッドフォンでは、センターの音が前方に定位しにくいので、 低音の損なわれにくいオープンエアタイプのヘッドホンを、耳後方を開いて振動板が前方になるようにして聞いた事を思い出します。 ステレオ音場というのは、自然界には無く錯覚(脳の働き)によるものです。3D映像でもそうですが自然よりもクリスタルで華麗です。 音の場合、音速が光より88万倍も遅い影響で、うまく錯覚させる為には、結構複雑な要素が必要なのです。 アマチュアの間で行われていた耳道口から振動板までの距離を開くというのも、その一手段です。 SONYの製品は、もともと定位のはっきりしない低音は音量の稼げる耳道口に置き、ステレオ定位に影響の大きい中高域をやや斜め前方に置いてみたら、これくらいの金額の価値はあった。と解釈すればよいかと思います。
- el156
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音の大きさは圧力変化の大きさに依存します。音が高いとスピーカの振動板は速く動き空気の流速も速いので、振幅(動く量)が小さくても比較的大きな圧力変化を得られます。音が低いとスピーカの振動板はゆっくり動き空気の流速も遅いので音が逃げて圧力は上がり難くなっています。低い音で高い音と同程度の圧力変化の大きさを得るには振動板を大きく動かすか、又は振動板のサイズを大きくする必要があります。 スピーカは振動板の重さと動きの柔らかさ(バネ性)による共振周波数を持っていて、この共振周波数をf0(エフゼロ)と言います。錘とバネをイメージしていただけると良いと思います。f0では少しの駆動力で大きな振幅を得られ、f0より周波数が高くても低くても振幅は小さくなります。スピーカは普通f0より高い周波数で使いますので周波数が高くなると振幅は減って行きますが、高い音は振幅が小さくても圧力が上がるのでバランスが取れます。f0付近は駆動力一定で駆動してしまうとピークができてしまうので普通は電圧駆動にしてピークをつぶして使います。f0より低い方では音が低くなる程振幅が小さくなりますが、音圧を保つ為にはむしろ逆に低音ほど大きな振幅が要るのでf0以下の低い音は殆ど期待できません。f0を下げるには振動板を動き易くするか振動板を重くするかどちらかです。重くすれば効率は落ちるので中高音が出難くなって相対的に低音が出るようになるとも言えるかもしれません。イヤフォンやヘッドフォンの振動板が小さくても低音が出るのは空気が逃げないように密閉するため小さい振幅でも圧力が上がるからです。完全に密閉できているかどうかは低音の圧力に大きく影響しますが、完全に密閉しなかったとしても、隙間が狭ければ低音で圧力は上がる傾向を持ちます。 あまり厳密な説明ではありませんが、大雑把にはこんな感じだと思います。