金属イオンの硫化反応について

このQ&Aのポイント
  • 金属イオンの硫化反応について調べると、酸性下で硫化物が沈殿する金属と、中性・アルカリ性下で硫化物が沈殿する金属という分類があります。
  • 中性・アルカリ性の場合、液性を調整してから硫化水素を吹き込む必要がありますが、中性では一部の金属では水酸化物が沈殿してしまいます。アルカリ性でも一部の金属では水酸化物が沈殿します。
  • 中性で硫化物が沈殿するという表現は一部の金属に対して意味があるかもしれません。同様に、アルカリ性でも一部の金属が硫化物の沈殿を作ることがあります。ただし、酸性で硫化水素を吹き込んだ後、pHを上げて中性やアルカリ性にする方法ではありません。
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金属イオンの硫化反応について

よく無機系統分析や金属イオンの性質などで、酸性下で硫化物が沈殿する金属、中性、アルカリ性下で硫化物が沈殿する金属と分類されたりしています。 中性、アルカリ性の場合は、その液性にしてから硫化水素を吹き込むんですよね? しかし、中性では大抵の金属(特に硫化物が沈殿するもの)は水酸化物の沈殿ができてしまいます。 アルカリ性でも両性元素以外は水酸化物が沈殿します。 それで疑問なのですが、中性で硫化物が沈殿するという表現は意味があるのでしょうか? アルカリ性でも、FeやNiが硫化物の沈殿を作るとなっていたりしますが、これも意味がありますか? 酸性で硫化水素を吹き込んでおいてpHを上げて中性、アルカリ性に持っていくということではないですよね? それとも水酸化物の沈殿が出ている状態で硫化水素を吹き込んだら水酸化物が硫化物に変わるんでしょうか?

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回答No.2

ANo.1です。   >あまり実用的ではありませんね。 >はっきり言って実験で役に立たない、特に中性での硫化反応については学校で教える必要がないように思います。 塩基性(や、中性)環境下では、水酸化物の沈殿が生成してしまうから、硫化物の生成が実際には起こりえないとか、現実に実験してみたときに生成する沈殿量が理論計算値と異なるとか、そのようなことを思い浮かべていらっしゃるのでしょうか。 繰り返しますが (1)水酸化物沈殿ができていても、硫化物沈殿は生成するでしょう。水酸化物沈殿の一部が溶解して、硫化物の沈殿になるということではないです。 例に引いた Fe++ で言うと Fe(OH)2 については、 [Fe++]・[OH-]^2がFe(OH)2の溶解度積を越えている範囲において、その"過剰分"が沈殿している、ということです。 また、FeSについては、[Fe++]・[S--]がFeSの溶解度積を越えてるかどうかで、FeSが生成するかどうかを判断することができます。 いずれの場合も、沈殿している部分が問題ではなく、溶液中に、まだイオンとして残存している量(濃度)こそが問題なのです。 液性が問題になるのは、[S--]が液性によって、大きく変化するから※で、Fe(OH)2が生成しているかどうかとは関係の無い、別次元の問題なのです。 ※ [S--][H+]/[HS-]=一定(HS-の平衡定数) が成立していますから、[H+]によって、[S--]は変動するのですよね。 (2)沈殿量も、計算値と実測値は一致します。数値が実験と合わないようなら、化学理論の意味・価値がありません。   質問者さんのご発言の主旨を、私が理解していないのかも知れません。  実用的ではないとのご意見ですが、どのような意味なのでしょうか。  実験で役に立たないというご意見の意味もよくわかりません。

yukimin387
質問者

お礼

>液性が問題になるのは、[S--]が液性によって、大きく変化するから なるほど。それで酸性条件下、中性、塩基性条件下と分類されているわけですね。 私が疑問に思ったのは、中性では大部分が水酸化物で沈殿してしまってイオンとして残っているものは微量なのに、それが硫化物で沈殿するとかしないとかの理論(教育?)がどれほどの意味があるのかと思ったためです。 >(2)沈殿量も、計算値と実測値は一致します。数値が実験と合わないようなら、化学理論の意味・価値がありません。 Znは酸性では硫化物が沈殿しないと言われていますが、pH 1.0で大量に沈殿しましたので、一般に言われている理論も怪しいものだと思います。 仕事でInやGa中の不純物を硫化反応で除去するということをやっているもので、参考になりました。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • htms42
  • ベストアンサー率47% (1120/2361)
回答No.3

系統分析では沈殿を順番に取り除いて行きます。 その辺りが混乱しているのではないでしょうか。 Fe(OH)3は取り除いた後でH2Sを入れています。 Fe(OH)2は沈澱が完全ではありませんので硝酸で酸化してFe^3+に変えてから水酸化物を沈殿させています。中性、アルカリ性で鉄イオンをH2Sと反応させるという手順は出てきません。 またこのH2Sは酸性でCu^2+やPb^2+を沈殿させたときのH2Sとは別のものです。 これは一旦全部追い出しています。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1010663525 ここにある説明は分かりやすいと思います。

yukimin387
質問者

お礼

回答ありがとうございました。

  • Quarks
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回答No.1

ちょっとした勘違いがあるのではないでしょうか。   硫化物の沈殿でも水酸化物の沈殿でも、それらが生成していても、溶液内には、イオンが残存しています。この残存イオンの量関係が問題になっているのです。設問などで、「Fe++が○○[mol/L]の溶液…」などと書かれている場合、Fe(OH)2がいくら生じているかは問題にしていません。溶液内に、イオンで存在しているFe++の濃度が○○[mol/L]だと言っているだけです。   たとえば、鉄(II)イオンFe++を含む溶液を塩基性の状態にしたとします。Fe++のいくらかはFe(OH)2の沈殿となるでしょう。でも、溶液内のFe++が全部Fe(OH)2になってしまうわけではなく、いくらかはイオンのままで残っています。これに硫化水素を通じると、液内にS--ができあがり、これとFe++のイオン積が、FeSの溶解度積Kspを越えるならばFeSが沈殿し、Ksp未満ならFeSは生成しないことになります。 つまり、Fe++とS--との量関係からFeSの沈殿ができるかどうかを判定する際には、Fe(OH)2の生成を考慮する必要はないのです。残存しているFe++量が問題だからです。   実験をイメージするとして、水酸化物沈殿が生じている状態で、硫化水素を通じるという操作をイメージしても良いでしょう。或いは、酸性環境下で始めて、硫化水素を通じながら、液性を中性、塩基性に変化させる操作をイメージしても良いでしょう。どちらの場合でも、硫化物の沈殿ができるかどうか、どの程度の沈殿が生成するかは同じ結果になります。

yukimin387
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 そういうことなら一応理解はできますが、あまり実用的ではありませんね。 はっきり言って実験で役に立たない、特に中性での硫化反応については学校で教える必要がないように思います。

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