1のケース
スキ鋏(セニングシザーズ)を入れた場所でバッサリと,髪の毛の量が減ってしまいます。
もちろん,斜めに入れたり,ハーフカットと言ってスキ鋏を閉じきらないようにするカット方法もありますので,セニングしたラインが見えづらくなることもあります。
多くの理容師と,最近は美容師も仕事が楽になるためか,好んで使われるようになったようです。
ただし,スキ鋏の刃の数によって仕上がりがかなり違いますので,仕上がりについては一概に「これ」と言うことは出来ません。
2のケース
この方法は,私もよくやる技法ですが,スキ鋏でセニングしたよりは,自然な感じに仕上がると言われています。
まぁ,カミソリほどではないですが,毛先が斜めになるのですから,スキ鋏よりは落ち着きやすいのでしょう。
ただし,失敗してしまいますと,「穴」を開けてしまいますので,担当者の腕(か口)が上手くないと使えないこともあります。
3のケース
2のケースよりも髪の毛が斜めにカットされてしまうため,カットされた毛先が弱くなってしまいます。
また,毛髄が排出しやすくなることもあってか,たいへん髪の毛が傷みやすいというのが最近の認識です。
もちろん,刃の入れ方でそれを防ぐことは可能だと言われていますが,かなり担当者の習熟度が必要とされますので,特に若い理容師・美容師はやらないことが多いと思われます。
2のケースも3のケースも,中の髪の毛を梳くことは出来無くないのですが,実は,表面を梳くのに適したやり方です。
中を梳くのに適した技法は,チョップカット(と言う名称だったと思います)やツイストカット,または1のケースなどです。
1のケースは,「静」のカットで,2と3のケースは「動」のカットだと言うことも出来ます。
髪の毛に動きを加えたいときには,2のケースを多用しますよ。
逆に,クセ毛のクセをとりたいときは,2のケースを使いますと失敗しやすいですので,1のケースを多用します。
まぁ,「○○(ヒント:カバの逆立ち)と鋏は使いよう」と昔から言われていますが,私たちのような商売人は,痛感してしまう言葉ですね。
使いようによって,ヘアスタイルの仕上がりが全く違ってきますので・・・。
お礼
今回の髪型はいつもよりハネやすいな…と思っていましたが、動きのでやすい方法で梳いたからなのですね。私は強いクセ毛で、美容師さんも「ウェーブ、かなり出てますね」とか言ってたのに…。 裾の髪の毛が「すっかすか」になったようで、さらに言うと”穴”が開いているような気が… (^_^;) 丁寧な回答をありがとうございました。