関係者とはいえないが、VTRに詳しいTCMと申します。
ずばり、S端子のSはSeparateのSです。
日本や米国のTV信号方式であるNTSC方式では、輝度信号Yと色信号Cを同じ周波数帯に載せています(正確には15.75Hz間隔でインターリーブされている)。これをコンポジット信号というのですが、当然分離(Y/C分離という)する必要があります。そのため「バンドパスフィルタ」とか「くし型フィルタ」などを使うのですが、完全には分離することはできなくて、画質の低下を招きます。
VTRなどからの信号もコンポジット信号であれば、Y/C分離のところでどうしても画質が劣化してしまうのです。ところが、VTRでは色信号は低域変換して記録しますので、実はVTR上ではYとCは分離されているのです。であれば、分離した信号をそのままTVに入力しようじゃないかということで設けられたのが、S端子です。これは、VTRに限らずYとCが分離されている機器であれば事情は同じです。
というようなところですが、疑問点、間違い等ございましたらご指摘お願いいたします。