フラッシュカラムとオープンカラムの違いとは?
- 有機合成でカラムクロマトグラフィーを使っている際、フラッシュカラムとオープンカラムの違いについて知りたい。
- フラッシュカラムでの精製に不純物が混じってしまう問題に直面し、オープンカラムに移行することを考えている。
- 同じような経験をした人はどのように単離を試みたのか、エピソードを教えてもらいたい。
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オープンカラムとフラッシュカラムについて
実験をしていて分からないことがありましたので、ご存知の方ご教授願います。 私は、有機合成を研究しており目的化合物を単離・精製するためカラムクロマトグラフィーを使用しています。よく使っているのがフラッシュカラムなのですが、何回フラッシュカラムで精製しようと思っても、NMRや元素分析ではゴミ(おそらく不純物)が混じってしまいます。元素分析の結果の誤差は1%ぐらいで、なかなかその1%が0.4%以内におさまってくれません。そこでフラッシュカラムからオープンカラムにして単離しようと考えているのですが、目的化合物の分けやすさでいうとフラッシュカラムとオープンカラムどちらが良いのでしょうか? また、みなさんが同じような経験をしたときどのように単離を試みたのかエピソードがあれば教えていただけないでしょうか? よろしくお願いします。
- takuyababy
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質問者が選んだベストアンサー
フラッシュカラムをオープンカラムに変えることで、分離が良くなるかどうかは、かなり疑問なところです。どちらかといえば、フラッシュのほうがメッシュの小さいシリカを使用できるので、その点でフラッシュのほうが分離性能が高いといえるのかもしれません。 カラムによる同じ精製法を繰り返しても純度が上がらないのであれば、他の精製法はとれないのでしょうか?量は何ミリグラムでしょうか?目的物は液体ですか?(予想)沸点は?それらによっては、再結晶や蒸留などの方法が試せるかもしれません。 (程々に)少量の液体ならば、小さいクーゲルロールで数回蒸留することで、元素分析レベルに綺麗にできることがあります。よほどの高分子量のものでない限り、ポンプでがんがんに引っ張って200度とかに加熱すればけっこう蒸留できます。昔私は大学で、数十ミリのサンプルの精製用に、ガラス管の中間部分をバーナーで加熱し、そこを息で膨らまして「ミニクーゲル」を自作した経験があります。 ほかの方法として、塩基性化合物であれば酸の水溶液で洗ってみるなど、その化合物に特徴的な性質を利用した精製法もあります。化学的性質でも物理的性質でも、使えるものは使ってみようという発想が必要ですね。試料が微量だったり、不安定だったりすると、あまり試すことができないのですけれど。 量が少量で、液クロで不純物が同定できているような場合は、液クロの画面を見ながら分取してしまえば確実です。かぶっている場合でも、前・中間・後ろと分けてとることで、純度の良い部分を集めることができることもあります(化合物の量に余裕がある場合です。ところで、これはカラムクロマトでもやれます)。液クロは機械で温度を変えられますが、加温によって分離不可能とも思えた不純物を見事分けたという経験が私にはありました。また、No.1の方の挙げられた方法は、ある程度少量で、不純物がTLCで分かれている場合になりますね。 どうしてもカラムクロマトとなると、あとは充填剤や溶出溶媒の改変です。 塩基性化合物の場合、塩基性シリカを使うと通常のシリカとは異なる分離がみられることがあります。また、溶媒の種類を変えることで分かれる場合もあります。例えば酢エチをエーテルにすることで分かれた場合もありました。TLCで見ながら、いろいろな溶媒を手広く試してみるといいかもしれません(不純物がTLCで見えるような場合ですが)。もしも溶媒を変えることで分かれて見えるようになれば、それでOKなわけですね。 精製法の探索は、(化合物が大量にあれば)少量をとってやるのがいいと思いますが、まずは、やはり液クロなどで不純物を分離・同定しておきたいところです。NMRやGCなどでも構いません。毎回元素分析というわけにもいきません。簡単に純度を確かめることができれば、いろいろな精製方法を手当たりしだいに試すことさえできます。 困難な精製を成し遂げられるかは、知恵×手数×執念×信じる力しだいです。ぜひ、良く考え・たくさん試し・粘り強く・必ずうまくいくことを信じて、頑張ってみてください。
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もし空気に対して安定ならプレパラティブTLCが「最後の手段」かな。 もちろんSECも良いけれど溶媒量が半端じゃないしカラムは汚れると性能が落ちる。
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