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作曲家は何を基準に調性を選択しているのか?
作曲家は、いったい何を基準に調性を選択しているのでしょうか? バイオリンの場合、開放弦が、G、D、A、E、となっているので楽器をよく響かせる為に、ニ長調とか、イ長調とか、ホ長調とかが好まれるとか、クラリネットの場合もB管とかA管に対応して、変ロ長調とかイ長調とかの曲が多いという事は、非常によく知られた話で、素人にもよく理解できるのですが、ここでお訊きしたいのは、そういった楽器の特性のようなプラクティカルな事による調性選択ではなく、純粋に音楽的な感情や、雰囲気の表出の手段としての調性選択についてです。 たとえば、英雄的な曲には変ホ長調とか、悲劇的、荘厳なな曲にはハ短調だとか、伝統的に曲の性格と調性選択には、深い関連性があるようなのですが、実際にそんなに重要なものなんでしょうか? たとえばモーツァルトの2曲のト短調交響曲が、ハ短調だといけないのか? ベートーベンの第3交響曲や第5ピアノ協奏曲や、R.シュトラウスの英雄の生涯が、ハ長調やト長調だと曲の感じが変わってしまうのか? マーラーの第5交響曲を半音下げて、ハ短調で演奏したら、どうなるのか? 素人には、作曲家が、楽器の特性といった現実的な理由以外で、いったい何を基準に曲の調性を選択しているのか、皆目わかりません。 ご教示の程、宜しくお願い致します。
- wagurink
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- クラシック・オーケストラ
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- Poseidon08
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多くの作曲家にとって、調性の選択は重要です。それは、作曲家個人の主観的な、調のイメージによるものでしょう。 また、作曲家というのは多かれ少なかれ、前の時代の作曲家から影響を受けています。 例えば、ベートーヴェンの、ハ短調=荘厳という主観的なイメージは、多くの後世の作曲家に影響を及ぼしているといえます。
- gldfish
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まず、音程そのものによる制限なのではないでしょうか。楽器の機能限界ではなく、単純に人間が1つの音程から受けるイメージですね。 例えば、完成された既存曲の調をそのまま下げれば、低音部は元の曲以上に低く響くようになってしまいます。そういう意味で、例えばある楽器が1オクターヴで収まる旋律を奏でていたとしても、調をたった半音下げるだけでその旋律全体からしてみれば音の印象は変わってしまいます。つまり1つは(あくまで決定基準の1つですが)、『曲全体から見た時の上限・下限』を意識して調が設定されるという事です。 >英雄的な曲には変ホ長調とか、悲劇的、荘厳な曲にはハ短調だとか、伝統的に曲の性格と調性選択には、深い関連性がある ・・・古典派・ロマン派のような特定の時代の西洋音楽であれば、そういった理屈が当てはまる部分もあったかもしれませんが、『世の中の音楽全体』という視点で考えた時に、自分は決してそうは思えませんね。 というのも、古典派からロマン派にかけての西洋音楽というのは、極めて特定の作法、あるいは表現パターンの範囲内にのっとった音楽でしかありません。 今音楽理論として学ばれる作曲書法や音楽概念等も、多くはこの頃に確立されたものです。なので「1つの考え方として学ぶ」あるいは「科学的な視点からの理論の一部として学ぶ」という意味なら意義はありますが、それが「音楽そのものを学ぶ」という事にはなり得ない事は、言うまでもないです。 あるいは視点を変えるなら。 「限られた狭い表現手法の範囲内で、多くの表現物が生み出される」という事は「受け手は、些細な違いに敏感になり、些細な違いをより大きな違いとして感じる」という事なのだと思います。 例えば同じクラシックでも、それまでの西洋音楽の文法が崩壊した近代以降のクラシックだと、調性に対し、少なくとも古典派・ロマン派の時代の様な偏ったイメージがあったと思えませんね。(新たな別のイメージが生まれるという事はあり得るでしょうが。)多様な表現や価値観が追求された作品が溢れるようになれば、「調性のイメージ」なんて「単なる考え方の1つ」に思えるくらい、色んな面に目がいくようになるのではないでしょうか。
- A88No8
- ベストアンサー率52% (834/1602)
こんにちは 詳しいことは、きっと有識者の方が詳しい説明して下さると思いますが、私はその作品が書かれた時代の「調律」のファクターも考慮する必要があるのではないのか?と考えています。 現在の12平均率では、どの調に転調しても高さは異なるものの同じハーモニーの響きですが、モーツァルトは楽器を中全音律で調律していたとされているし、残されている書簡に「私の曲を平均律で調律した楽器で弾いたら○○○!」(○印は品がないので自主規制)といったことまで残し12平均律の響きの悪さに怒っていたそうです(OKwaveで教えていただいたような気がします)。 この中全音律は純正律のおもむき(ハーモニーの美しさ)を大事にした調律なので12平均律のように自由に転調できません。 自ずと調性に型ができてしまったのではないかと。
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