#1お礼に対してお答えします。例に挙げられた選手がすべて
格闘技選手であることに、注目してください。旧ソ連のスポーツ
選手は、旧ソ連時代は国家に手厚く保護されていました。それが
ソ連崩壊後、スポーツに費やされる予算が減り、生活すら厳しく
なっていったのです。
その状況で、活躍すれば大金が手に入るボクシングや総合格闘技は
彼らにとって魅力的なスポーツとなりました。しかも陸上競技やチーム
スポーツに比べれば格闘技は選手層は薄く、他の先進国なら身体能力の
高いアスリートが第一選択肢にすることが少ない競技でもあります。
そのため、ボクシングヘビー級や総合格闘技でロシア系の選手が
目立つようになったのです。もし白系ロシア人全体が高い身体能力を
持つのであれば、ボクシングはヘビー級以外の種目でも王者になる
はずですし、格闘技なら K-1 や柔道でも活躍するはずです。しかし
現実にはそんな傾向はありません。
カレリンが世界最強レベルの選手であったことは疑いようがあり
ませんが、彼が突出して強かったのであり、現在のレスリング重量
級がロシア系に独占されているという事実もありません。
とにかくスポーツにおいては、「 金になるかどうか 」がけっこう
重要な動機となります。とくにソ連のように資本主義が定着していない
国においては、優秀なアスリートが金になるスポーツを選びます。
だからボクシングなど一部の競技に王者が集中するわけです。
もうひとつの観点としては、ヘビー級の競技では生まれながらに
体格のいい人が有利です。身体能力が高いことと体格がいいことは
別問題なのですが、たとえばバレーやバスケでは背の高い人が絶対
的に有利なように、ヘビー級の格闘技では元がでかい人が有利です。
その意味で、当たり前のように 190cm くらいある白系ロシア人は
ヘビー級の人材が多いとは言えます。総合格闘技ではオランダも強い
ですが、オランダ人は平均身長が 180 cm を超えてますからね。
ちなみに米国のスポーツ界に、「 身長はコーチできない 」という
格言があります。体格の良さが何よりのメリットであることを示す
言葉です。ただこれを、身体能力の高さと混同してはいけません。
お礼
そうですね、全く仰るとおりです。 ヘビー級で活躍しているからといって他の階級でも 活躍できてるかといえば、そうでもないのが現実ですね。