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半導体電極の電位: 一体どの電位を測っているのでしょうか

半導体、たとえばシリコン、を電解液に漬けると、電子が電解液側に移動してシリコン表面には電位がシリコンの内部へ向けて段々と変化する空間電荷層ができると知りました。 http://hr-inoue.net/zscience/master/m-annex1/manfigb.gif ここで知りたいのですが、次の場合、一体どの電位を測定しているのでしょうか。 まず半導体の板の表(おもて)面、と裏面に電位を測定するための電極パッドを設けます(表面をA 裏面をBとします)。二つの電極パッドに触れないように、表面に電解液を一滴たらします。参照電極の先端を電極に触れさせます。 Q1 AとBで違いはありますか?  つまりA - 参照極のセットで測定される電位と、B - 参照極のセットで測定される電位との違いはありますか? 違いがあるとすれば、どういう違いが表れるでしょうか。 Q2 半導体表面には深さ方向に段々と変化する空間電化層ができます。すると、測定される電位はいったいどの電位でしょうか。最表面の電位でしょうか、中腹のでしょうか、それとも半導体内部(空間電化層と関係ないところ)でしょうか? 宜しくお願いします。

  • 化学
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みんなの回答

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.3

> 何がそれほど不安定に、偶発的にさせているのでしょうか? 不安定にしているのではなく,安定にするもの,電位を決定づけるものがないから決まらないのです.テスターのピンを空間の2点にかざしたときの,電位差測定の結果はどうあるべきだと思いますか? >どういった誤解があるのか では,そもそも電子は何が受け取るのですか? どのくらいの数だと思いますか?

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.2

> 全く同様の条件(たとえば、全く汚れがないという条件で)でコンタクトを取ったと想定してください。この場合でAとBに違いは起きますでしょうか。 おきません.コンタクトがどう取られているかという問題は残りますが,両者が完全に同一条件という場合ですから,おきません. > また、バルクの電位を測定しているとなると、「表面にたらした電解液が何であろと、測定される電位は、表面で起きている化学現象に基づく電位ではなく、バルクの電位なので全く変わらない」ということになりませんでしょうか。 電解質溶液に対して,単に接触しているだけの電極の電位は「決まりません」.電位が意味のある,再現的な値を持つのは,十分な濃度の酸化還元対を含む溶液か,極端に高密度に存在する表面準位が同等の役割を果たしている場合だけです.測定されるのはバルクの電位ですが,その値に意味づけはできません.再現性もなく,物理的に意味のない値です.汚れを排除してしまった場合は,不定としかいえず,現実には表面準位を含む汚れ等も含めて偶発的に決まる電位を示すことになるからです. 表面でおこる化学現象(吸着とか)で決まるのは,フラットバンドポテンシャルです.つまりこれは溶液と電極表面の電気的構造が (第0近似的には) 固定されるということです.半導体側の電位を外部回路で操作する場合には,この電位変化は空間電荷層の厚み/電位変化になります.ドープ濃度が高い場合や,金属の場合は,ヘルムホルツ層での電位変化にも効くのが,通常程度のドープ濃度の半導体の場合は,空間電荷層にすべてかかるとみなしてよいということです. そもそもの質問の大前提の, > 電子が電解液側に移動してシリコン表面には電位がシリコンの内部へ向けて段々と変化する空間電荷層ができる ということ自体にも,誤解があると思いますが.

reooreo
質問者

お礼

ご回答ありがとう御座います。 >不定としかいえず,現実には表面準位を含む汚れ等も含めて偶発的に決まる電位を示すことになるからです. なるほど、不定、偶発ということですが、何がそれほど不安定に、偶発的にさせているのでしょうか? 不安定だとしても何かしらそれを起こしている原因が何なのか教えて頂けないでしょうか。例えばですが、10%硫酸水溶液にシリコン基板を漬かしたとします。HFが入っているわけでもアルカリでもないので、シリコンは溶解し続けることはありません。電位は一時間たっても一日たっても安定しませんでしょうか? >そもそもの質問の大前提の, >> 電子が電解液側に移動してシリコン表面には電位がシリコンの内部へ向けて段々と変化する空間電荷層ができる ということ自体にも,誤解があると思いますが. このことにも誤解があるとのことですが、どういった誤解があるのか具体的に教えて頂けませんでしょうか。勉強不足かも知れませんが、それなりに勉強してみて上記の理解に至ったのですが、これが誤解だとすると理解を修正して学び直したいと思っており、ご指摘いただければ幸いです。 宜しくお願いします。

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.1

1.あるかもしれないしないかもしれない. なぜかというと,その状態での半導体電極の電位は浮遊していて決まらないから.ほんのちょっとした汚れその他の影響で電位が決まるので,どこの何をも何も,物理化学的に意味のある(解析可能な,という意味での)電位を持っていない.そのため,AとBで,コンタクトの取り方に依存する電位差が発生する可能性を排除できない. 2.一般的にはバルクの電位.ただし,端子の取り方には依存する.

reooreo
質問者

お礼

c80s3xxx様、ありがとう御座います。 ただ敢えてもう一度お伺いします。 ここでは汚れ云々ということは話を曖昧にしますからやめましょう。 全く同様の条件(たとえば、全く汚れがないという条件で)でコンタクトを取ったと想定してください。この場合でAとBに違いは起きますでしょうか。c80s3xxx様の2についての回答に基づけば、バルクの電位となるのでAとBで変わらないということになりませんでしょうか。 また、バルクの電位を測定しているとなると、「表面にたらした電解液が何であろと、測定される電位は、表面で起きている化学現象に基づく電位ではなく、バルクの電位なので全く変わらない」ということになりませんでしょうか。宜しくお願いします。

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