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「今では」、「何でも」
日本語を勉強中の中国人です。夏目漱石の「吾輩は猫である」の中の表現についてお伺いします。http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html 「この寒月という男はやはり主人の旧門下生であったそうだが、今では学校を卒業して、何でも主人より立派になっているという話(はな)しである。」 1.「今では」の使い方を教えてください。「今」の後ろに「で」が来ないような気がします。 2.ここの「なんでも」はどういう意味でしょうか。 また、質問文に不自然な日本語の表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
- 1mizuumi
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こんばんは。寒月君の登場ですね。 1.「今では」と「今は」の違いについて。「今では」のほうには、「過去に行ってきた事が積み重なった結果として」というニュアンスが強く感じられます。これについては#1さん、#2さんがおっしゃるのと同意見です。例文としては「研究の努力を積み重ねた結果、今では大学教授になっている。」というのを挙げておきます。この場合、「今ではついに」と、究極的な結果を示す「ついに」という言葉を補うこともあります。 それに加えて、過去と現在とがあまりにも違っている場合にも「今では」がふさわしい表現であると言えます。この場合、「今では」の直前に逆接を示す「が」や「にもかかわらず」が来ることが普通です。例文としては、「研究の努力を全くしなかったにもかかわらず、今では大学教授になっている。」などという感じです。 いずれにしても、現在と過去を対比していることを強調する場合に、「今では」という表現が遣われると考えればいいでしょう。 一方「今は」の方は、過去と現在との間にそれほど強い関連がない感じです。「以前は東京大学で教えていて、今は京都大学で教えている。」「僕は報道カメラマンだったが、今は主にスタジオで人物を撮影するカメラマンだ。」などという文例になるでしょうか。これらの例文の場合にも「今では」を用いることはできますが、その場合「前者よりも後者のほうが優れている」という印象を読む人に与えかねませんので注意が必要です。 2.「なんでも」については、わたくしも#1さん、#2さんと同様の解釈です。伝聞した事柄を書き表す際に用います。「なんでも聞くところによると、~だそうだ。」といった形で遣いますね。つまり、間接話法で書くときの決まり言葉です。ただ、現代口語としては古めかしい表現で、その古めかしさを出したい時以外にはあまり遣われません。 以上、ご参考になれば幸いです。
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「今では学校を卒業して、何でも主人より立派になっているという話しである。」 「今は学校を卒業して、何でも主人より立派になっているという話しである。」 ほとんど変わりません。両方ともいいます。 ただ、たとえば質問するときに、「今なにしてるの?」「今はなにしてるの?」とはきいても、「今ではなにしてるの?」とは普通ききません。「今では」というのは、長い時を経て、その成果として「今はもう」という、物語的なムードのあることばだと思います。「今は」より「今では」のほうが見ている時間の幅が広いということじゃないでしょうか。「今は」のほうがすっきりしているんですね。その分、用途も広いのだと思います。 「何でも」は「何でも人の話によると」「聞くところによると」「聞けば」という意味です。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。よく理解できました。本当にありがとうございました。
- hakobulu
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1.「今では」の使い方を教えてください。「今」の後ろに「で」が来ないような気がします。 :「では」は時期を表す連語です。 「主人の旧門下生であった」過去からずっと継続してきた歴史があって、その結果としての【今】(では~主人より立派になっている」 というニュアンスになると思います。 「今は~主人より立派になっている」でも似たようなものですが、 【過去との連続性】という点で少し弱いニュアンスになるでしょう。 2.ここの「なんでも」はどういう意味でしょうか。 :http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/146296/m1u/%E4%BD%95%E3%81%A7%E3%82%82/ の「(1)はっきりしないが。どうやら。 」です。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。
- tanuki4u
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1 今では 「今は」との違い。 いろいろとあった結果として、というニュアンスになります。 歌謡曲で、「くちなしの花」というヒット曲があります。渡哲也が歌いました。昔つきあっていた女性に対して歌っています。その出だしが 「いまでは指輪も、回るほど、やせて、やつれた、おまえの噂」 となっています。これは、俺と別れた後、いろいろ苦労したので、やせて、やつれてしまったのだな、ごめんなさい。という気持ちです。俺と分かれていなければ、あるいは、俺が捨てていなければ、苦労もせず、やせたり、やつれなかったんだろうなという心情です。 「今は」と、すると、途中の経過は関係なくなります。昔との比較だけになります。 2 なんでも なんでも(他人から聞いたところでは) という、( )内が省略されています。 なので、この場合の「なんでも」の後では「という話だ」とか「ということのようだ」「という評判だ」というような言葉が補われます。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。よくわかりました。本当にありがとうございました。
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お礼
早速のご回答ありがとうございます。「今では」の使い方を細かいところまで教えていただき、大変助かりました。「なんでも」も理解できたように思います。本当にありがとうございました。