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歌舞伎役者はいつごろから社会的地位が高くなったのですか
歌舞伎役者は、江戸時代には士農工商の下の非人の身分として、蔑まれていたそうですが、現在は社会的地位が高いですよね。 歌舞伎役者はいつごろから社会的地位が高くなったのですか。
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松井今朝子の「仲蔵狂乱」には、 歌舞伎役者は男芸者、男妾みたいなものに描かれています。 小説とはいえ、歌舞伎台本も執筆する作者のこと、 突拍子もないことは言わないのでは。 名優九代目市川団十郎、五代目尾上菊五郎の「団菊」で 歌舞伎人気が沸騰した明治以来のことではないでしょうか。
- somikakuda
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まず、 「江戸時代は非人の身分として」というところが、すでに少し違います。 「士農工商」というのは、インドのカーストのような身分制とは違い、全ての人民が、4つに分類されるどれかの職業につかなければならない、という決まりです。ニートや遊民を禁止するのが目的なのです。 役者という仕事は「士農工商」のどれにも入りませんから、「遊民」あつかいになります。これがまずかったのです。 でも「遊民」と「非人」はまったく違うものですよ。 江戸初期は、上記の理由で役者はお上に嫌われた時代がありました。 それを避けるために、全ての役者は、表向き何らかの商売をしていました。それぞれが持っていたお店の「○○屋」という店名が、今役者さんが使う「屋号」です。 江戸も中期以降になると千両、万両の契約金を取る実力派の役者が輩出され、必然的に役者の社会的地位は、表向き高くなります。 江戸中期以降は、市民感情としては役者の社会的地位は高かったが、カタギの一般市民とはやはり少し違う扱いを受けていた、というかんじです。 考えてみたら今のテレビタレントたちの社会的地位と似たかんじですよ。 さて、明治以降、 西洋的なさまざま価値観が入ってくるなか、歌舞伎を「芸術作品」として見直し、尊重していこうという社会的風潮が生まれました。 そして明治20年、「天覧歌舞伎」が行われます。当時の明治天皇が歌舞伎を見たのです。 ここに簡単に状況が書いてあります。 http://www.kabuki-bito.jp/news/2007/04/post_140.html 歌舞伎役者の社会的地位が「芸術家」として確立されたのは、このとき以降でしょう。 さらに戦後になって、歌舞伎の内容を理解するために基礎教養のないニホンジンが増えるにつれて歌舞伎は高級感を増して行きますよ。 いろいろ書いたのですが、800字なんですね…。割愛しました。 必要なら補足します。 ↓参考リンクです。
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>考えてみたら今のテレビタレントたちの社会的地位と似たかんじですよ。 そうなんですか? 河原乞食と呼ばれて見下されていたとききましたが。
お礼
ご回答ありがとうございました。