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イスラム帝国のハラージュについて

私は現在高校2年生で、世界史を勉強しています。 先日、イスラム世界のことを習っていたのですが、授業でやった ハラージュというイスラム帝国の財源の大部分を占めた地租のことで 疑問に思ったことがありました。 練習問題で 「イスラム世界の税について述べた次の文を(1)~(4)のうちから正しいものを一つ選べ。 (1)ハラージュとは、被征服民に課せられた人頭税のことである。 (2)被征服地の住民は、イスラム教への改宗を強制させられた。 (3)ウマイヤ朝では、アラブ人にもハラージュが課せられた。 (4)アッバース朝では、アラブ人と非アラブ人との差別は、イスラム教徒である限り廃止された。」 というやりました。 正解は(4)ですが、後で私が持っている用語集を見ていると、 ハラージュの項目に、「ウマイヤ朝の末期には、アラブ人のイスラム教徒 にもハラージュが課せられるようになった。アッバース朝はこの政策を 継承し、アラブ・非アラブ間の不公平を解消する政策をとった」と 書いてありました。 この文を読んだ限りでは、(3)も正解なのではと思いました。 授業で先生は「ウマイヤ朝の時ではなく、アッバース朝の時だ」と 仰っていたのですが、用語集が間違っているのか、ウマイヤ朝であっても 末期のことなのでアッバース朝になるのか、大変気になっています。 どなたかこのことについて、私に教えてください。

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  • ベストアンサー
  • aminouchi
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回答No.1

このようなご質問に対し、どのように答えるかは悩ましいところです。 私の見解では、(3)は間違ってはいないが正解ではありません。 以下の理由付けで納得してもらいたいものですが・・ oroshi-sさんのお持ちになっている用語集(おそらく三省堂のもの?)の記述からでも「ウマイヤ朝のほとんどの時期において、アラブ人ムスリムにハラージュは課せられていない」ということが読みとれると思います。つまり、アラブ人ムスリムにハラージュが課せられたことがあったとしても、それは例外的なことになります。 また、高校生に対してですとやや詳しくなってしまいますが、アラブ人であっても征服地の土地所有者にはウシュルという土地に対する税金が課せられていました。ハラージュとウシュルとの違いは税率(税額)が前者の方が遙かに高いということです。で、税収が不足してきた時にウシュルではなくハラージュを課すようになっていくわけです。これに対して(4)の記述には何も問題がありません。 無理に数字で表すとすると(4)は100%正しく、(3)は20%程度正しいわけです。All or Nothing 的な考え方であれば、(3)は間違いとは言えない以上正解とすべきだとお考えになるかもしれませんが、私としては(3)も正解とするにはためらいがあります。それは何より、これを正解とすることで逆に「ウマイヤ朝期を通じて、アラブ人にもハラージュが課せられた」という誤解を与えることになるからです。 そして、(3)も正解とすると、oroshi-sさんのように自分で考えて疑問を持って質問する生徒さんであれば、以上の様な説明をして正解とすることもあり得ますが、大多数の生徒にとってはそのような疑問も持つこともなく、無差別に点数のみを欲しがることになりがちです。 ということで、間違ってはいないけれど正解ではありません。納得していただけますか?

oroshi-s
質問者

お礼

aminouchiさん、大変分かりやすい回答をありがとうございます! ウシュルという税金が課せられていたことを初めて知りました。 正直、こんなに詳しい答えが返ってくるとは思っていなかったので 本当に嬉しく思います! 改めて歴史は奥が深いなぁ~と思いました。 もっと興味が出てきたので、これからも精一杯勉強していくつもりです。 本当にありがとうございました。

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