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ライゲーションの配列特異性について

ライゲーションにおける配列の特異性についてです。 DNAセンス鎖に連続的にハイブリダイズする2つのアンチセンスプローブをハイブリダイズさせ,ライゲーションし2つのプローブを結合させることを考えています。 この場合,ライゲーションサイト以外の配列の特異性はライゲーションの効率にどの程度影響を及ぼすのでしょうか? また,それに関連して最低どの程度の長さのプローブをこの目的のためには用いるべきでしょうか? 何か参考になる文献,論文などが有りましたら併せて教えて頂けると助かります。

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回答No.2

>これに関してですが、末端のハイブリのみが問題であるということでしょうか?つまり、末端同士が近接しライゲーションサイトに相補的な塩基があればライゲーションは容易におこると理解してよいのでしょうか? そうですね。 多少ミスマッチがあっても、結合する末端が安定した二重鎖を作り得る温度条件ならばライゲーションは起こるでしょうね。 Molecular Cloningのligaseの解説を読んだら、耐熱性ligaseが使われる以前にT4 DNA ligaseでLCRのような検出方法は存在していたようです。 合わせて、ミスマッチやギャップがあった場合の影響についても触れられています。リファレンスは、 http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/241/4869/1077 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2744765 http://nar.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/15/19/7831 http://nar.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/15/21/8755 >(もちろんT4リガーゼはテンプレートなしでも、効率は落ちますがライゲーションしますが、それとは別にということです。) 蛇足になりますが、たしかT4 DNA ligaseは一本鎖同士を連結する活性は全くなかったと思います。T4 RNA ligaseなら出来ますが。 >この場合極端な話、きちんとライゲーションの温度でハイブリさえすれば、5塩基とかでも大丈夫なんでしょうか? おそらく大丈夫なのではないでしょうか。cDNAクローニングなどで使うリンカーには、かなり短いもの(7-10pb)もありますし、4 bpでも1 bpでも付着末端同士のligationは起こりますから。

kyoga_2008
質問者

お礼

ご丁寧に有り難うございます。やはりライゲーションサイトの近接部分のみが重要になってきそうですね。突然の質問に丁寧にお答えを頂き大変助かりました。有り難うございました。 昨日からいろいろ調べてみた結果、5塩基は短そうですが3’、5’末端あわせて(リガーゼの結合の為に)10-20塩基程度あれば良さそうです。誰かの参考になるかもしれないので引用しておきます。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10318816?ordinalpos=4&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10656817?ordinalpos=2&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum 最後に蛇足ですが、T4 DNA ligaseによるテンプレートなしのライゲーションを報告した論文も引用しておきます。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16302964?ordinalpos=4&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum 最後にもう一度、お礼を申し上げます。有り難うございました。

その他の回答 (1)

回答No.1

最終的に何を目的として何を検出しようとしているのかがわからないので答えにくいですが、 実験デザインはligase chain reaction (LCR)とよく似ていると思います。 LCRが扱われている文献や、耐熱性リガーゼを扱っているメーカーの資料を参考にするといいのではないでしょうか。 >ライゲーションサイト以外の配列の特異性はライゲーションの効率にどの程度影響を及ぼすのでしょうか? PCRプライマーの場合に準じると思います。反応端のミスマッチでは反応が起こりませんが、それ以外のミスマッチはある程度許容されるでしょう。プローブのTmと反応温度条件によると思います。 T4 DNA ligaseだと高温には出来ないので、ミスマッチがあってもかなりアニールして反応が進むでしょう。 >>また,それに関連して最低どの程度の長さのプローブをこの目的のためには用いるべきでしょうか? どういう検出をするのか、ハイブリの特異性を確保するのにどれだけの長さが必要かなどによるでしょう。基本的にはPCRプライマーの考え方で良いと思います。

kyoga_2008
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。回答に関してもう少しお答えいただきたいことがあります。 >PCRプライマーの場合に準じると思います。反応端のミスマッチでは反応が起こりませんが、それ以外のミスマッチはある程度許容されるでしょう。プローブのTmと反応温度条件によると思います。 T4 DNA ligaseだと高温には出来ないので、ミスマッチがあってもかなりアニールして反応が進むでしょう。 これに関してですが、末端のハイブリのみが問題であるということでしょうか?つまり、末端同士が近接しライゲーションサイトに相補的な塩基があればライゲーションは容易におこると理解してよいのでしょうか?(もちろんT4リガーゼはテンプレートなしでも、効率は落ちますがライゲーションしますが、それとは別にということです。) また、いまLCAのような検出系を考えているのですが、プライマーを出来るだけブロードに設定したいので、配列を短くしたいのです。この場合極端な話、きちんとライゲーションの温度でハイブリさえすれば、5塩基とかでも大丈夫なんでしょうか? すみませんが、あわせてお答えいただけると大変助かります。

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