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会社の機関設計について
会社法を学んでいます。 そこで、少し分かりにくいところがあったので、質問します。 簡単な例を基に教えてください。 例:ベンチャー企業より、資金調達を前提に会社を設立しようとする者がいる。自分は会社支配権を維持したい。ベンチャー企業は利潤追求を確実にしたい。この会社はどのような運営をはかるべきですか? 私の考えでは、種類株式の発行だと思います。 では、何と何の株式をくっつけた種類株式の発行がいいですか? 特に会社の支配権を維持した場合を教えてください。 また、会社の機関設計はどうしたらいいですか?
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>私の考えでは、種類株式の発行だと思います。では、何と何の株式をくっつけた種類株式の発行がいいですか? ベンチャー企業には、「配当優先+議決権制限種類株式」を発行するという方法が考えられます。 >特に会社の支配権を維持した場合を教えてください。 支配権というのは何を意味するかによりますが、会社の経営参加を確保するという意味であれば、ベンチャー企業に発行する株式を役員の選任・解任について議決権を行使することができないという内容(株主総会で決議すべきあらゆる事項について議決権を行使することができないないという内容も可能です。)にすれば、自分が役員を解任されたり、ベンチャー企業から役員を派遣されたりする危険性はありません。しかし、いくら配当優先株式だとしても、株主総会で配当の決議がされなければ意味がなく、議決権が制限されていますから、役員の選任、解任権を通じて経営陣にプレッシャーをかけることもできませんので、ベンチャー企業にとっては、リスクが大きすぎます。そこで、「配当優先+議決権制限+取得請求権付種類株式」という内容も考えられます。すなわち、一定の配当がない場合は、会社に対して当該株式の取得を請求し、会社が当該株式を取得する対価として、議決権の制限のない株式を交付するという内容です。 >また、会社の機関設計はどうしたらいいですか? どういう会社にしたいのかによります。将来の株式公開を見越して公開会社として設立するのでしたら(もっとも、後から公開会社にすることもできますが。)、取締役会及び監査役(以下、委員会設置会社は考慮しないものとします。)は設置しなければなりませんし、資本金が5億円以上であれば、大会社ですから会計監査人を設置しなければなりませんから、機関設計も自ずと限られます。 一方、公開会社ではなく、かつ、大会社でもなければ、取締役1名でも可能です。その場合は、株主総会は万能機関になりますし、監査役を置いていませんから、株主がいわば直接監査するような形になります。