B777にはなぜウィングレットが装着されていないのか?

このQ&Aのポイント
  • B747-400、MD11、A330、A340など、現在の国際線旅客機のほとんどにウィングレットが装着されています。
  • ウィングレットは翼端に発生する渦を無くして抵抗を少なくし、航空機の燃費向上に効果があります。
  • しかしながら、B777にはウィングレットは装着されていません。その理由については詳しくは分かっていませんが、LRやERタイプのB777-200LR、B777-300ERにはレイクドウィングチップという装置が装着されていることが知られています。
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B777にウィングレットが装着されていない理由

B747-400、MD11、A330、A340など、現在の国際線旅客機のほとんどにウイングレットが装着されています。ウィングレットは翼端に発生する渦を無くして抵抗を少なくし、航空機の燃費向上に効果があると聞いております。しかしながら、B777にはウイングレットは装着されていません。何故なのでしょうか? 以前、同様な質問があり、長距離タイプのB777-200LR、B777-300ERにはレイクドウイングチップが装着されていることは分かりました。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3563743.html でも、LRやERでないB777-200(←よく乗ります)やB777-300に装着されて無い理由が分かりません。ウイングレットは短距離飛行の場合はあまり効果がないと聞いていますが、B777-200、-300は航続距離が10000Kmぐらいあり、ウイングレット装着の効果があるのではないかと思います。 航空機に詳しい方、もしご存知でしたら、教えてください。

noname#67881
noname#67881

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回答No.5

「なぜそういう設計をしたのか」、これは設計した本人にしかわかりません。 ですから、この回答は想像の産物です。それをふまえたうえで。 純粋に空力的に考えれば、同一幅の主翼でウィングレットのあるものとないものを比較すれば前者が有利です。なので、777 がなぜウィングレットを採用していないか、と想像すると、1) 必要ないと思った、2) つけなくても十分性能が確保できると思った、3) つけられない理由があった、といったところではないかと思います。 ところで、先ほど思い出したのですが、777 は当初の設計段階から F/A-18 戦闘攻撃機のような主翼の折りたたみ機構が標準装備されることになっていました。機体の大型化に伴い横幅が広がってしまうのを防いで地上ハンドリングを向上させるために左右それぞれの主翼の中央付近から上方に折れ曲がって 767 並みのスペースに駐機可能である、としていたのです。しかし、構想段階で全日空などから反対が出て、この装備はオプションとなりました。(主翼が重くなり効率が悪くなる、故障の可能性がある、地上ハンドリングに目をつぶっても余計な装備をつけたくない、などの理由による) 結局、このオプションはどこの航空会社も発注しなかったため、数年前にオプションからもなくなりましたが、それまでの期間ボーイングは「発注があればいつでも製作にとりかかる」としていたのです。 もしかすると、この折りたたみ機構とウィングレットの併用に潜在的な問題を見つけて、当初はシンプルな主翼として設計されたのかもしれません。 その後、派生形を作るときに超長距離と大型長距離という、-200LR や -300ER で主翼の大幅な再設計を行なったのでしょう。結果、ウィングレットのような効果があるレイクドウィングチップが採用になったのではないでしょうか。このウィングチップはウィングレットよりも翼端延長の効果が高いため、おそらく効率がよいはずです。(そのかわり、横幅が増大することになるわけですが) ウィングレットやウィングチップですが、受領後も改造して付けたり外したりできないわけではありません。747-400 ←→ 747-400D 間の改造はボーイングが正式にサポートしていて、指定の工場で一晩程度の作業を行なうことで改造することができます。ただし、改造回数は二回までに制限されています。全日空の 747-400 の中にはこの改造を受けた機体が複数あり、一部には二度の改造を受けた機体もあります。改造を手がけた工場は全日空の羽田整備工場だったはずです。 ところで、全日空では 767-300ER にウィングレットを装着する計画を先日発表したばかりで、設計はボーイングの関連会社が手がけたようですね。 http://www.ana.co.jp/pr/08-0709/08-089.html もしかすると、この改造は 787 の受領遅れの埋め合わせなのかもしれません・・・。

noname#67881
質問者

お礼

>この回答は想像の産物です。それをふまえたうえで。 はじめに、こう書いて下さることは、ありがたく思います。 この場でのことではありませんが、事実なのか、推測なのか、よく分からない記述に出会うことがたまにあるからです。 ここでの質問は、「事実、または事実に近い情報としてもしご存知であればお教えいただきたい」という気持ちで書きました(文章能力が至らず、質問文ではそこまで表現できませんでした)。 回答の4~5行目の「1) 必要ないと思った、・・・」でまとめてくださったように、推測ではさまざまな可能性が考えられますので。 結論として、「なぜウイングレットがないか不明」ということですね。 また、ここまで航空機に詳しい方もご存知のないことから、ウイングレット未装着の理由は一般に流布している情報の中にないと思ってもいいのかもしれません。 B777は成田発着の半数以上を占めるベストセラー機ですが、ウイングレットが無いことで何となく旧世代機のように見えてしまいます。 >777 は当初の設計段階から F/A-18 戦闘攻撃機のような主翼の折りたたみ機構が標準装備されることになっていました。 この話は初めて知りました。 >もしかすると、この折りたたみ機構とウィングレットの併用に潜在的な問題を見つけて、当初はシンプルな主翼として設計されたのかもしれません。 新しい技術を盛り込むときは、周辺を単純な機構にして、不測のトラブルに備える手立てを取りますので、これは十分考え得ることですね。もちろん、可能性の一つですが。

その他の回答 (4)

  • Sasakik
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回答No.4

立て続けの#3です。 ユーザ(航空各社)が、ウィングレットの効用を重視しているのなら、ユーザ側から要求が出てウィングレットが装備されそうなものですが、777には、-200LR、-300ERにレイクド・ウィングチップを採用した以外に例がないということは、ユーザ側がそれ以外の要素を重視した結果ではないでしょうか。

  • Sasakik
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回答No.3

#2さんご指摘のセンが有力ではないか と。 B777はウィングスパン(翼幅)が世界最大、-300は全長もB747以上の大型機です。 只でさえ大きいのに、ウィングレットなんかを装着すると運用できない中規模空港が増えます。大規模空港でも使えるフィンガーに制約が生じ、路線展開の障害となる可能性があります(実際、747-400が就航できない空港は少なからず存在します)。 ウィングレット無しの長距離飛行を実現したことで、中規模空港発着の長距離路線など多様な路線展開が可能となっている とも考えられませんか?

noname#67881
質問者

お礼

2度の回答、ありがとうございます。 確かに、-200では、ライバル機のA330、A340との関係からも、翼幅を広げられなかったのかもしれません。 でも、航空各社がB777を採用している理由が燃費にあると聞いており、多数の機が売れているので、-200も途中から翼幅を広げてもウイングレットを装着するオプションが加わってもいいような気もします。 また、-300は初期型B747の後継機の位置付けでもあったと聞いております。ならば、-300開発の際に、翼幅を広げてウイングレット装着が考えられてもおかしくないような気もします。 さらに可能性を広げると、素人考えですが、翼幅を変えずに翼面積を広げてウイングレット装着を可能にする設計もありえるのかもしれません。 翼幅の制限がウイングレットを装着しなかったとするというのは、考え得る理由の1つではあると思います。でも、技術的な難点、または費用対効果の面でのメリットがなかったことなど、それ以外の理由も考え得るのではないかと思いますが。

  • yamabiko
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回答No.2

 ウィングレットを装着する事によって全幅が増し、駐機場や誘導路の使用制限を受ける事があるそうです。特に羽田空港の旧ターミナルではこの制限が厳しいとか。B747-400D が -400 では装着されているウィングレットを廃止したのはこれが理由です。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0747-400#747-400D.E5.9E.8B
noname#67881
質問者

お礼

ご指摘を頂いて、古い雑誌を調べたところ、B747-400で全幅65.1m、B777で60.9mでした。全幅を切り詰める必要は無いように思いましたが、#3の方のご指摘を頂き、全幅切り詰めにも大きな意味があることが分かりました。 回答ありがとうございました。

  • akira-45
  • ベストアンサー率15% (539/3495)
回答No.1

777はつばめのような後退翼タイプだからかもしれません。それだけ気流の流れがよく翼端で渦が巻いていないのだと思います。航続距離も長いですよね。戦闘機でも三角翼機やF-15クラスだ主翼端にミサイルを付けませんませんが普通の機体だと翼端にミサイルや燃料タンクを備えることでウイングレットの効力を有しています。

noname#67881
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 >気流の流れがよく翼端で渦が巻いていないのだと思います。 主翼の揚力を得るしくみから(翼下面と上面とで気流速度差をつける)、後退翼であっても、翼端で渦はできてしまうのではないでしょうか。 >普通の機体だと翼端にミサイルや燃料タンクを備えることでウイングレットの効力を有しています。 これは初めて知りました。読んでみて、なるほどと思いました。 大変勉強になりました。 ありがとうございました。

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