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民法 物権変動の混同による消滅の例外

物権変動 混同による消滅の例外で、『第三者の権利の目的となっている場合には、混同が生じない』(179条1項ただし書 及び2項ただし書)の他に、『自分のために消滅しないという場合』の例で、 『B所有の1000万円の土地に対して、Aに被担保債権800万円の1番抵当権、Cに被担保債権600万円の2番抵当権が設定 されていたとします。この場合、Aが1番抵当権者ですから、このままいけば800万円をAは回収できるということになります。Cは2 番抵当権として残りの200万円を回収できるだけということになるわけです。この場面で、Aが地主Bから土地所有権を取得した ことによって、もし1番抵当権が消滅してしまうと、Cが1番抵当権に繰り上がり、600万円まるまる持っていってしまい、残り400 万円がAの手元に残るだけということになります。すなわち、1番抵当権を残しておけばAは800万円回収できたのに、1番抵当 権が混同で消滅することによって400万円しかAのもとには残らないことになってしまうわけです。これでは、Aが1番抵当権を持っ ていた意味がなくなりますので、このような場合、1番抵当権者のために混同の例外で消滅しないことにするわけです。』 という事例がテキストに載っていたのですが、よくわからない部分が出てきたので質問いたしました。 (1)AはBから所有権を取得したにも関わらず、未だに抵当権を設定する意味があるのですか?僕的には、自分の土地に抵当権 を設定するのはよくわかりません。Bから所有権を獲得したのなら、その土地を売却して、そこから回収すればいいのでは?と思っ てしまいます。しかも、1000万円の土地を取得したにもかかわらず、なぜ800万円しか回収できないのですか? (2)Aの土地になったにも関わらず、この土地に対して未だにCは何故抵当権をつけることができるのですか?CはBへの債権の履 行を確保するためにB所有の土地に抵当権をつけたのであって、Aは関係ないのではないですか?(確かに、Aの土地になったから といってCの抵当権が消えてしまうのもCが一方的に損害を受けるので問題かとは思いますが。。。) (3)また、テキストに『抵当権の混同などの場合に、当該抵当権の被担保債権の代物弁済として1番抵当権者が土地所有権を 取得した場合や、単独相続によって取得した場合は、被担保債権自体も混同によって消滅する』とあったのですが、上の例では AはBから代物弁済や相続以外のどの方法で所有権を得たのですか?もし、購入したのなら1000万円で買ったのにそこから8 00万円回収するということが理解できません。 長文で申し訳ありません。どなたかご回答お願いします。

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  • kuroneko3
  • ベストアンサー率42% (250/589)
回答No.2

> (1)AはBから所有権を取得したにも関わらず、未だに抵当権を設定する意味があるのですか?僕的に > は、自分の土地に抵当権を設定するのはよくわかりません。Bから所有権を獲得したのなら、その土地> を売却して、そこから回収すればいいのでは?と思ってしまいます。しかも、1000万円の土地を取 > 得したにもかかわらず、なぜ800万円しか回収できないのですか?  土地に抵当権が設定されている場合,仮にその土地が競売されても,その代金はまず抵当権者Cへの弁済に充てられ,所有者Aのもとには残りの金額しか手許に残りません。  また,担保権の実行による競売ではなく,任意売却の場合は抵当権はそのままになりますが,買う側にとってその土地の価値は,抵当権の被担保債権の価格を差し引いたものにしかなりません。  ですから,抵当権の存在を無視して,その土地を売却してその代金を全額自分の物にするということは法律上出来ないのですよ。  そして,仮に混同で1番抵当権が消滅する場合,代金のうち600万円はCに持って行かれて,Aには残りの400万円しか残らないことになりますが,これでは先に抵当権を設定しておいたAの利益を害するので,混同によってもAの抵当権は消滅せず,800万円については抵当権に基づきAが優先弁済を受けられますが,残りの200万円は2番抵当権者であるCに持って行かれることになります。 > (2)Aの土地になったにも関わらず、この土地に対して未だにCは何故抵当権をつけることができるので> すか?CはBへの債権の履行を確保するためにB所有の土地に抵当権をつけたのであって、Aは関係ない> のではないですか?(確かに、Aの土地になったからといってCの抵当権が消えてしまうのもCが一方的> に損害を受けるので問題かとは思いますが。。。)  抵当権は,特に関係ない人の土地にも付けることができます。この場合のAは,法律上「物上保証人」という立場になり,Cの被担保債権自体には関係ないが,それに基づいて自らの土地を競売されるおそれがあることになります。民法は,そのような物上保証人の成立を特に制限していませんので,抵当権の付いた土地を購入した者は,当然に物上保証人となります。 > (3)また、テキストに『抵当権の混同などの場合に、当該抵当権の被担保債権の代物弁済として1番抵> 当権者が土地所有権を取得した場合や、単独相続によって取得した場合は、被担保債権自体も混同によ> って消滅する』とあったのですが、上の例ではAはBから代物弁済や相続以外のどの方法で所有権を得た> のですか?もし、購入したのなら1000万円で買ったのにそこから800万円回収するということが> 理解できません。  おそらく,売買による取得などが想定されているのでしょうね。800万円しか回収できない理由は,前述のとおりです。

回答No.1

(3) AがBから本件土地を即金で購入、(Aは被担保債権を相殺しない)。 BはAから得た1000万円をもとにCへの債務を返済する。 これで本件土地は完全にAのものになりますね。 っていうか多分「1000万円」っていうのは競売された場合の評価額のことで、Aが1000万円で買ったと考える必要はないのでは? 実際問題、抵当権つきの物権を評価額そのままで買う人なんていないでしょうし。 (2) あなた自身がおっしゃっているように、Cの立場に立てば当然といえます。 「つける」のではなくて、「すでについているもの」を取得したわけです。 こういったケースでなくても、他人の債権を保証するために自分の物に担保物権を設定することはありますよね。(「物上保証人」民法351条、372条。まだそこまで学習が進んでいないのかな) (1) Cの立場に立った場合、どういう制度なら公平になるか考えましょう。Cは被担保債権を回収できなかった場合、どうすればいいのですか? 競売となった場合、Cはいくら受け取るのが公平でしょう? AがBから代物弁済によって取得したのだとしても、普通に購入したのだとしても、相続したのだとしても、Aは「Cの抵当権つき」というリスク込みで本件土地をゲットしたということでしょうね。 抵当権、最初はしんどいですよね。僕も最初はわけがわからず苦労しました。がんばりましょう。

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