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化学科で生物関連の研究
今年度、ある旧帝大の理学部化学科に受かった18歳(♂)です。生物学科が第一志望だったのでしたが落ちました。もともと分子生物学、生命工学、医学に興味があり、大学院はそれら興味のある分野に進もうと思っています。 しかしこれから大学の4年間はもちろん化学中心で講義が展開されていきます。物理化学とか四年間やっていく中で、モチベーションがあがらない講義もあります。どうすればよいでしょうか。 また大学の4年で課題研究があるのですが、生命科学に近い化学分野といえば、生化学とかでしょうか。他にもあれば教えてください。 また転科は考えるべきでしょうか。大学の教諭には大学院まで待ったほうが苦労しないと言われました。
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再び失礼します。 ykgtstさんの言われるように、化学の知識を持っているという事は武器になります。 が、先の投稿で書きましたように、学部が化学である以上、生物系の知識をつけるためにかなりの努力が必要です。 極端に言えば、学部で化学の知識を得るほかに、自身の努力で生物を学ぶ訳ですから、2倍の努力が必要なわけです。 努力を重ね、見事研究者となった暁には、医学を知る法学者の如く優れた存在ともなれますが、 korverkorさんがどこまでの覚悟、意気込みをお持ちかわからない以上、 苦労を知る者としては、化学が役立つから頑張れと声を大にして言う事はできません。 人一倍の努力が必要だから、それを目指すなら相当の覚悟を持ってくださいといったところです。 また、将来どのような研究をしたいのかによっても化学がどの程度役立つかは変わってくると思います。 例えば、大雑把ですが、細胞レベルでの研究がしたいのか?免疫反応の様な体全体が関わるレベルの研究がしたいのか?遺伝子レベルの研究がしたいのか? 実際にはもっと細かく分かれてますが、それによってどの程度まで化学が役立つかは変わってきますし、生物をベースとした上で化学を独学で学ぶ方がいい場合もあるでしょう。 korverkorさんがどういった未来を目指されているかによって、化学を勧めるべきなのかは変わってきます。 書店に行けばバイオ関連の和訳論文等がのった雑誌がありますので(情報の鮮度は英語論文に劣りますが)、そういったものをいろいろみて、自身が何をしたいのかを詳しく知ると良いかと思われます。 また、バイオ研究者というものへの憧れでその道を目指す人も多く見かけてまして、そういった方は、途中で挫折してしまったり、後悔していたりといったことがありますので、その道がどのような物かということも事前に調べてみてください。 (人生に関わってくることですので、後悔されることの無いよう忠告させていただきましたが、余計な事であれば失礼しました) 大学院への進学を望んでいるようですので、 余計ついでに研究者への道を軽く書いてみますと、学部4年、修士2年、博士3年を経た後 3年程度のポスドク生活(普通、出身大学以外での研究生活になります)を終えて初めて一人前の研究者に入れてもらえるといったところです。 大学に残って研究生活を・・・といったことを望むのであれば、 ポスドク後、出身大学等に戻って研究員や講師をし、その後、助教・准教・教授という道になります。 が、これは簡単になれるものではなく、成果がある上で、さらにそのポストに空きがある場合になれるものですので、(空きがなければ空きが出るまで上のポジションにはつけません) かなりの狭き門となっています。 派閥といったものもありますので、教授達との関係に気を使ったりといった政治的能力も必要になってきます。 順調に進んでも、ポスドクを終えた所で30歳、 博士課程終了条件(条件は大学によって様々ですが、どのレベル(論文にも格がありますので・・・有名なネイチャーは最高峰)の論文を発表する等の条件等です)を満たせず、オーバードクターということになればポスドクを終える年齢はさらに高くなります。 それで研究者としての未来が開けるかというと、それなりの成果を出せていなければ、 研究者としての未来も厳しいものとなります。 研究者の道を考慮に入れているという事であれば、そういったことも知っておくと良いです。
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- drTT_2007
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理学部化学科出身で現在微生物の機能を中心に研究している大学教員です。基本的にNo.7の方の考えに賛成です。その上で思ったことを書きます。なお、私自身企業で働いたり、役所の研究所で働いたり、相当な遠回りをした上でのアドバイスです。 まず、大学1年生の研究の興味は、それはそれで将来のために大切ですが、一生その興味で研究できるかどうかわかりません。生物物理化学を知らなかったことからも予想はつきます。正直申し上げて、学部4年の卒業研究の学生でもほとんど学生には先が見えていません。 また、まず4年の卒業研究、大学院、就職、それぞれの時点で、自分の得意な専門が生かせる道を選べるかどうかわかりません。しかし、それ以降で、今のような調子で再チャレンジをしていたら、まず、研究の道は閉ざされます。 私に言わせれば、大学1年の時点で化学に向いているのか、生物に向いているのかなんて正直言ってわかりません。そこでお勧めするのは、現在の環境でとにかく精一杯やっることです。もし、生物がやりたかったら、時間の許す限り、生物の講義も受けたり、先生を訪ねて話をしてみることです。そのようなことを精一杯やって頑張れば、きっと道は開けます。ちなみに、ノーベル医学生理学賞をとった利根川進教授は、京大理学部化学科出身です。
- rio2
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生物、物理、化学の中間のような仕事をしています。 むしろ強みに思ってよいかと思います。 化学、物理の研究者がバイオ業界に入ってくることは多々あります。化学や物理で研究費を稼ぐよりも多くの研究費を得られたからです。最近の状況ではバイオで稼ぐにはまだ早いと国をはじめ全体的に判断されてきたので減ってはいるでしょうが。 バイオ研究者が、化学や物理の世界に入ることはそうそうないようです。 基礎力の違いです。 主観かもしれませんが、バイオは年をとってからでも、いや年をとったほうが理解しやすい学問でもあると思います。だいたい年々教科書の内容も変えなければならないまだまだ発達途上の学問です。 授業で習ったりするバイオって結局暗記なわけです。それなら自分でできますよ。 対して、若いうちにバイオばっかりな人は、有機化学や物理化学は大学生卒業してから、今の仕事が手一杯になって身につかないようです。 バイオはアウトプットのひとつであり、その基礎は全て化学と物理です。今日のバイオ研究のほとんどの機器や器具は化学者、物理学者、機械屋が作ったものです。 DNAの二重らせんを提唱したワトソン・クリックだって物理化学者です。 バイオのみの理解では、二重らせんを「そういうものだ」と捕らえるしかありません。 物理化学を理解していると、なぜ二重らせんを形成できるのか、どうやったらこれをコントロールできるのかを考えることができます。 酵素のコントロールやPCRをやったのは化学者です。 私の好きでない部分として、バイオ業界の多くは、原理や基礎を深く考えずにトライ&エラーで仕事をしていく傾向にあります。理屈を考えられるようになることで、もっと仕事が効率的に進むはずなのですが。 理学部ならなおさら基礎を理解するために、化学と物理を理解すべきでしょう。 物理化学は、生命科学を理解する上で重要になります。 化学科で生命科学の研究をやっているところはたくさんあります。 そして、生命科学で就職することは、化学や物理を専攻するよりもシビアでしょう。 生命科学を必要としている会社の割合に人材が多すぎるからです。 バイオだバイオだと多額の投資で、多くの大学で生命科学の施設拡大で学生・ポスドクを増やしました。しかし、世の中はまだそこまで必要とはしていなかったのですよね。言い換えれば、社会貢献や事業に繋がる研究はなかなか出ないのです。 これから、大学で学ぶうちにいろいろなことが見えてくると思います。自分がやりたいことを、視野を広げて、でもより具体的に、考えるようになると思います。 がんばってください。
- ykgtst
- ベストアンサー率30% (34/110)
付け足しです。生物物理化学については、検索してみてください。膜電位についての研究などもその1つです。
- ykgtst
- ベストアンサー率30% (34/110)
スレが2つあったので、こちらにも回答します。分子生物学、生命工学、医学とも通じる生物学は、今や生化学と呼ばれる学問で、大学によって異なりますが、生物学科よりもむしろ化学科の中に研究室が置かれていることが多いように思います。私の出身大学では、生化学を学ぶには化学科でなければならず、むしろ生物学科に入った方がそのようなことは学べませんでした。 また将来そのようなことを研究して行くにしても、化学という武器を携えること、決して無駄にならないどころか、有利にさえ働きます。それもあなたにとってのよい運命の巡り合わせだと考え、そのままモチベーションを高く持って、ぜひともそのまま4年間過ごし、必要でしたら大学院で、より自分の興味に合う研究室を探してください。物理化学が嫌といいますが、今や生物物理化学などという学問もあるくらいで、物理化学さえ、生物学を解明するのに必要な道具です。生物学科に入ったとしても、意識的に苦手な講義があると思いますよ。
私は、理学部化学科量子化学研究室出身(物理化学系)です。生化学の研究室にはいれば、生命科学系の研究が出来ますが、物理化学はその基礎(化学全般の基礎)だとおもって勉強してください。物理化学は理解不能な内容が多いですが、努力すれば単位は取れます。
お礼
物理化学は本当に理解不能ですが、頑張ります。有り難う御座いました。
- parfaitpgt
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私自身、学部時代は化学科、大学院では生物化学(詳しく書きますと遺伝子工学・免疫学)を専攻しました。 ですので、大学院から生命科学の分野へという事は不可能ではありません。 が、既にご存知でしょうが学部が化学であることから、講義は分析化学・物理化学等々 化学中心となり、生命科学に近い講義はあまりありません。 ですので、大学院に入ってから、独学で免疫学・ウイルス学・細胞工学等、自身の研究に必要になってくる学問の勉強をする必要がでてきますし、学部で配属される研究室も化学系になってしまった場合、生命科学系の英語論文に初めて触れるのが大学院からになりますのでそこでも苦労します。 また、学部時代からそういった勉強をしている人たちと比べると、学部時代の分知識が足りないわけですから、彼らと研究生活で張り合うには、人一倍努力をする必要があるでしょう。 また、就職ですが、修士・博士を経て研究者にという事でしたら、研究生活での成果(論文・学会発表)が物を言いますので、学部から生命科学や、薬学・医学を学んだ人とも十分張り合えますが、(もちろんしっかりとした成果があることが前提です。) そうでない道、修士までで通常の就職という事になりますと、よっぽど優れた成果を出しているということでもない限り、学部から生命科学や、薬学・医学を学んだ人には、そういった分野の企業相手の就職では劣ってしまいます。 貴方の性格や大学院へ進学した後の人生設計によって、どうするのがベストかは変わってきますので、良く考えた上で決めましょう。
お礼
回答有り難う御座います。就職まで含めたご意見、大変参考になりました。
化学科に生物化学の研究室があるのなら、あなたの希望する分野に近い研究は出来ると思います。ただし、化学科にいて物理化学を避けていたのではどうしようもありません。化学の分野においては基礎となる重要な科目です。重要であるということは広く役に立つということです。モチベーションが上がらないなどといっていればきりがありません。 どうしても嫌であれば、大学に入り直すことをお勧めします。 一部の私立を除けば、第2志望でまわされた学科から、第1志望であった(不合格であった)学科への転学科は認められないのが普通ですので、おそらくは無理でしょう。編入学にしても不確定要素があるのでお勧めできません。大学院進学の際に他分野に進むというのも、受験科目の問題がありますのでお勧めできません。 高校レベルでの、「分子生物学、生命工学、医学」といった分野への理解というのは、それらの分野の現状とはかなり乖離していることもあります。大学生になったのであれば、自分の持っていたイメージと現状が一致しているかどうかということもじっくり調べてみてはいかがですか。ぶっちゃけ、生物学科にもあなたにとってモチベーションの上がらないような講義は多くあるでしょうし、「分子生物学、生命工学、医学」とはほど遠い分野の研究室も多くあるはずです。
お礼
早速の回答有り難う御座いました。仰るとおり避けていたのでは・・・ですね。
お礼
すみません。化学のスレは締め切っておきました。 ykgtstさん返信有り難う御座います。生物物理化学、知りませんでした。『有利にさえ働きます』にすごくポジティブになれました。