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色、匂い、音、味の存在

哲学カテで、赤い色、匂い、音、砂糖の味などは物質界には存在しないというフレーズがあったのですが、これって本当ですか。粒子とか波?とかで説明できないのですか?自分は文系で物理のことは何も分かりません。できる範囲のご回答で結構ですので、よろしくお願いします。

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noname#221368
noname#221368
回答No.5

 所謂物質の「第一性質」と「第二性質」の話かな?と思い、筆を取りました(所謂なんて漢字を久しぶりに使います)。  色,匂い,音,味などは物質界に存在しない。こういう事を最初に言ったのは、古代の原子論者デモクリトスといわれています。それが近代以降の現代にまで伝わって来たのは、所謂力学を定式化した(造ったではありません。造ったのはニュートンです)ガリレイとデカルトが、この区別を行ったからと思います。以下は、暴力的に単純化した物理思想史です。  古代~中世において支配的だったのは、アリストテレスの生物学的自然観です。そこでは「隠れた性質」なる理論が横行しました。  何故塩は溶けるのか?。それは塩が可溶性を持っているから。何故マッチは燃えるのか?。それはマッチが可燃性を持っているから。何故砂糖は甘いのか?。それは砂糖が甘みを持っているから。これら可溶性,可燃性,甘みなどは、見る事も天秤に載せる事もできませんが、今風に言えば、可溶素,可燃素,甘素として、物質に含まれる元素とみなされました。根拠は「観察結果により」です。  これらを「隠れた性質」といいます。このような説明方式をいったん認めると、あらゆる事が説明可能となり、しかも反証可能性テストに対して、無限の免疫力を持ちます。  中世から近代への移行期において、「隠れた性質」理論が余りにいい加減ではないか、となります。というのは、当時は現実の問題として、天体力学整備のために、力学の定式化が急務でした。具体的には、占星術(政治・経済予測理論)と暦改訂(標準時の制定)と、少し時代は下りますが、安全な航海技術(星空観測)のためにです。  その時にとられた態度が、隠れた性質の否定と機械論的自然観で、指導原理となったのが、デモクリトスの「第一性質」と「第二性質」でした。これらは、物質の「客観的性質」と「主観的性質」と言い換えても概ね当たりです。  力学を定式化するためには、その学の対象を定める必要があります。色,匂い,音,味などは主観的なもので、見る人や味わう人によって結果も違うし(宇宙人や色盲だったら違うし)、定量化も出来ない。それに対して、物体の延長(拡がり)と不可透入性(二個の物体は同じ場所を占められない)は、誰が見ても明らかだし、定量化できる。従って、この二つだけが物質の客観的性質で、これらだけでもって、力学を建設すべきだ、となります。  この結果、力の伝播は、物体の接触のみによってしか起こりえない事となり、万有引力は悪しき「隠れた性質」の一例になります。これを機械論的自然観というそうです。  ニュートン以前には、こういう時代もあったのです。ただしニュートンは、その遺産を受け継いでいます。  機械論的自然観は、元素という概念ともじつは無関係です。何が客観的で何が主観的なのかでしか、物質の性質を区別しません。その時都合よく援用できる理論が、たまたまデモクリトスであったというだけです。こういう偶然は、歴史上しばしば起こっていると思います。  その結果、それを強調しようとして、色,匂い,音,味などは物質界に存在しない、と言われるようになったんだと思います。じっさいガリレイ,デカルトの頃は、元素という概念が不明確でした。  赤い色、匂い、音、砂糖の味などは、ある形で確実に物質界に存在します。でなければ、知覚する事すらできません。ここで言いたい事は、歴史的な言葉には、必ず経緯がついてまわり、字義通りに受け入れると、珍妙な結果になる事もある、という事です。  元素の概念が明確になった近代において、なお根強かった隠れた性質が、熱現象の熱素説(フロギストン説)です。フロギストンがラヴォアジェの実験により、はっきりと否定された時には、明快に次のように言われます。  「熱素という元素はなかった」 と。

noname#38692
質問者

お礼

お礼遅れて大変失礼致しました。ご親切に長文で説明してくださって感謝の限りです、全部初めて聞くことばかりです。ちょっと難しいので全部理解できたかどうか疑わしいですが。。。これですっきり致しました、物質界に存在する、と。大変参考になりました、有難うございます!

その他の回答 (4)

noname#58790
noname#58790
回答No.4

赤い色とは、赤い波長や、その他の反射しやすい波長が混合して出来た色です。 同じ赤でも、微妙に反射される波長が違うのでその色に見えるのです。 匂いとは、気化された有機、無機のガスの混合体を吸気して知覚します。アリの場合、触覚で知るようですが、神経で知る事は同じです。 味も同様に言えます。 >物質界には存在しないと 視覚での形の認識は容認しているようです。 同じ神経(電流)で脳は認識しています。 色だけは論外なのですね。 RGBで作成した色は、理論通りの色になります。 糖度計は正確に甘みを計測します。 匂いの強度を計測する機械も高精度で計測されます。 いつもは、 物理に「哲学」と言う言葉自体は一切不要だ。 こう言っていますが。 珍しく、哲学を。^_^ 「人間の五感は完璧に周囲の状況を把握出来る。」 これが無ければ絶滅している。 つまり、色や形は完璧に捉えます。 このように進化したのです。 進化の過程上、甘みを苦いと認識する動物はいないと思います。 また、遺伝子構造は同じです。配列の違いだけです。 違う色に見えるのは、宇宙人だけだと考えているのです。 これが哲学で言う、物質界には存在しない。 こう言う意味でしょう。

noname#38692
質問者

お礼

お礼送れて大変失礼致しました。 ふむふむ。やはり、物質界に存在するというより、認識や容認をと通して、ということなのですね。色の話はとても興味深いです。有難うございました!

回答No.3

No.2さん同じ意見です。 言葉とはとても難しいもので、その言葉を真に受けずに読み解けないとつらいと思います。 「赤い色」という「物質」はたしかに存在しません。 私たちは赤い色の物質を見ているのではなく、反射した赤い光を見て赤いと認識しているのです。 赤いリンゴを見ているのではなく、リンゴを見てリンゴは赤いんだと「認識」しているということを言いたいのではないでしょうか。 哲学と数学、科学は密接に関係していると思いますよ。

  • north_2nd
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回答No.2

全て(人間の)感覚器官を刺激する物理現象です。 それらのものが存在するのではなくて、ある人が感じた物を他の人と認識を共有する概念が存在してるという発想でしょう。 「赤い色」という単語が担当する物理現象は物質界に存在するけど、「赤い色」という物質は存在しないともいえますね。

noname#38692
質問者

お礼

お礼送れて大変失礼致しました。 回答ありがとうございます。なるほど、物理現象を通して存在するという考え方ですね。

  • maxmixmax
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回答No.1

色は光の波長、 匂いは気体化した物質、 音は物質の振動、 味は液体化した物質、ではないでしょうか。

noname#38692
質問者

お礼

お礼遅れて大変失礼致しました。 回答ありがとうございます。私も、そのように思っていたのですが、物質でないと言われ困惑気味です。

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