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助詞
日本語の学習者です。「で」と「は」のことを教えてくださいませんか。 1.スポーツ(で・は・では)何が一番面白いですか。野球です。 2.一年(で・は・には)何月が一番あついですか。八月です。 3.家族(に・で・は)誰が一番やさしいですか。母です。 4.ヨーロッパ(に・で・は)どこが一番よかったですか。スイスです。 私の考えは全部「で」ですが、正しいですか。それで、他の可能な答えもありますか。 教えてくだされば幸いです。
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●「で」は格助詞(連用格)です。その文節を修飾語にする働きをします。「に」も破格助詞で、連用格です。「で」とは意味・用法が異なりますが、同じように使われる場合もあります。 ●「は」は副助詞です。軽い意味を添えたり、時に題目(主語を作る)働きをします。 まず、以上の2点をよくご確認ください。 その上で1~4の文を見ていきましょう。網羅的に説明するために、ご質問以外の表現も挙げておきます。 1、で→○ は→△ では→○ には→× 2、で→○ は→× では→○ には→× 3、で→○ は→△ では→○ には→○(注) に→○(注) 4、で→○ は→○ では→○ には→○(注) に→△(注) (注」は「で」の場合と文法的な意味・用法が全く異なって用いられるものです。詳しくは下で説明しています。) ●「~で・・」という形は、「~」という場所や時間などで「・・」という動作・様子(品詞的には主に用言)が行われるという意味を表します。 例1 庭で家を建てる。→「建てる」という行為を「庭でする」の意。その家は「庭」にできるとは限らない。「庭以外の場所」に移動させることもありうる。 例2 屋根で石を投げる。→「投げる動作」をするのが「屋根」。 ●「~に・・」という形は、「・・」という動作・様子が行われて「~」という場所や時間などに到達・実現する、という意味を表します。 例1 庭に家を建てる。→「建てる」という行為によって、家ができあがる場所が「庭」であり、それ以外ではない。 例2 屋根に石を投げる。→「投げる動作」がどこで行われたのは不明で、その「石」が投げられた目標(到達点)が「屋根」。 また、1~4の文で助詞「で」は、「『スポーツ・一年・家族・ヨーロッパ』の中で」という意味を表しています(常に「で」=「~の中で」というわけではありません。)。 よって、以上から、1~4はすべて「で」を使えるが、「に」は使えない、ということになります。一方「に」はすべてに使えません。3・4は使える場合もありますが、その場合は「で」を使った時と、文法的な意味・用法が全く異なってきます。 例えば、3の文に「で」を使うと、「家族の中で一番優しい人」はだれかという意味になりますが、「に」を使うと、「家族全員に対して優しい人はだれですか」ということになり、表す主語・述語や修飾の関係が全く変わってきます。4の場合も、「に」を使うと「ヨーロッパ全体にたいしてよいことをしたのはどこか」と質問いう内容になります。これは、文法的には可能ですが、意味的には不自然ですし、もちろん「で」を入れた場合とは全く意味が異なります。 以上は「に」と「で」を中心に話をしました。続いて「は」についてです。 最初のところで副助詞「は」は軽い意味を添える働きをする、と書きました。その「軽い意味」のうちの一つに「強調。他と取り立てて言う」というのがあります。これは、あってもなくても文法的には大きな影響を与えません(強調するかしないかという表面上の違いしかありません。)よって、1~4の文で、「で」「に」が付けられるものは、「では」「には」も同じように付けられるということになります。 例A「スポーツで何が好きか。」B「スポーツでは何が好きか。」 日本では(←これも「日本で」「日本では」の両方可です。)一般にBの方が用いられますが、もちろん基本はAです。Bはそれに「は」を付け足して、「ほかはともかくスポーツの場合は」と意味を強調しているわけです。 ここで一端、ご質問に対する回答をまとめておきます。(↓のお二方のご意見は完全な間違いではありませんが、欠点もあるので無視してください。) >>私の考えは全部「で」ですが、正しいですか。それで、他の可能な答えもありますか。 >>「全部『で』」という考えは正しい。ただし、すべて『では』にすることも文法的にすることはできる。なぜなら、この場合の『は』は副助詞として細かい意味(強調)を表しているのに過ぎないからである。 また『に』や『に』が使える場合もあるが、その場合は文法的な意味・用法も変わってしまうので、ここでは答えとしてふさわしくない。」 ここから先は少し難しくなります。上で説明した「で」についた「は」は、細かい意味を表したものでしたが、「は」には、題目(=主題。「~についていうと、それは・・」という意味を表す)を表すという働きをも持っています。また、題目とまでいわずに単に主語を作る働きをする場合もあります。これらの場合は、名詞や連体格「の」に直接つくのが普通で、また、この場合は述語に対する主語を作ったり、述語に係る修飾語を作ったりします。(ここでは「は」と「が」との違いには触れませんので、別の機会に学習なさってください。) 例1 富士山は日本で一番高い山だ。 例2 明日は、きっと遅れていた荷物が届くだろう。 例3 ぼくは本を読んだ。 例1の「富士山は」は、「富士山という山についてうと、その山は~」という題目を表しており、また「富士山は」という主語を作って、「日本で一番高い山だ」という述部に係っています。 例2の「明日は」は、「明日中には」という意味を表し、「届くだろう」という述語に係る連用修飾語です。 例3の「ぼくは」は、単純に「読んだ」という述語に対する主語です。 このような「~は」は、その「~」に入る言葉(例1なら「富士山」、例2なら「ぼく」)」が、述語に対する適切な主語・修飾語になる場合にのみ使われます。最初のご質問に戻ると、1・4はともに、述語相当部分に対する「主語・修飾語」相当語が( )の中にあるので、一応「は」を入れられます。ただこの場合は、意味(言葉)の省略があるととらえる立場もあり、国語というより日本語、言語学でも難しい議論がなされています。 よって、意味を補って読めば、という留保条件付きで、 1・3・4は一応可、といえます。また、意味的に若干不自然で、使える文脈は限られています。 1、「スポーツは、何が一番面白いですか。」・・・中国にはおもしろい芸術があるという話をした後で、「ところでスポーツの場合、中国には何かおもしろいもにはないか」という気持ちで尋ねるような場合に限って、上のような文は使えます。 同様のことを2~4にも当てはめて考えると、2は×に近い△(ほとんど×。「一年は~暑い」という関係はあまりにも不自然)。3・4は1とほぼ同様の根拠により○か×。 また1~3の「は」は、他と取り立てて言うという軽い意味を添えていると考えることも可能です。どう考えるかは、使われる文脈にも関係してくるので、ここで判断を下すことはできません。 以上は、文法的に言えるかどうかを考察したものです。実際に通じるかどうかは、また別の問題です。
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- zap35
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>私の考えは全部「で」ですが、 質問の文章単独であれば、私もそう思います。 1.の例では プロ野球選手で誰が一番好きですか? サッカー選手では誰が好きですか? のように複数の質問が続く場合、後の質問では「では」の方がより適切だと思います。(連語としての「では」は「…であれば」と置き換えることが可能です。この場合「サッカー選手」という質問対象を強調する意味になります)
お礼
ご回答をありがとうございます。ご参考になりました。
スポーツ「は」面白いですか。○ 一年「は」厚いですか。× 家族「は」やさしいですか。○(△) ヨーロッパ「は」よかったですか(○) で「は」が使えるように、 ほどんどのケースで「は」を使っても意味は通じると思います。 しかし、おっしゃるとおり、「で」が最適とおもいます。 1に関しては、「スポーツに限定しては」という意味で、「では」も使えると思います。 以上、参考です。
お礼
ご回答をありがとうございます。参考になりました。
お礼
詳しいご回答をありがとうございます。おかげさまで分かるようになりました。ご説明をプリントしておいて、また参考になると思います。