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C++のクラスで継承先の仮想関数をコンストラクタで呼ぶ方法について

タイトルのとおり、C++のクラスで自分のクラスを継承した先の仮想関数をコンストラクタで呼ぶ方法についてなんですが、これは呼ぶことができないのが常識ですよね。 なのですが、いろいろとやってみたところ、制限はあるものの、なんとかそれっぽいのが作れたんです。 しかし、本当にこのコードが間違ったことをしていないという自信がありません……。 そこで皆さんにお訊ねします。 このコードはセーフでしょうか?アウトでしょうか? //----- ここから ----- #include <iostream> struct CLS{ virtual void func()=0; CLS(){} template<class T> CLS(T*){reinterpret_cast<T*>(this)->T::func();} }; struct CLS1:public CLS{ virtual void func(){ std::cout << "x";} CLS1():CLS((CLS1*)0){} template<class T> CLS1(T* x):CLS((T*)0){} }; struct CLS2:public CLS1{ virtual void func(){} CLS2():CLS1((CLS2*)0){std::cout<<"y";} template<class T> CLS2(T*):CLS1((T*)0){} }; int main(){ CLS* x = new CLS1; CLS* y = new CLS2; delete x; delete y; return 0; } //----- ここまで ----- C++の言語規約を読んだりとかはしていないので、自分では判断つきかねるのですが、コンパイラを通したところ、 cl g++ dmc bcc32 あたりで試して全て成功しています。(どのコンパイラでも、ということになるのかはわかりませんが。) セーフかアウトか…、またその理由をお聞かせください。 暇なときでかまわないので、ご意見いただけたらと思います。

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  • ベストアンサー
  • MrBan
  • ベストアンサー率53% (331/615)
回答No.4

私も他の方と同様、「アウト」だと思います。 ISO/IEC14882だと12.7あたりで初期化完了してない云々に触れてます。 このコードはundefined behavior(未定義動作)なのでコンパイラにはエラーを検出する責務がありません。 # 当然、どのコンパイラでもそうなる保証なんてないですし、 # エラーを見つけてくれるとも限りません。(だからとりあえずそれっぽく動いて見えている) 実際、上記のコードをちょっと直して、問題をおこすのも簡単です。  各クラスにメンバ変数を追加して、出力してみてください。 未定義動作として不正参照してるだけで初期化が完了してませんので、 単純に文字を出力してるだけだと気づかないかもしれませんが、 例えば手元のVC7.1で以下のコードを実行するとx,yともn1、n2がゴミになります。 これがご期待の動作でしょうか。(意図してメンバを参照しないコードを書いていますか?) 提示のサンプルはまだしも、未定義動作で言語仕様から逸脱した挙句に、 実際にはメンバすら触れないメソッドの呼び出しは何かうれしいですか?と私は思います。 また、reinterpret_castはポインタを補正をしてくれませんので、 仮想継承とかしてる場合はもっと致命的におかしなことになる可能性があります。 (これも意図して避けていますか?考慮されていないだけですか?) まぁ、それでもundefined behaviorなので一見正しく動く環境はあるのかもしれませんが、 私ならやはり「アウト」だといいます。 #include <iostream> struct CLS{ int n1; virtual void func()=0; CLS():n1(1){} template<class T> CLS(T*){reinterpret_cast<T*>(this)->T::func();} }; struct CLS1:public CLS{ int n2; virtual void func(){ std::cout << "x" << n1 << ":" << n2<< std::endl;} CLS1():CLS((CLS1*)0), n2(2){} template<class T> CLS1(T* x):CLS((T*)0){} }; struct CLS2:public CLS1{ int n3; virtual void func(){} CLS2():CLS1((CLS2*)0), n3(3){std::cout<< "y" << n1 << ":" << n2 << ":" << n3 << std::endl;} template<class T> CLS2(T*):CLS1((T*)0){} }; int main(){ CLS* x = new CLS1; CLS* y = new CLS2; delete x; delete y; return 0; } ちなみに、初期化順はもともとが記述順とは別に決まっているものなので、 仮にn3(3)等を前に書くとかしても無駄です。 # undefined behaviorなので「VC7.1で試しても変わりませんでした」が正しいか。

SHOO-3
質問者

お礼

回等ありがとうございます。 大変細かいご指摘とても参考になります。 >x,yともn1、n2がゴミになる件 これについては考慮しています。 メンバ変数を参照しない関数を呼ぶことが前提です。 たとえば、やねうらおさんの http://www.sun-inet.or.jp/~yaneurao/rsp/rspA1toA8.html の記事にある const propaty関数なんかがそれですし、メンバ変数を初期化するような関数であれば、すでにメモリは取得されているわけですから代入も可能なはず(?これは自信ない)なので、以下の様な場合については有効かもしれません。 struct CLS2:public CLS1{ int data1; int data2; virtual void func(){ data1 = 100; data2 = 200; std::cout << data1 << "y" << data2; } CLS2():CLS1((CLS2*)0){} template<class T> CLS2(T*):CLS1((T*)0){} }; >仮想継承が致命的 これについては自分もちょっと思いました。制限にせざるを得ないかなと・・・ 半分は失念していた感じです。 まあ、とにもかくにも不安っぽいものは実際に使っちゃダメですよね。 とりあえず、まとめると、 ・このコードはアウト ・言語仕様で未定義動作のため、言語仕様の変更でもされない限り使ってはいけない ・vtableがコンストラクタの最初に完全に初期化されていて、仮想継承されておらず、メンバが全て初期化されていないため参照できない、という仮定の場合のみこのコードが期待通りの結果が得られる(? ・初期化の動作ならファクトリメソッド、2段階の初期化、テンプレート、Pimpl、など、他の手段を講じるべき といった感じでしょうか?

その他の回答 (3)

  • jacta
  • ベストアンサー率26% (845/3158)
回答No.3

言語仕様で許されていないからアウトですね。 ただ、確かにコンストラクタやデストラクタで仮想関数を呼び出したくなることはよくあります。そんなときは、次のように考えることにしています。 1. 本当に動的な多相性が必要か?それでなければ、テンプレートを使って静的な多相性を持つように書き直す。 2. 動的な多相性が必要な場合、Pimplイディオムを使って書き直す。 このどちらかで、ほとんどの場合、やりたいことは実現できるはずです。

SHOO-3
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 Pimpl・・・なるほど、初期化に関してはこういった方法もありますね。 大変参考になります。 まぁ、今回この件を思い立ったときに扱っていたのはテンプレートクラスのしかもテンプレート関数なコンストラクタ(これ自体大分トリッキーか)だったので、Pimplイディオムは使えませんでしたけど…。

  • guccii
  • ベストアンサー率31% (14/44)
回答No.2

おもしろいことやってますね。確かにコンストラクタからvirtualメソッドを呼び出したくなることはあります。 でも私は(どちらかというと)アウトだと思います。 なぜなら、コンストラクタが呼ばれている最中は、まだクラスインスタンスおよびクラス情報について、とくにそのクラスを継承しているクラスについては作成途中であり、定常状態にあるときと同様の動作を期待することは危険だと思うからです。いまの環境ではとりあえず動作していても、遅延ロードされるDLLの中に実装されていたり、最適化によっては問題となる可能性があると思います。どうしても必要なことは、それだけのリスクを背負って実施する選択肢もありますが、 問題が発生した時の事象の追跡にかかる労力と、また、想定される環境およびその設定すべてで問題なく動作することをテストする膨大な労力を考えておく必要があります。 しかもこの場合、(newInstance()みたいな)ファクトリメソッドを用意することによって回避可能ではないでしょうか。というより、実質ファクトリメソッドをコンストラクタから無理やりフックしているといえるかもしれません。 やはりコンストラクタは、自分のメンバ変数の初期値設定ぐらいにとどめておいて、インスタンスが生成された後で、実際の初期処理を行ったほうが安全であると思います。

SHOO-3
質問者

お礼

回等ありがとうございます。 自分も、vtableの初期化がコンストラクタで行われることはわかっていて、このコードが持っている危険性はなんとなくわかります。 この手のコードは書くことはあっても実際使うことは自分ではまずありません。 あくまでも今回のものは実験的な試みでしたので…… ファクトリメソッドは(newによってメモリが取得されたことがわかりにくい、newが無いのにdeleteがあるというのが気に食わないため)あまり好きではないし、2段階の初期化は(実際にはこれが一番なんだろうけど、初期化処理に2つの命令を書かなければならないのが不恰好のような気がしたり、必ず呼ばれなければならない初期化関数が呼ばれなくてもコンパイルが通ってしまったりするのが)これもあまり好きではないので、なるべくnewや変数定義の際に呼ばれるコンストラクタ1つで全てを済ませてしまいたいと思ったので、仮想関数だけ先に初期化されていればもしかしたら…と思い、ためしに作ってみました。

回答No.1

「言語仕様で許されていない限りいくら多くの  コンパイラで通ってもアウトはアウト」 と考えます。

SHOO-3
質問者

お礼

ですね。 皆様の意見をまとめても、アウト、という方向のようです。

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