- ベストアンサー
アミド合成について
カルボン酸とアミンからアミドを合成時に用いられるDCCなどの縮合剤は、カルボン酸と反応し活性化するとのことですが、アミンと反応し副生成物をつくらないのでしょうか? よろしくお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
なるほど、たしかにNの求核攻撃が起こっても不思議ではないような気もしますね。 ただ、この場合にはカルボン酸の酸性というのが重要であるように思えます。すなわち、ジイミドの炭素が直接求核攻撃を受けるのではなくて、その前の段階として、Nのプロトン化が起こっていて、その結果として炭素上に正電荷が生じ、カルボン酸(あるいはカルボン酸イオン)の酸素の攻撃を受けるということではないかと思います。 もちろん、この時点でのアミンの攻撃も考えられなくはないですが、上述のカルボン酸との反応が協奏的に進んでいれば、アミンの出る幕はないかもしれませんし、アミンの攻撃が起こったとしても、それは安定な生成物を与えるところまで進まないのかもしれません。 また、カルボン酸のDCCへの付加体は不安定でしょうから、この付加反応までは平衡反応であって、アミンの求核攻撃を受けて、安定なジシクロヘキシル尿素とアミドができた時点で決着がついて元には戻らないということかもしれませんね。 想像ばっかりの回答ですみません。ただ、この反応は比較的きれいな反応で、副反応は少ないように思います。
その他の回答 (2)
- DexMachina
- ベストアンサー率73% (1287/1744)
横レス失礼致します。 カルボン酸とアミンを混合した時点で以下の反応が起こります。 RCO2H + R'NH2 → RCO2^-・R'NH3^+ この結果、アミンについては求核性が失われるのに対し、 カルボン酸の求核性はむしろ向上します。 このため、DCCはアミンとではなくカルボン酸と反応する、 ということではないでしょうか。
DCC自体がアミンと反応することはないと思います。 この反応の機構はややこしいので、省略しますが、アミドが生成した時の生じる水は、形式的にDCCと反応することになり、結果的にジシクロヘキシルアミドが生じます。これが副生成物ということになるでしょう。
補足
DCCによりカルボン酸が活性化される反応機構は、 DCCへのカルボン酸の求核攻撃だと思われますが、 カルボン酸よりアミンの方が求核性が高いためアミンとDCCも反応するのではないかと考えました。 DCCがアミンと反応することがない理由には、 生成物の安定性など他の要素も考慮しなければならないのでしょうか?
お礼
DCCのNのプロトン化が重要であることが分かりました。 カルボン酸によるDCCのプロトン化-求核反応の方が、アミンによるDCCへの求核反応-プロトン移動より起こりやすいということなんですかね。 ありがとうございました。