• ベストアンサー

日本の銀行について

終戦後の財閥解体以後、それまでの財閥は銀行を中心に再び巨大グループを形成し日本経済に君臨しています。 そのため日本の銀行は系列企業の株式を保有しているそうですが、これが許されているのは日本の銀行だけというのは本当ですか? どうして海外では銀行の株式保有を認めていないのですか?また、日本の銀行はどの程度まで株式を保有できるのですか? これって日本の銀行に有利な条件なんですか? どうか教えて下さい。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • shoyosi
  • ベストアンサー率46% (1678/3631)
回答No.1

アメリカは1929年の大恐慌で株式市場が暴落したため、33年にグラス・スティーガル法を制定し、銀行に対し株式保有を全面的に禁止しました。イギリスは明文化していないが、産業革命が起きたころから慣習法として保有を禁じています。ドイツとフランスも自己資本の六割までに保有を制限しています。これは銀行が他の会社と運命を共にしたり、貸付にあたり予断が生じるのを防止するためだと思います。日本の銀行は沿革的に財閥の母体であったり、金融部門として発足したため、当初から御用銀行として機能し、法的に株式を持ち合っていました。また、株式の取得も額面で取得し、経済の成長と共に額面あるいは無償増資で簿価は低く、含み利益が銀行の経営を安定させていました。しかし、バブル期の時価発行の横行で簿価が上がり、バブル崩壊後は株価水準の大幅な下落や不良債権償却のための穴埋めによる簿価の上昇という変化によって、経営に支障が出てくるようになりました。 また、主要国の中央銀行の集まりである国際決済銀行(BIS)は1993年3月決算から、BISの基準による自己資本比率が8%以上であることを海外営業の条件にしました。BIS基準の自己資本比率は保有株式の含み益も一定範囲内で自己資本に組み入れられる仕組みですから、株価が下落すると銀行の自己資本が減少しますので昨今の株価の低迷は自己資本比率を維持するのに巨額の融資回収が必要になりました。融資の引き揚げや貸し渋りによる信用収縮が景気をさらに悪化させる悪循環に陥ったのです。このため、銀行の株式の保有制限を銀行の自己資金の範囲内ということになりました。このため、市場にそのまま、放出しますと株価の低迷に拍車をかけるため銀行が手放す株式の受け皿となる「銀行等保有株式取得機構」を立ち上げることになっいます。

参考URL:
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/13/kinyu/f-20010829-3.html

その他の回答 (1)

  • tiuhti
  • ベストアンサー率66% (447/668)
回答No.2

質問の主旨は、企業への支配力の制限としての「株式保有制限」という事だと理解します。であれば、日本での制限で一番重要なのは、独占禁止法上の5%ルールでしょう。それぞれの出資先会社の議決権の5%以上は持てません。参考URLにある内容が正しいのであれば(詳細は私自身は良く知りませんが)、EU諸国では、「10%以上の議決権は持てない」という事だそうですから、比率の点だけ見れば、日本より緩いですね。銀行全体としての保有に自己資本の60%迄という制限がついているのを合わせると、日本の独占禁止法は「広く薄い保有」は認め、欧州大陸では「狭く(相対的には)深い保有」を認めている、と言えるでしょう。 海外というか欧米では、大雑把かつ歴史的な傾向としては、同じ銀行が投資を含め何でもやってきた欧州大陸諸国の銀行と、投資銀行(英国ではMerchant Bank)と融資・決済を行う銀行が分かれていた英米の銀行に分けられ、前者の方が一般企業への支配力は強くなっている、と言えるでしょう。(但し、今は世界中で、欧州大陸のようなユニバーサル・バンク化が進んでいます。) 銀行の企業に対する支配力としては、寡占状態にある銀行が証券業務を含めてすべてやっているドイツの方が、日本より強いかもしれません。(最近の状況はよく知らないので、「強かった」の方が正解かもしれん。) 株式の保有制限が、ドイツなどに比べて日本の銀行が有利かどうかは私にはわかりかねますが、日本で銀行の支配力が強いのは、株式保有というより、ある銀行が徹底的に資金繰りの面倒を見て、場合によっては自ら乗り込んで再建してしまう、という「メインバンク」制度があったからだ、と思っています。メインバンク制度においては、5%ぽっちの株は単なる「おまけ」に思えます。

参考URL:
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/09/koizumi16.htm

関連するQ&A