「ワラント」とは、通常「ワラント債(新株引受権付社債)」、つまり、社債発行会社の株式を決められた条件で取得できる権利、のついた社債の事をさす場合が多いです。このうち、新株引受権部分をワラント権といいます。ストックオプションなども、新株引受権の一つです。
ワラント権には、発行時点で権利を行使する条件を決めておきます。その条件とは、①権利を行使できる期間、②取得する株式の取得価額(行使価額)、などです。もし、行使価額以上にその会社の株価が値上がりした場合には、その高い価格の株を時価より安い価格(行使価額)で取得できますので、権利行使したほうが得ということになります。権利行使して株を取得後、株式を時価で売却すれば、差額をキャピタルゲインとして得られるからです。
なお、ベンチャー企業などではよく、経営者の持株比率維持のために社債とワラント権を分離できる、分離型のワラント債を発行します。これは株式公開直前に、安い価格で経営者が株式を取得できるようにする為です。