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樹脂の紫外線劣化促進試験
樹脂材料の紫外線劣化の促進試験をやりたいのですが UV-Aランプ(波長365nm)での樹脂劣化を推測 するのにUV-C(波長254nm)で促進試験をする ことは可能でしょうか その場合簡単に云えば何倍促進したことになるでしょうか (各々の紫外線強度は同じに設定したとして) どなたかご教授お願い致します
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たしか.プラスチックのきゅうこうどが異なっていたはず。 したがって.促進されるかどうかは分光してみないと不明。 しかも.波長・ぶしつによっては励起される軌道がへんかするので.変な反応が発生するなどの原因でまったく意味がない行為になってしまう(波長を変えることで反応気候が変化するという報告の有るぶしつの場合等。これは.へんな反応をえようとすると低価格な低圧水銀灯が使えないので泣けてきます)。
- au-techno
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お問い合わせの件、結局、実験してみたほうが早いと思います。ほとんどの市販されている耐光促進試験機は、300nm以上の光が中心です。また、この種の試験では、樹脂の種類、色、評価の方法(色、機械物性、分子量?)によって結果が大きく異なります。色が劣化していても、機械物性や分子量は、変化が少ないこともあります。ランプ照射によるサンプルの表面温度も重要なファクターです。可視領域も劣化に影響しないといいつつ、ISOではキセノンWMのような可視光を多く含む試験を推奨する方向のようです。地上の太陽光には254nmの光は含まれていないこともあって、目的の実験データは少ないと思います。
- DexMachina
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確かに、波長が短い光の方がエネルギーが高いため、劣化速度は大きくなるはず ですから、2つ以上の試料の優劣を比較する際の時間短縮は可能かと思います。 ただ、紫外光は多くの物質で電子の励起を起こし得る領域になります。 励起が、特定波長の光を吸収して起こすものであることを考えると、温度を上げて 劣化速度を早めるアレニウスプロットのような「波長を幾つ上げると何倍」という 規定はできないのではないでしょうか。 (以前勤めていた会社ではそういう評価をしている方もいたのですが・・・自分の 仕事で手一杯で、関わったことがなかったのが悔やまれます ; 雑談) 例えば、波長254nmの光で励起する物質1と波長200nmの光で励起する物質2とを、 ご質問のUV-AとUV-Cの各ランプで劣化試験をした場合、 物質1ではUV-Cでは励起が起こるため光反応が大幅に促進されるのに対し、 物質2はUV-A・UV-Cとも、励起する分子は物質2に比べてそれほど促進されず、 結果として、物質1と物質2の間の差が拡大(誇張)されることになります。 (これは極端な例ですが)
E=hνの式から考えれば、光量子のエネルギーは振動数に比例することになり、言い方を変えれば波長に反比例することになります。 したがって、254nmの光のもつエネルギーは365nmのものの、365/254=1.437倍ということになります。 したがって、樹脂が紫外線から受けるエネルギーは1.437倍ということになります。 しかしながら、光量子のもつエネルギーの合計だけではなく、1個の光量子のもつエネルギーの大きさというのも重要と考えられますので、単純な比較はできないと思います。 たとえば、254nmの光では劣化するけれども、356nmならば大丈夫という素材も存在するはずです。 こういった業界ではどのように考えられるのかわかりませんが、両者について単純な化学的比較をするのには無理があるように思います。何か経験的な基準というものがあるのかもしれませんが、あいにく当方にはわかりません。