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溶線系因子とは?

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回答No.1

『素人にわかるような言葉』でご説明できるかどうかは わかりませんが、ちょっとチャレンジしてみます(笑)。 まず知っておいていただきたいこと。 ・血液には凝固系という『血を固めるしくみ』と、線溶 系(この論文では溶線系となってますね)という『凝固 したものを溶かすしくみ』があるということ。 ・凝固系・線溶系ともに、複数の因子がドミノ倒しの ように次々と連鎖反応をして起きている反応であると いうこと。 ・凝固系にかかわる複数の因子は凝固因子と呼ばれ、 I~XIII(ギリシャ数字の1~13です)の番号が振ら れていること(ご質問中のX(3)というのは、おそらく XIIIです)。 ・fibrin(フィブリン)というのが凝固系の最終産物 で、fibrinが傷口に折り重なって止血しているという こと。 ・fibrinには可溶性のものと不溶性のものがあり、 可溶性のfibrinではちゃんと止血ができないので不溶性 にならなくてはいけないこと。そして、可溶性→不溶性 に変化(架橋結合)させているのがXIII因子だという こと。 ・plasminogen activatorやplasminというのは線溶系 の因子だということ。 #ちょっと説明をはしょっているところや、わかり #やすくするための『たとえ』的表現で不正確な説明に #なっている点もあります。 さて、これらの基礎知識を踏まえた上で、論文を読んで みましょう。 > 緑茶はthrombinによるfibrinogenのfibrinへの > 変換をほとんど阻害しなかった。 ここは凝固系因子の連鎖反応の話ですね。 凝固系の最終段階のfibrinogen(フィブリノーゲン) は、thrombin(トロンビン)の働きでfibrin(フィブ リン)という止血物質に変わります。 トロンビンの働きが阻害されれば止血物質はできない ので、血は止まりません。 逆にいえば、血は液体のまま(=さらさら)です。 つまり、『緑茶はトロンビンを邪魔してフィブリンを 作らせないことで血をさらさらにしてるわけじゃない』 ということでしょう。 > しかしながら緑茶存在下で形成されたfibrinは > 8M尿素に溶解することや、SDS-PAGEに > よる解析から、X(3)因子による架橋反応が阻害 > されていることが明らかになった。 緑茶があってもフィブリンはできるらしいことは前の 話でわかりました。 しかし、フィブリンがあれば血は固まる、つまりさら さらにならないはずです。 では、なんでさらさらなのか。 それは、できたフィブリンが完全なもの(XIII因子に よって架橋結合されたフィブリン:不溶性フィブリン) ではなく、不完全なもの(架橋反応が阻害されたフィブ リン:可溶性フィブリン)であるためらしいというわけ です。 > また緑茶はplasminogen activator,plasminなどの > 溶線系因子の活性を阻害する傾向を示した。 > 現在縁茶摂取が血液の流動性に及ぼす影響について > in vivoで解析を行っている。 ここの段落のつながりがよくわかりませんが、書いて あることは 『緑茶は凝固系の邪魔をしているが(前段の「架橋反応 阻害」)、線溶系も邪魔している』ということです。 つまり、緑茶は血の固まるしくみを邪魔しているよう だが、血が溶ける(=さらさらにする;血が止まり にくい)しくみも邪魔しているようだ、ということです ね。 最後の『in vivoで』というのは、『in vitro』(試験 管内での実験)の反対語で、生物の体内で、ということ です。 #なお、この論文の内容が正しいかどうかについては #全く検証していません。 #また、しつこいようですが、わかりやすくするために #一部不正確な表現や説明が混ざっています。 #そこのところ、注意してくださいね。

akiyotea
質問者

お礼

ほんとうに これだけ詳しく解説してくださいまして、 ありがとうございます。 お疲れになられたことと思います。 この感謝を、言葉だけでしか お届けできないのが残念です。 よくわかりました。 でも なんだか ややこしい論文ですね。 2重否定が多いので  読んでいて、「ん?」と考え込んでしまいました。 しかし この論文では 単に「緑茶」としているだけなので、 緑茶中の何の成分が? と言うことはわからないし、 試験管の中の話なので、実際に人体に同じように作用するかと言うと わからないということですよね? この論文の 正誤に関しては、私もわかりませんので お教えくださったとうり そこのところを 考えて 参考資料の一つにしたいと思います。 お教えくださったこの回答は 印刷しまして 大切に保存し、また 何度も読み返して さらに理解するよういたします。 本当にありがとうございました。 

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