• ベストアンサー

「連用修飾語のはたらき」について

noname#11434の回答

noname#11434
noname#11434
回答No.5

 「被修飾語が修飾する語を選ぶ」は少し紛らわしいので、「被修飾語が修飾語を選ぶ」ということにしますね。この表現自体は擬人法で、また、「選ぶ」は分かりやすく言えば「えり好みをする」ということです(「目的のためには手段を選ばない」)。ですから、文の意味は、「修飾される言葉は、修飾する言葉に対して、実はけっこう注文をつけているものなのだ」ということです。あなたは良し、あなたはだめ、とちゃんと選別している。何でもありではない。  連体修飾語は体言(名詞・代名詞など)を修飾し、連用修飾語は用言(動詞・形容詞・形容動詞など)を修飾するという、第一の選別はもちろんあります。けれども、中三の単元ですから、ここではもう少し突っ込んだ内容のことではないかと私は思います。つまり、連用修飾語の中でもさらにえり好みをする、ということです。日常的には無意識に使い分けているものなので、さほど難しいことではありません。  桜の 木が 大きく 育った。  「大きく」は「育った」にたしかに「選ばれている」というか、ぴったりと合う(連用)修飾語ですね。他の修飾語も考えて見てください(できるだけたくさん)。合うものと、合わないものとがどことなくあるものだということに気が付くと思います。例えば、「立派に」「ここまで」「願いどおりに」など、品詞をいくつか組み合わせたものもありますが、これらはみな「育った」に選ばれる連用修飾語だと思います。  もう少し変わったものも考えて見ましょう。例えば、「がらがらと」「細かく」「ちやほやされて」「底抜けに」など。ちょっと見には、「育った」に選んでもらえない連用修飾語かも知れません。少なくとも、「被修飾語が修飾語を選ぶ」ということは言えそうです。  ただし、一つ注意しておいてほしいのは、これらの「相性(あいしょう)」は絶対的なものではないということです。例えば、詩の世界は言葉の実験場のような性格も持っていますから、一見不思議な組み合わせがそこでは生き生きとした言葉として輝くということもあります。「桜の木ががらがらと育った」なんて表現が(普段だったら「え、何いってるの」となりそうですが)、場合によっては生きてくることもありうるわけです(例えば、…その山の土はあんまりよく肥えていたので、蒔く種、蒔く種、みんなすぐさま芽を出して、大きな音を立てるように、見る間にずんずん育ったのさ。梅ノ木はくるくる育った。桃の木はとんとん育った。桜の木はがらがら育った。…とか)。  「赤いりんご」「まあるいりんご」「おいしいりんご」はマルだけど、「やさしいりんご」「あかるいりんご」「きれいなりんご」はバツと教える幼児教室のテキストを見てお母さんがとてもショックを受けたというブログも見ました(これらは連体修飾語の場合ですね)。「選ぶ」というのはある意味、日常的な傾向として、というほどの意味であることも多いということも念頭においておいてください。

nc69
質問者

お礼

初めてこのサイトを利用したのですが、多数の回答を頂き、本当に助かりました。 質問文を理解してもらえないのではないかという不安もあったのですが、わかりやすい説明のおかげで、十分な理解を得ることが出来ました。 回答してくださった Hankusuさん、fuyumereiさん、Haru_Sakuraさん、kricebombさん、fieldsさん ありがとうございました。またお世話になるかもしれませんがその時はよろしくお願いします。

関連するQ&A

  • 連体修飾語は修飾語にならないんですか?

    文英堂「これでわかる国文法 中学1~3年」と言う本の14ページに、 「連体修飾語は修飾語にならない」というのがあります。 それによると、 文の成分としての修飾語は全て連用修飾語で、連体修飾語というものは無い、とのこと。 「彼は有名な詩人です」の「有名な」は修飾語ではなく、「有名な詩人です」で述部なのだそうです。 私にはどうもよくわからないのですが、解りやすく教えてください。

  • 修飾語の説明

    家庭教師をしている者です。 中学生の英語の指導で、 「修飾語」の概念を、矢印を書いて説明しています。 矢印の起点が修飾語、という感じです。 言葉は実際より少し硬いですが、だいたいは 修飾語とは、名詞に情報を付け加えて 文を詳しくすることば。なくても文章として成り立つもの。 代名詞の所有格も名詞を修飾する。 と教えています。 理解が今一つかなと思うのですが、 もう少しわかりやすく説明することはできるでしょうか? 色々な英文にあたらせた方がいいですか? 1年生の復習をできるだけ早く終わらせたいので、 若干焦っています。 一発で理解させるにはどうすればいいでしょうか? 今後の参考にしたいのでお願いします。

  • 連用中止法?連用修飾語?

    今、ちょうど平家物語のところを学校で習っているのですが 文の中に 「白浪おびただしうみなぎり落ち、瀬枕大きに滝鳴って、さかまく水も速かりけり」 という文があって訳に困ってます。 この、瀬枕大きに滝鳴っての「大きに」という部分は“瀬枕”にかかるんでしょうか?それとも“滝鳴って”にかかるんでしょうか? 瀬枕大きに、と読点があれば連用中止法で瀬枕にかかるというのは分かるんですけど、読点がないってことは連用修飾語で滝鳴ってにかかるってことでしょうか? どっちにかかるかによって訳が変わると思うんですけども。。 どなたか文法的に説明できる方はいらっしゃいますか?

  • 述語「名詞+だ」にかかる修飾語は、連体修飾語?

    初歩的な質問でお恥ずかしい限りですが、よろしくお願いいたします。 中1国語の教科書(光村)に、文法の修飾語に関する説明の例題として、以下のものがありました。 『色あせた写真は祖母の宝物だ。』 これを文の成分で示すと、 色あせた/写真は/祖母の/宝物だ。 ⇒修飾語/主語/修飾語/述語 …というふうになり、「色あせた」は「写真は」を、「祖母の」は「宝物だ」を修飾する、ということまでは分かります。 では、「祖母の」は、連体修飾語と連用修飾語のどちらですか? 同じく、教科書の説明には、 『体言…主語となる文節の中で、中心となる単語。  用言…それだけで述語となる単語。』 『連用修飾語…用言を含む文節を修飾。』  連体修飾語…体言を含む文節を修飾。』 と書かれいます。 述語「宝物だ」は「名詞+だ(助動詞)」であって、単独で述語となることができる単語はないですよね。(この時点ですでにあまり自信がないのですが…) ですから「祖母の」は「宝物」という名詞にかかる、連体修飾語だと思うのですが、上記の体言の説明では、体言は主語の文節の中にある単語であると限定されてしまっています。 いったい「祖母の」は連体修飾語と連用修飾語のどちらなのでしょうか…? 私が学生のころは、「体言は名詞」「用言は動詞・形容詞・形容動詞」という理解で、体言は主語限定というような教わり方はしなかったように思います。 私が覚えていないだけかもしれませんが…。 どなたか、解説をお願いいたします。

  • 修飾語、被修飾語がわからない。

    中学2年生です。 もうすぐテストがあります。 国語で特に苦手なところが、修飾所、被修飾語をこたえるところで いつも手こずってしまいます。 さっき、調べてましたが、あまりわかりませんでした。 「おそらく  今日の 体育の 時間では マラソンを するだろう。」 『おそらく』が修飾しているのはどれでしょう。という問題があり 答え方のポイントでは 修飾語の位置を変える というものでした。 「今日の 体育の 時間では マラソンを おそらく するだろう。」だと、意味が変わらないので 『おそらく』を修飾しているのは「するだろう」です。と書いてあったんですが、 「今日の 体育の 時間では おそらく マラソンを するだろう」でも意味は変わらないんじゃないかなあと思ってしまいます。 そこらへんがいまいちよくわかりません。 なるほどって思っても、また新たに「なんでこうなるんだ?」と疑問がすぐに出てきます。 分かりやすく教えてくださるとうれしいです。 回答お願いします。

  • 修飾語と接続語がいまいち・・・・

    中学1年です。 今文法を習っています。 それで主語・述語は分かったのですが、修飾語と接続語が良く分かりません。独立語は明らかに他とは違うんで(まあ、もしもし等)分かります。 出来れば例文とか出して詳しく回答して頂ければ、嬉しいです。

  • 連体修飾語について

    1.飛び回っている蝶 2.誰にあげるおみやげですか 3.充実した人生を心から楽しむ人の一枚です。 上記の連体修飾語を詳しく説明していただけませんか? それから、ほかの難しい(分かりにくい)連体修飾語の例文を作っていただけませんか? どうぞよろしくお願いします。

  • 英語 文法 修飾語 付加語

    英語の修飾語と付加語について教えて下さい。 ロイヤル英文法によると、削除できない修飾語=付加語 と説明があります。 付加語:文型はSVO? My uncle lives in London. 修飾語:文型はSVC? The baby was sleeping in the cradle. この説明は理解できます。 例えば、 He got up early in the morning. について、文型はSVだと理解しています。 early in the morningは修飾語だと理解しているの ですが、この認識は正しいでしょうか? また、付加語は第一、第二、第三文型に存在するとあるのですが、 第四、第五文型には存在しないのでしょうか? 修飾語はすべての文型にありますよね? 以上、ご回答よろしくお願い致します。

  • どういう修飾関係でしょうか。

    海外の日本語学習者です。どうぞよろしくお願いします。 こう考えると、数学や科学の問題のようにあらゆる人にとって同じ答えを出すやり方を見い出せないようなこの種の問題は、問題として立てないほうがいいという考え方も出てくる。―――鶴見俊輔『考えるということ』 教えていただきたいのは 1、「数学や科学の問題のようにあらゆる人にとって同じ答えを出す」は「やり方」を修飾しますか、それとも、「この種の問題」を修飾しますか。 私の考えでは、「数学や科学の問題のようにあらゆる人にとって同じ答えを出す」と「やり方を見い出せないような」とは並立関係で、ともに「この種の問題」の修飾語だと思いますが、間違いでしょうか。 2、文章はちょっと長いので、理解しにくいです。その意味をもっとわかりやすく説明していただきたいです。 よろしくお願いします。

  • 修飾語(小学1年)

    次の文で( )の言葉の意味を定めている修飾語を選びましょう。 (1)ぼくは 古い 本を (かりた)。 (2)夜空の 星が きらきら (光る)。 (3)父は、 重い (石)を  持ち上げた。 チャレンジ問題として上記の問題が出てきました。 正しい答えとそれをどのように説明したらよいのかアドバイスください><