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ダイオード、トランジスター

高校の物理IBの教科書に載っていたダイオードの説明に関して疑問点があります。 半導体ダイオードに逆方向に電圧をかけると、電子とホールがそれぞれ接合面と逆側に移動してしまうので電流が流れないとのことですが、このときダイオードに電位差はないと思うので、キルヒホッフの第2法則が成り立っていないような気がするのですが。無理矢理解釈すると、N形の側は正に、P形の側は負に帯電しているのかと思いましたが、「順方向に電流を流した時にN形から電子が、P形からホールが接合面へ移動し、電流が流れる」ということから、「N形は負に帯電しているから電池から供給された過剰な電子がP形へ移動する」という逆の考察が出来たのですが。 あと、「ほんの少ししか電流が流れない」と書いてあるのですが、そのわずかな電流はどちら向きに流れるのでしょうか?また何故でしょうか? また、トランジスターに何十倍もの増幅作用があるのは、エミッターとベース間の電圧が、エミッターとコレクター間の電圧に比べてずっと小さいからなのでしょうか?

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  • ベストアンサー
  • Piazzolla
  • ベストアンサー率44% (88/196)
回答No.2

>半導体ダイオードに逆方向に電圧をかけると、電子とホールがそれぞれ接合面と逆側に移動してしまうので電流が流れないとのことですが、このときダイオードに電位差はないと思うので・・・ このときの電位差は、PN接合部付近の空乏層と呼ばれる領域に現われます。電位障壁といいますが、外部の電源電圧は、ほとんどここに加わることになります。 キルヒホッフの法則ですが、電源E、抵抗R、ダイオードDが直列接続されているとすれば、 E=R・I+Vd   (Vd:ダイオードの両端電圧) と表されますが、電流はほぼゼロですので、 E=Vd となります。 >あと、「ほんの少ししか電流が流れない」と書いてあるのですが、そのわずかな電流はどちら向きに流れるのでしょうか?また何故でしょうか? P形半導体もN形半導体も、それぞれ少数キャリアがあります。P形が自由電子、N形がホール。少数キャリアにしてみれば、逆方向電圧が順方向電圧になっています。したがって、多数キャリアの流れる電流の方向と逆になります。 >また、トランジスターに何十倍もの増幅作用があるのは NPN形、エミッタ接地をイメージしまして。。。 トランジスタは、コレクターエミッタ間電圧を加えただけでは、電流は流れません。エミッタの多数キャリアである自由電子がコレクタに到達しなければなりませんが、ベースにP形半導体があるため、ここのホールとエミッタの自由電子が再結合してしまい、電流の元になるキャリアがなくなってしまいます。 これを補給するために、ベース電流が必要になりますが、非常に小さな電流で済みます。 一方、ベース-コレクタ間は逆方向バイアスされていますから、キャリアがコレクタが進入できそうにありません。しかしベースの幅は非常に薄いため、エミッタからのキャリアの拡散距離の方が長いため、通過してしまいます。 以上をもっと簡単にいいますと、 わずかなベース電流のおかげでエミッタからコレクタに多数キャリアが移動し、大きな電流が流れた、ことになります。 この小さなベース電流を変化させると、それと同じように大きなコレクタ電流が変化します。 このベース電流とコレクタ電流の関係を増幅しているといいます。 少々、大雑把な説明ですが、分かりにくかったらすみません。

その他の回答 (2)

  • Teleskope
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回答No.3

    (既存の文章から抜粋して載せますので不明個所などは補足質問を。) 1.  まず、純粋なシリコンの話ですが、純粋なシリコンでも、温度に応じて、ほんのわずかな電離が 確率的に起きて、電子とホールが常に発生しているのです。発生したあと 確率的に出会って消滅するので、増え続けることはありません、発生/消滅がバランスして見かけ存在し続けてる数は ほんの少しです。  この発生は 原子の温度(熱エネルギー)が原因です。外部から電圧をかけても関係しません。生じる電子とホールの数は 同じ数です。PやNの不純物があっても それとは別個に 同じ数だけ発生します。 2.  P型とN型を接合したダイオードでも、Pの中でもNの中でも、この発生/消滅が続いてます。 で、外から加える電圧が逆方向だと、多数キャリアは 両極に退いて居なくなりますね、でもこの発生/消滅があるから、消滅するまでの間、電子はプラスの電極側へ、ホールはマイナスの電極側へ、引かれて移動します。そして電極(金属)にたどり着けば、金属内の電流になります。数が少ないので 小さな電流です。 その電流の方向は、電子はプラス側へ ホールはマイナス側へ移動するから 順電流と逆方向ですね。 (電圧を逆にかけてあるけど、それなりにそのプラスからマイナスへ流れるのだから、普通の抵抗などと同じです、特殊なものは何もありません。電圧があって電流があるから、それに応じた電気抵抗がある と言えます。無限大ではありません。) 3.  参考までに; 温度が高いと熱エネルギが大きいんで この電流は増えます。これが増えすぎると 例えばダイオードでは 整流性能が劣化しますね。それなら、半導体は低温が好ましいかと言えば、じつは 本筋の仕事をしてくれる多数キャリアの「出生の秘密」も全く同じなのです、多数キャリアが減れば 例えばトランジスタは 増幅性能が劣化します。 こんな訳で、暑すぎない寒すぎない良好に働ける適温範囲がありまして、で、なぜシリコンが使われるかと言うと、ちょうど人間の生活温度範囲に重なってるからなのでした。 4.  トランジスタ(FETではなくPN接合トランジスタ)が増幅する訳は、そうなるような仕掛け;「ベースがとても薄く作ってある」ためです。これは全てのトランジスタの基本です。  ベースに 電流が流れるに足る電圧をかけると、エミッタから多数キャリアが入り込んで来ます。が、幅が薄いので「再結合=確率的出会い」をするまえに、大部分がコレクタに足を踏み入れてしまう、これがトランジスタの肝です。  コレクタに入った分はコレクタ電圧に引かれるのでベースに戻れません、一路コレクタ電極に引かれます。 ベースに来る電流はコレクタに入り損なった分です。  これを「電流だけしか見ない」と、「小さなベース電流で 大きなコレクタ電流」と見えるわけです。トランジスタの増幅は神秘的に感じるかも知れませんが、「見てない部分=マジックのタネの部分」があるのでした。他にも工夫がいっぱいなされてます。  (なお、トランジスタもシリコン製なので、少数キャリアは常に存在し、上記と別個に独立して流れてます。その方向はダイオードの説明と同じで 多数キャリアの主流と逆向きです。この電流は 外部からのベース電流がゼロでも 関係なく流れ続けてます。)  高校生向けでないですが、ここから分かる部分だけ読みとってください。最初の方は難解過ぎるので無視して、6ページに逆方向バイアスの説明があります。 http://www.ppl.eng.osaka-u.ac.jp/inomoto/Lecture/H16/Lecture02.pdf    

noname#10030
noname#10030
回答No.1

このサイトを参考にしてみてはいかがでしょうか?

参考URL:
http://www.hr-inoue.net/zscience/topics/semiconductor/semiconductor.html
Milk2005
質問者

お礼

ありがとうございます。具体的にはこのページのどのあたりでしょうか?今途中まで読んだのですが

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