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HPLCの針の洗浄について
HPLCでは、バイアルからサンプルを打った後ごとに、その針の部分を洗浄していると思いますが、その洗浄液は、その時の分析で使用している移動相と同じ組成の液を使うこと、というローカルルールがうちにはあります。これは、果たして本当なのでしょうか?
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>>共用にはしない、という事もあるんですか! 今は多分学生実験かな。博士課程前期かも。非常にヘビーにHPLCを使用する環境、例えば分析センターなど、いわゆるトレーサビリティが必要ですと、他人の使ったシリンジは恐くて使えません。 >>解体して、洗うんですか。これは、割と普通のことなんですか? かなり「趣味の領域」かも。共用にしていなければ、前回インジェクト試料が分かっているなら分解しないで洗う人も多いですね。でもしっかり洗わないとそのうち詰まる(ピストンとシリンジの間に不溶物が溜まって動きが悪くなる)ので、学生さんが洗うとき壊しても、詰まるよりはよほど良いので。GCでですが学生さん一人1年に三本ぐらいは壊しますね。 >>沸点の高い溶媒、というのは具体的にはいくつくらいのことを言うのですか? 難しい判断ですが、沸点100度位かな。やはりこのあたりは経験で、分かるモノなので、ときどき失敗もします。 >>有機溶媒は、100%として(つまり、水などはまぜずに)使うのですか?? 水を混ぜると溶解度が落ちる場合が多いので純溶媒を使います。水と混じないような溶媒の場合間にアセトンなどでの洗浄を挟んで水で洗った後もまたアセトンかメタノールで洗い乾燥させます。あなたの研究室なら、最後に移動相で洗ってそのまま乾燥させずに終わり。^^ >>了見が狭くて恥ずかしいです。 これは「お金との相談」なんです。トラブルを出して時間を無駄にすると「職員の給与」が無駄になり、分析単価が上がってペイしない場合は、一見お金が掛かってもトラブルの少ない方を選びます。失敗事例の報告書書かされたりするとさらにお金が無駄に…。(--; だから手数が多く設備が少ない大学などではあまりお金をかけません。企業の現場などでは結構気を遣うものです。
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なるほど#3様が大正解、やっと問題が絞れてきましたね。ただ、 >>その洗浄液をリン酸の入っている溶媒で洗おうとしたことがありました。 って変。「洗浄液」を「洗う」の? 「シリンジ洗浄液」をリン酸入りの「移動相」と同じ組成にした、ということでしょうか。 コンピュータプログラムやオートサンプラーの仕様で二種類以上の洗浄液を使うことが指定できる場合。使用中は「リン酸入り」の「移動相」と同じ「洗浄液」で洗い一日の最後に水で良く洗って停止することにするのが適切でしょう。また起動時にはまず「移動相と同じ」洗浄液で洗ってからスタートするプログラムが望ましいです。 オートサンプラーで細かいプログラムが組めれば、無人運転でもサンプルが終わったら「移動相」と「水」で自動洗浄するプロトコル(手続き)にしておくと便利。 もちろんちゃんと動くか目視確認が必要。また、停電時にどんな動きをするか、などのトラブル対応も、無人運転時の心がけるべき点です。 オートサンプラーのシリンジもひと月に一度は有機溶媒と水で掃除してやってくださいな。
お礼
>>「シリンジ洗浄液」をリン酸入りの「移動相」と同じ組成にした まさに、その通りです。 おかしな日本語を使ってしまいましたが、よく訳していただけてありがたく思います。 リン酸入りの洗浄液で洗ってもいいということが分かりました。自分では、リン酸入り、ということで、針の中に結晶物みたいなものが溜まるような気がして、よろしくないイメージがあり躊躇していたのです。 いろいろと、勉強させていただきました。 本当にありがとうございました。
#3様のご指摘は鋭い。 確かにオートサンプラー使っていると、シリンジはあまり洗いませんね、特にプロセス管理の場合などは基本的に「同じ成分」の連続分析になるので、あまり洗わなくても…。でもある日積年の「恨み」ではなく「不溶物」が限界までたまって動かなくなることも。コンピュ-タからエラー信号が出て、シリンジにたどり着くまでしばらく混乱、てなことあります。(--; オートサンプラーを使っているのでしたら、ときどきシリンジを洗うだけでなく、サンプル用のバイアル(ネジ口瓶)を毎回、サンプルを溶かした溶媒と水で良く洗って乾燥して使ってください。muji324様の環境だと移動相と同じ組成の溶媒で最後は洗うのかな。移動相にリン酸などが入って無けりゃ良いけど。(汗)
お礼
失礼致しました。オートサンプラーを使っておりました。 <<サンプルを溶かした溶媒と水で良く洗って乾燥して使ってください。 了解しました。 最後は、移動相と同じ組成の溶媒で洗っています。(最後というのは、全ての分析がおしまいになったときです。) 移動相にリン酸が入っているときは、リン酸ではなく水に変えて洗います。ここで、問題が起きたことがありました(といいますか、この問題が起きたので今回質問させていただいているわけです)。オートサンプラー使用時、サンプルを打つその度に針が洗浄される設定になっていますが、その洗浄液をリン酸の入っている溶媒で洗おうとしたことがありました。これは、問題ですよね?良くはありませんよね?
- genomu
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muji324さんは、オートサンプラーでHPLCを使用していのではないですか?そうだとすれば一番確実なのは移動層と同じ組成で洗浄することだと思います、ですからローカルルールは本当のことです。目的物の極性の違いによって洗浄溶媒の極性を調節したりしてコンタミを防止します、HPLCに注入する前のクリーンナップの条件や、どのようなマトリクスが含まれているかを考慮してやるのがいいのでしょう、今のHPLCのシステムは洗浄もかなり高度になっているので、システムコントローラのプログラムによって相当きれいになります。使用条件によりますが、手打ちでシリンジを使っているならdoc_sundayさんのおっしゃるとおりしっかり何種類かの洗浄液で慎重に洗うべきでしょう。
お礼
すみませんでした。最初にオートサンプラーを使用しています、と書いておくべきでした。うちのローカルルールは、一応、間違ってはいないということですね。 <<一番確実なのは移動層と同じ組成で洗浄 と書いておられますが、実験をしていく上で、移動相と同じ組成ではどうしても洗いきれず、全く別の組成の溶媒で洗浄する、ということは(うちでは、ルール違反のようですが)許されることなのでしょうか?
>>その時の分析で使用している移動相と同じ組成の液を使うこと、というローカルルール なるほど、かしこいルールですね。他の液体で洗ってベースラインがゆがんだり、不思議なピークが出たりしないようにするためには必要なルールでしょう。 特に「みんなで使う」HPLCいや「マイクロシリンジも共用?」ではその配慮は必要です。 インジェクションする時試料を溶かすのに使う溶媒も同じ移動相なら最高ですが、そういかないところが問題点。 つまり、移動相では溶けない試料を他の溶媒に溶かしてインジェクトするとその針を移動相と同じ成分の溶媒で洗っても落ちていない可能性があります。特にシリンジの内部。 私は通常、マイクロシリンジを「毎インジェクション」ごとに「解体」して「洗う」人なので、インジェクションに使った溶媒でまず洗い、特に沸点の高い溶媒を使ったときはアセトンかメタノールで再度洗い、針先を減圧にして乾燥空気を流して数分乾燥、ピストンも同じく2度洗いしてキムワイプで良く拭き取ります。 キャピラリカラムGC/MSで使うタングステン線が針先まで通ったマイクロシリンジでさえ分解して洗います。学生さんにもそうして貰っています。(うちでは共用じゃないけど) 共用なら従うべきローカルルールだと思いますが、1日に1度はシリンジの内も外も強めの有機溶媒と水で洗った方が良いと思います。そうでないと汚れが溜まります。
お礼
>>「マイクロシリンジも共用?」 共用にはしない、という事もあるんですか!自分のところの環境しか知らないので、了見が狭くて恥ずかしいです。 >>移動相では溶けない試料を他の溶媒に溶かしてインジェクトすると~ そうですよね。なるほど。解体して、洗うんですか。すごい作業だと思います。これは、割と普通のことなんですか? あと、沸点の高い溶媒、というのは具体的にはいくつくらいのことを言うのですか?有機溶媒は、100%として(つまり、水などはまぜずに)使うのですか?? 本当に操作的な流れしか知らないので、聞いてばかりです。
お礼
分析する心意気が自分とは全く違うような気がして、本当に恐れ入ります、という感じがしております。 自分への今後の課題が明確に見えてきました。 ご丁寧な解答をどうもありがとうございました。