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スピン量子数sについて

中性微子・電子・中性子は1/2 光子は1 π中間子は0 と習いましたが、どうしてこうなるのでしょうか? ご存知の方いらっしゃいましたら教えてください!!

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  • DC1394
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回答No.1

こんにちは。 これはむしろ化学というより物理の問題ですね。 とりあえず、中性子、π中間子は「ハドロン」というグ ループに属し、それぞれ、「バリオン」、「メソン」とい う分類がなされています。 (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%B3 を参考に) このような粒子はクォークとその反粒子によって構成されます。 この種の粒子のスピンは構成粒子であるクォークのスピ ンを単純に合成することによっては得られず、その機構 は非常に複雑です。 (http://www.nucl.phys.titech.ac.jp/~hermes/top.html http://www.nucl.phys.titech.ac.jp/thesis/b/2003_coll1_oka.pdf http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/9911/spin.html などを参考に) 一方、中性微子、電子は「フェルミオン」というグループに属し、パウリの排他原理に従います。 この種の粒子は内部構造を持たないとされており、スピンは1/2(反粒子は-1/2)です。 これはこうなっているからこうであるとしかいえません。 (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%82%AA%E3%83%B3 を参考に) さらに、光子は「ゲージ・ボソン」というグループに属します。 この種の粒子も内部構造を持たないとされており、スピンは必ず整数値になります。 (この種の粒子にはほかにウィークボソンやグルーオン、グラヴィトンがあります。) これもこうなっているからこうであるとしかいえませんが、 もしゲージ・ボソンが1/2や-1/2といった半整数値のスピンをもつと大変なことになります。 ゲージ・ボソンは力を媒介する粒子ですから、空間上には無限の数のゲージ・ボソンが存在しているはずです。 仮にゲージ・ボソンが半整数値のスピンを持つとします。 そうすると、パウリの排他原理により、スピンが半整数の粒子は体系内において、 同一の量子状態をいくつもの粒子がとることが許されませんから、 空間上に複数個のゲージ・ボソンが存在することができなくなります。 これは矛盾です。 したがって、ゲージ・ボソンのスピンは整数値をとらざるを得ないのです。

yukinotiri
質問者

お礼

ありがとうございます! 中性子、π中間子は同じハドロンというグループなのは判りましたが、なぜスピン量子数が異なるのでしょうか??

その他の回答 (2)

  • DC1394
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回答No.3

こんにちは。 >中性子、π中間子は同じハドロンというグループなのは判りましたが、なぜスピン量子数が異なるのでしょうか?? 構成しているクォークが異なるからです。 中性子はアップクォーク(u)1個とダウンクォーク(d)2個から構成されています。 一方、π中間子は3種類(π+、π-、π0)がありますが、 π+はu1個と反ダウンクォーク(d ̄)1個から、 π-はd1個と反アップクォーク(u ̄)1個から、 π0はu1個と反アップクォーク(u ̄)1個もしくは d1個と反ダウンクォーク(d ̄)1個 の組み合わせから構成されていると言われています。 このため、スピンが異なるのです。

yukinotiri
質問者

お礼

カテゴリー違いであったのにもかかわらず、何度もお答えいただいて、本当にありがとうございました! 参考になりました。

  • DC1394
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回答No.2

こんにちは。 #1の追記です。 中性微子、電子はフェルミオンというより「レプトン」に分類すべきでした。 申し訳ありません。 スピンが半整数の粒子はおしなべて「フェルミオン」と呼ばれますので、陽子や中性子もフェルミオンです。 これに対してスピンが整数の粒子は「ボソン」と呼ばれます。 この定義に従えば、光子とπ中間子は同じグループであるボソンに分類されることになります。 それはともかく、電子のスピンが半整数でなくてはならないのは、光子と同様の理由により説明できます。 (まあそれも結局はこうなっているからこうであるとしかいえないのですが。) 金属中の電子を考えます(ただし励起がない0Kでの状態)。 金属中では電子はいわゆる「フェルミ準位」の軌道までぎっしりと詰まっています。 これはフェルミオンがパウリの排他原理に従うためです。 もし、電子がフェルミオンでなくボソンであったとしましょう。 この場合、電子はパウリの排他原理の制約を受けないので、一番エネルギーの低い軌道にいくつでも入れることになります。 これはすべての金属が温度にかかわらず超伝導を示すことに対応します。 これは大いなる矛盾です。 (実際、BCS理論によると、超伝導体の中では二つの電子が組になって、 「クーパー対」と呼ばれるボソン様の仮想粒子になっているとされています。) 従って、電子は半整数のスピンを持つとされているのです。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%A0%E7%B2%92%E5%AD%90,http://www.jaist.ac.jp/~koyano/saru/fermi/index-j.html

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