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しりっぽおばけ
この題名の絵本を幼い頃読んだのですが、その物語といい独特の水彩画といい子供に見せるにふさわしくないほどの背筋をふるわすものでした。 これがジョアンナ=ガルドンの手になる合州国テネシー州の地方に伝わる話の再話であるとまではわかっているのですが、その原話・その原話にまつわるテネシー州の風土・その原話に象徴される精神・このような話に対する研究などさらに詳細を知りたく存じております。 何か手がかりのあられる方はご一報お願いいたします。
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「しりっぽおばけ」 うろ覚えですが、ラストの挿絵はかなり恐ろしかったと記憶しています。 このお話は親子で作ったもので(ジョアンナは娘さん)ポール・ガルトンはイソップやグリムや3びきのこぶたなど、たくさんの昔話の再話に挿絵を描いています。 そしてそれらはみんな原作に忠実で、 例えば「3びきのこぶた」は最後にオオカミはこぶたに食べられてしまいます。 これはある意味残酷ですがポール・ガルトンは昔話を原作のまま、今の子供たちに正しく伝えることに意義があると考えていたのではないでしょうか。 (それがたとえ残酷な話だったとしても) このお話の地方に限らず、こういった話は世界各国にあります。 日本の「かちかちやま」もお爺さんがお婆さんを鍋で煮て食べてしまいます。 残虐性は大人でも子供でも誰もが持っている心の本音です。それを隠すのではなく、ストレートに絵に表すことによって気持ちを開放させ、しいては命の大切さや、生きていく事の価値に気づいてほしかったのだと思います。 絵本の世界には、昔話を道徳的に偽善的に変えるのは子供にとって良くない。と言う意見があります。 ただ、Sucherさんのように読む時期があまりにも早すぎると一生のトラウマになりかねませんね。 個人的にこの本は小学中学年~が適切だと思います。 こんなサイトを見つけました。11/14、11/17の日記がご参考になりますかどうか・・・・
お礼
なるほどおっしゃるとおりですね。 「こういった話は世界各国にあります」 『エスキモーの民話』を翻訳した本多勝一がアンデルセンの「童話」に秘められる偽善をこき下ろす文章を思いだいましたし、グリムの童話の「残酷」さに関してしばしば論じられる話も思い当たります。 「ラストの挿絵はかなり恐ろしかった」 「読む時期があまりにも早すぎると一生のトラウマになりかねませんね」 ホンマにそうですよね。だからこそ勧善懲悪に堕することなく現実そのものを描いて子供に見せる姿勢が必要やとおもいます。 ご回答ありがとうございました。 ただ、合州国の風土とこの原話とこの原話の生物自体について知りたいのが私の質問の本義でした。